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更新日:2001年11月1日 RSS

この事件が意味しているものは?
芸能人の結婚・離婚が騒がれるのはなぜ?
報道や広告に登場する「オンナ」について考えよう。
あなたの意見で完成させるページです。
文/和田真由子


第8回:秋の新ドラマ中間レポート
噴飯もののセリフ&シーンを採集!

  「男は浮気してしまう動物だ。女はそれを許さない動物だ」。……なんじゃそら? と思わず立ち止まった。新宿南口のJRの駅ビル、白壁に張り出されたオレンジ色の巨大幕。その幕に、イチハラヒロコ的な(※1)白抜きブロック体で大書されたキャッチコピーがこれ。フジテレビ系で10月から始まったドラマ『水曜日の情事』のポスターらしい。

ドラマ視聴者をなめとんのか?
それとも挑発してるのか?


  来た来たっ、またも「女(男)とは、本来そーゆー生き物なのだ」という本質主義的な決めつけが。たとえ「私はそうじゃない」と反論しても、「それはアンタがおかしいんだ、例外なんだ」と封じられてしまう。(そういえば『話を聞かない男、地図が読めない女』という本もあったけど、私は地図が好きだし地図に強いぞ)。

  それにしても日本のドラマって、そーゆー思考停止した決めつけが多いんだよね。「女は打ち込める仕事があっても、恋愛(や結婚)してなきゃ不幸なもの」「女は自分を犠牲にしても、子ども(や家庭やお腹の胎児)を守りたいと思うもの」 。……ドラマ視聴者をなめとんのか? それとも挑発してるのか?


こんなのもう観てられっか!
ガッシャーン!


  今回はこの秋始まった新ドラマの中から、「おいおい、いつの時代だよ!」とツッコミたくなる噴飯もののセリフ/設定/キャッチコピー等を採集してみました(ただしセリフの引用は記憶に頼っているので完全に正確ではないかも。ご了承を)。新ドラマが始まって約1ヶ月。そろそろ「こんなのもう観てられっか! ガッシャーン」と、観続ける作品を絞り込む段階ではないかと思いますが、呆れるほどの駄作・迷作でも最終回まで我慢して、採集した噴飯セリフ&シーンをこのコーナーまでタレコんでいただければ、幸いでございます。だって、今私が観たいドラマって、『アリー4』(※2)くらいしかないんだもん……。

★『水曜日の情事』(フジテレビ系/水21:00〜)
「葬式で『恋の奴隷』(※3)を口ずさむ未亡人……。そそられるだろ?」と嬉しそうに知人の男に語るモッくん(第1回放映のセリフから)。……そそられるか? そんなオンナ。不気味なだけじゃ……。それにしても「未亡人(死語)=喪服=エロ」って図式は、21世紀の現在でも未だ健在なのね。『失楽園』を思い出しちゃったよ。ちなみに魔性の「未亡人」役は、プライヴェートで「新妻(これも死語)」の石田ひかり。あんまり喪服似合ってません。

★『嫉妬の香り』(テレビ朝日ほか/金23:15〜)
ヒロインの本上まなみは、男を惹きつける麝香(じゃこう)の香りを持つ魔性の女という設定(またも「魔性」か)。麝香(ムスク)って、鹿のフェロモンなんだよね。ジャコウジカの雄の陰嚢(!)寄りの包皮腺の中に溜まっているものなんだそーだ(※4) 。しかもその語源はペルシア語の「mushk(睾丸)」(※5)。採れる場所が場所だけに……(笑)。臭いものほど一度ハマると癖になるというが、この設定もそれ? 友達の自称ワキガちゃんは「これが好きな男は結構多いんだよね」と自慢してましたが。

★『恋を何年休んでますか』(TBS系/金22:00〜)
「主婦が主人公の恋愛ドラマだけど、『不倫』じゃなくて『恋』です!」とドラマのコンセプトを力説するキョンキョン。でもその違いって……なに? セックスしなければ「恋」で、しちゃったら「不倫」? それとも離婚に至らなければ「不倫」で離婚できたら「恋」? 婚外恋愛が、かえって夫婦の絆をリフレッシュ&再発見させる……なんて、制度の中にちゃっかりと回収される、ハートウォーミングな(生ぬるい)結末じゃ〜納得できんぞ(※6)。うまく着地できるかどうか……期待します。

★『レッド』(フジテレビ系/月〜金13:30〜)
元々はアメリカ産のハーレクイン小説。それが日本の週刊誌でマンガ化され、さらに今回舞台を日本に移してドラマ化に。「運命の赤い髪」を持つがゆえに子ども時代から蔑まれてきたヒロインが、「愛とキャリア」をつかむ古典的シンデレラストーリー。ヒロイン・遊井亮子の髪が生まれつき赤いため、父は「外国人との不倫の子」と妻を疑い離婚……って設定。赤毛=ガイジンとの不倫? おいおい。

参考資料:『TVガイド』(東京ニュース通信社)
『ザ テレビジョン』(角川書店)

up


(※1)
イチハラヒロコ
日本語の文字だけを作品に用いる現代アートの作家。
「この人ゴミを押しわけて、はやく来やがれ、王子さま。」
など、日常感覚とユーモアに満ちた言葉による作品を制作。
http://homepage1.nifty.com/strato/
ichihara.html


(※2)
『アリー my ラブ4』(NHK総合/金23:00〜)
前シーズンを観てない人は、オフィシャルサイトで人物相関図やあらすじをおさらいしてでも観る価値はあるでしょう!
http://www.nhk.or.jp/kaigai/ally4/
frame.html


(※3)
♪あなたと逢ったその日から、恋の奴隷になりました〜♪ かつて奥村チヨが唄って大ヒットした歌謡曲。♪悪いときはどうぞぶってね あなた好みの女になりたい〜♪なんていう歌詞は、マッチョな男のファンタジー? 話の展開は『危険な情事』になりそう。

(※4)
和漢薬情報のオススメサイト
http://www.cap.or.jp/wakan/d12/
w12002.html


(※5)
コトバ雑記〜身近なコトバの語源を探る雑学エッセイ集
http://home.att.ne.jp/green/uej/
kotoba/kotoba.html


(※6)
メリル・ストリープとロバート・デ・ニーロが既婚者同士の恋を演じた『恋におちて』('84)では、プラトニックでも続く恋の厄介さがよく出てたと思う。



text / Wada Mayuko
illustration / Yoshida Nami



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