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更新日:2001年2月21日 RSS

ワールドニュースカフェ

一国二制度の踏み絵?
法輪功の扱いに苦慮する香港

2001年2月21日
香港(中国)


高橋 真由美/環境活動家・ライター

 新興宗教「法輪功」の扱いを巡って、香港は揺れている。これは、中国ではすでに違法化されている宗教。

 香港はいくら中国に返還されたとはいえ、一国二制度のもと、基本法により「高度な自治」が保証されている。信教の自由は、自由社会たる所以の大きな寄りどころである。従って、法輪功信者の自由は、香港への入境も含めて、しっかり保証されているのだ。
 
 法輪功の宗教活動が合法であるばかりか、デモ行進も事前に届け出さえすればしっかり警官の護衛つきで行われる。先日も信者達が香港に集結し、大規模な抗議デモを繰り広げた。中国での弾圧を思えば、信者にとってみれば香港はまさにサンクチュアリの趣さえある。

 しかし、同じ一国二制度のもと自治区となったマカオの場合は、さっさと法輪功信者の入境を拒否し、中国に対する忠誠をアピールしている。香港には長らく自由都市として孤高の独立を保ってきたメンツもあり、その対応に悩んでいるのだ。

 そこで大国の威信をかけた中国中央政府は、香港の自治に横槍を入れ、法輪功を違法化するよう圧力をかけてきた。香港政府は以前から法輪功を「カルト宗教」と見ていたようだが、取締りをすることで民主主義が崩れるのを恐れている。かといって、どこまで中国に逆らえるものか……。香港は苦しい選択を迫られている。

 香港政府トップの菫行政長官も、ついに重い腰を上げ「法輪功は邪教」と発言。香港の安定を脅かす活動を慎むように、法輪功側に申し入れた。

 法輪功との会見を日程に入れていたオランダ政府要人の香港訪問も、間際になって北京につぶされたという噂もある。法輪功の教義はあくまでも平和に瞑想することのようだが、マスコミの報道では焼身自殺や家庭内殺人などを引き起こす宗教集団との見方も強い。香港政府の出方が、今後も注目されるところだ。

●「人民日報日文版」の、法輪功の真相ページ。過去に法輪功がらみで取り上げられたニュースがまとめられている。
http://j.peopledaily.com.cn/

●香港では中国返還後、防衛と外交以外すべての分野に責任を持つ「一国二制度」をとっている。香港経済貿易代表部オフィシャルサイトでは、その制度の概要が分かりやすく書かれている。
http://www.hketotyo.or.jp/

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text / Takahashi Mayumi