大人の女性の旅は、始まりから終わりまで、ひとつのドラマのようにエレガントでありたいもの。

旅の荷造りをするときは、普段着を削ってでも、自分のテンションをあげてくれるドレスやフォーマルに使える着物を持っていきましょう。旅先では、ツーリストスタイルからドレスに着替えたとたん、ムービースターの気分になれるのです。

旅先ではフォーマルウェアを用意

ドレスの裾をなびかせて、ビーチを散歩したり、花咲き乱れるガーデンで写真を撮ったりしていると、旅が自分のバックグラウンドであるかのような一体感を味わうことができるでしょう。

また、クルーズやオペラ鑑賞、格式あるレストランでのディナーなどでは、ドレスコードはフォーマルです。旅でこういうシーンに遭遇するのも、大人の旅ならではですが、そういうときは、日本人としてぜひ着物を着てほしいと思います。

というと、荷物が増えて大変そう......と思われるかもしれませんが、ドレスはシンプルでパットやレースが何段も付いている物でなければ、そんなにかさ張りません。私は着物同様、畳むとフラットになるチャイナドレスを持っていくこともあります。

着物は事前に着付けの予行練習を

また、着物とその備品は、あれもこれもとなったらキリがありません。最小限の荷造りで済むよう、着物を持っていくとなったら、事前に一度家で着付けの予行演習をおすすめします。

予行演習は、ヘアセットも含めて時間を計りながらします。そうすると自分がそれを着るのにかかる時間がわかるでしょう。かつて私の家は料亭をしていて、店に出るときはもちろん着物。

いちいち美容院にも行っていられず、見よう見まねで自分でセットしていましたが、段取りにつまづくと1時間以上かかることもありました。

旅先での時短着付けのポイントは、

・ヘアメイクは、髪の内側に入れる毛束とポニーテール型(ウェーブがかかったものが便利)のヘアピースを準備。ヘアピースは和装のときは丸めて使い、洋装のときは長いまま使います。ヘアメイクは、早い時間からできるのであれば先にしておきます。それだけで着付けの時間が短縮できます。

・観光などから戻ってすぐ着付けにかかると汗が引かず着付けにくいので、身体を冷やしてから着ます。そのために着付けにかかる時間は最低でも1時間は取ってほしいもの。

・日本サイズの浴用タオルは2、3本持っていって体型補正用に。このサイズのタオルが海外にはないのでかならず持参。

・足袋は、靴下のように簡単にはけるものが便利。

・身体の凹凸があると着崩れるので、胸は和装ブラかチューブトップでフラットに。

・ショーツはビキニタイプを。トイレのときに楽です。

・着付けの最中は、かがむと着崩れるので、必要な物は机やベッドの上に置く。

・帯は、絶対付け帯に。簡単だし、締め付けないので食事をしても苦しくなりません。

・着物と帯の間に浴用タオルを挟むと、着崩れが防げます。

・後ろ姿確認のため、大きめのメイクミラーがあると便利。
(私は、スーツケース縦幅サイズの、割れない姿見を旅に持ち歩いています)

着物で歩くと、海外では老若男女が顔をほころばせて、「ビューティフル!」と声をかけてくれます。

また、レストランでは良い席に通されたり、色々な人が「一緒に写真撮って!」と寄って来たりで、ちょっとしたスター気分にもなれます。日本では、着物で街を歩いたってここまでのリアクションはありません。

また、自分のことを褒められたとき、日本だと「それほどでもないよ〜」と謙遜しがちですが、海外でそれは通用しません。褒められたら、しれっと「サンキュー」と言えば良いのです。

旅先でのドレスアップは、旅の感動を倍増させてくれるだけでなく、着物などを通じて日本の文化を広めるきっかけにもなります。

この先のイベントシーズン、海外に出掛ける方は、煩わしくとも荷物にドレスや着物を持参して、素敵な旅のドラマを綴ってくださいね。


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