更新日:2005年10月7日 RSS

エンゼルあつみの永田町観察日記

2005年10月7日号
日本は着実に憲法改正へと向かってる!?
その第一歩、国民投票法案ってなあに?
前原誠司 43歳。当選5回。「アチチアチチ」と歌ってー、とリクエストしたくなるようなジャニ系のお顔。松下政経塾から国政入り、と、聞くとなーんだ、民主党によくいそうな「ナル」チックなつるんとしたエリートさんか!? と思っちゃうけど、「私は中一の時に父を亡くし、奨学金をもらいました。野球にあけくれ浪人し、大学も5年いきました」と人間味あふれる演説をして、代表戦を勝ちました。党は小泉さんに負けて大・ピンチ。果たして建て直せますか。

 このごろ8時間睡眠、すっかり定着……。やることはいっぱいあるんだけど、いやーなこともかなちいことも、寝るととりあえずぽい、だもんね。いかんいかん。

 さて国会。さつき女王やゆかりたんが郵政民営化法案の質問で国会議論デビューを飾ってますが、それはさておき、その陰で。歴史的な議論がこの国会で始まったのです。

 そ・れ・は……憲法改正! そのものの検討が始まったわけではありませんが、憲法改正に向けての手続きを具体的に定める国民投票法案の審議が、衆院に設置された憲法調査特別委員会で始まったのです。ま、言ってみれば憲法改正に向けてはじめの一歩を踏み出した、って事なのです。

 はい、ここで憲法改正についておさらい。憲法の条文では96条で「改正」について定めています。そこでは衆参各院の総議員のうち、3分の2以上賛成で憲法改正を発議できる。そして国民投票で過半数が賛成すれば改正できる。となっています。

 けれども、この「国民投票」について、一体どうやるわけ?? というのが何にも決まっていなかった。そこできちんと法律をつくりましょう、となったわけ。


誰が投票できるの? メディア規制ってホント?
国民投票法案成立の前に、問題は山積み!

 まず、だれが、どーゆーふうに投票するか。何歳以上の人が投票権を持つのか、という問題がありますよね。

 それから、投票のやり方について。例えば、憲法改正と一言で言ったって、いざ変えるとなると論点はいっぱいでてくるかもしれない。例えば、憲法9条も改正するかもしれないし、あるいは今は盛り込まれていない環境権のようなものを新しく加えるかもしれない。

 このように複数の問題があったときに、それぞれ投票するのかそれともまとめてやるのか。「過半数」にしたって、厳密にいえば投票総数の過半数なのか有効投票の過半数なのか、など細かいことまで決めなくちゃなんない。

 さらに。問題になりそうなのがメディア規制。自民党案にはメディア規制条項があります。「国民投票に関して事実無根の報道・評論をすることを禁じたり、新聞や雑誌の編集責任者らが地位を利用し、結果に影響を及ぼす目的で報道などを掲載することもできない」というのです。でも。「事実無根の報道」って認定が難しくないですか? そのとき、「事実かも」って判断できたとしても、振り返れば「事実無根」となるかもしれないしさ。いかようにでも解釈可能、厳しく規制できそう。民主党は「プレスの自由を保障」を明記しているけれど、どう思います??


憲法改正論議が、急ピッチで進んだ理由は
ずばり自民党の内部事情にアリ

 ここまで議論が進んできた背景には、自民党が結党50周年のこの秋、憲法改正草案を発表する、という事があります。しかも。今度の総選挙で自民は大勝、与党で議席数の3分の2を占めましたよね。つまり衆院では憲法改正発議の要件を満たすわけ。
 
でも、参院では公明党とあわせて過半数、という状況ですからまだそこまで行かないんだけれどもね。

 で、これまでは衆参それぞれの「憲法調査会」で議論をしていました。でも調査会は法案審議の権限がないので、今回の委員会設置となりました。最初は常設の常任委員会を作る、ってことで一旦与党と民主党で合意したんだけど、公明党のなかから「常任委だと憲法改正にまっしぐら、というイメージが強すぎるのでは?」という意見がでてきました。そこで、問題ごとに作って、論議が終わるとなくなる特別委員会にすることでおさまりました。ま、そもそも参院では委員会が作られなかったから、法案はこの特別国会では成立しないんだけどね。

 というわけで、ちょっと、地味なんだけど実はちょー、重要なこの問題。みなさんも注目してみてくださいね。ではまた来週です。
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text / Angel Atsumi
illustration / Hasegawa Maki