ジャパニーズビューティのカリスマに聞く美の秘訣

  • ボンイマージュ馬淵哲也さん
  • 歌舞伎俳優 市川春猿さん
  • 着物スタイリスト 杉山優子さん
杉山優子さん画像
杉山優子さん画像さくらんシーン画像菅野美穂さん画像杉山優子さん画像
(写真中央左)
衣裳と美術セットの融合が印象的なワンシーン。「『さくらん』の世界は非日常ですが、着物の形は普遍的。色がちょっとくらい派手でも、羽織ってしまえば意外としっくりくるものなんです」。

(写真中央右)
「菅野美穂さんのこの衣裳は、私自身とても気に入ってる一枚」

(写真右)
つむぎの着物に合わせている帯は、アジアン雑貨屋で購入した更紗の布を帯に作り直したもの。「帯は師匠にいただきました。この羽織も元は洋服の生地なんです。最低限のルールさえ守っていれば、自由に楽しめるんですよ。難しいと思わずに、どんどん着物を着てみて」。

『さくらん』(C) 2007 蜷川組「さくらん」フィルム・コミッティ
色と柄の組み合わせだけで個性を演出できる着物は日本の誇り
 『さくらん』の衣裳は、オリジナルで作ることにチャレンジ。登場人物のキャラクターにあわせて、テーマカラーや素材を決めていったんです。土屋アンナさん演じるきよ葉は真が強く激しい女性なので、メインカラーは目の覚めるような赤に。吉原一の花魁に登りつめてからは、差し色で使っていた黒をメインカラーにして強さとトップの風格を強調してみたり。色と柄の組み合わせだけで、艶やかにも上品にも、野暮ったくも演出できるのが着物の醍醐味。この映画を観て、着物の美しさや面白さを発見するきっかけになったらうれしいですね。映画の着物はやはり衣裳。普段着ないような色や大胆な柄を取り入れるのは抵抗があるという人は、着物で着ようと思わずに羽織にしてみたり半衿にしてみたり、自分らしく着こなすのも楽しいですよ。

 着物を着るときは準備が必要で、そのひとつに半襟を長襦袢に縫い付ける作業があります。忙しいときは結構手間だったりするんですが、この下準備があるおかげで、心にゆとりが生まれるのかもしれません。これも洋服にはない着物の魅力ですね。足も腕も隠れている中で唯一、肌が見えているのが首周り。髪の毛の襟足が着物にあたらないようにカットしたり、アップにすることを考えてうぶ毛をケアしたり……と、うなじを気遣うのも楽しみのひとつにしてみては。また、たたんでみるとコンパクトにまとまるという、合理的な一面も着物にはあって。日本人て結構スゴイ!って思うんです。着物は日本が世界に誇れる民族服。いつの時代に着ても、常に新しく面白いものだと思います。これからは、もっと多くの人が何気ない日常で着こなして、新たな発見をして欲しいですね。
Profile
衣裳「らくや」店主・着物スタイリストの石田節子さんに師事。椎名林檎のスタイリングをはじめ、雑誌や広告、プロモーションビデオなどを手がける。独立後は、映画『さくらん』の衣裳を担当。ますます幅広い分野で活躍中。
『さくらん』のサイト
2007年2月24日シネクイント他全国ロードショー
photos / Tamehiro Mari
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