
現代女性には現代女性のよさがありますが、昔の女性が持っていた“女性らしさ”というものをもう一度振り返ってみることも大切ではないか、という気がしています。三歩下がって三つ指をつく、という事ではなくて、自分が女であることを常に認識する。そのためには、着物を着てみたらいいと思います。
着物を着ると大股で歩けなくなる、物を取るときは袖を押さえないといけない、帯があるから背もたれには寄りかかれない……。さまざまなシーンで動きが制御されるわけです。この動きが、自分が女であることを意識させてくれるのです。そして、着物を着たときにできない動きを、洋服を着ているときもしないよう心がけることが大事ですね
身なりを気にすることも大事。着物で車に乗るときは、お太鼓に結んだ帯の垂れが上がっている可能性があるから降りたときにスッと直す、風が吹いていれば髪の毛の乱れをこまめに直す。着物を着ているときは、いろいろなことが気になるもの。着物の文化から受け継がれる仕草や立ち振る舞いを洋服を着ていても常に意識する。その姿こそがジャパニーズビューティではないでしょうか。

国立劇場第九期歌舞伎俳優研修を終了し、市川猿之助に入門。平成8年「小さん金五郎」六ッ八役で歌舞伎座賞受賞。艶のある美貌を生かした江戸の芸者や娘役で観客を魅了している。3月9日からは、国立劇場開場40周年記念歌舞伎「蓮絲恋慕曼荼羅(はちすのいとこいのまんだら)」に出演。著書に『女づくり』(
徳間書店)。
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