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貧困に苦しんでいる人々も自力で立ち上がろうとしている。
先進国も金額は出している。あとはそれが正しく使われるように 持って行くことが必要。そのためには政治家をプッシュしよう! 私たちと政治は意外に近いのかも、と思えるインタビューです 。
自分たちの力で、変わり
始めていたケニアの人々 「以前は隣人を殺して物を奪うようなことも珍しくなかったスラム街が、すっかり安全になって、人々も自尊心を取り戻していたんです。私みたいな外国人が夜道を歩いても、危険をまったく感じなかったのが印象的でした」
この夏、途上国のNGOなどが政府を動かす力をどれだけ持っているかを見るためにケニアを訪れた国際NGO『オックスファム・ジャパン』の山田太雲(たくも)さん。彼を最も驚かせたのは、ナイロビの「フルマ」というスラム街の住民たちの姿だったという。 「フルマの人々にとっては、きちんとした建物がないことが最大の貧困なんです。それを住民みんなで少しずつお金を出しあって、自分たちの手で建てている。自治もよくできているし、外からきた人や企業に土地を奪われないように行政にも働きかける。日本でアフリカや貧困というと、痩せ細った子どもの姿などのイメージがほとんどです。それも事実。でも、人々には自分たちの力で生活環境や政治を変える力があることも、知ってほしい」 「金は出してるんだから」
というのは一面的な意見 フルマ住民の多くは、仕事を持てず、トイレも無いトタン屋根の小屋で、1日100円未満での生活を余儀なくされている。また農村では、医師が不足していて患者の多くが診療を受けられない。生徒100人に先生が1人の学校もある。先進国が提供している援助資金がなかなか市民生活に行き届かないのはなぜ?
「IMFや世界銀行など途上国に融資をしている機関が、医療や教育の分野への歳出削減を融資の条件と決めたからです。意思決定に関わるのは、お金を貸している先進国。日本もそのうちのひとつです。金は出してるんだからもういいじゃないか、という声をよく聞きますが、使い道を決める過程にも関わっている以上、踏み込んで議論をしなければ」 IMFなどが、「医療や教育の予算を減らせ」、「医者をこれ以上雇うな」など、ケニアのような途上国の政策に具体的に注文をつける。その背景には、貧困層への影響を考えない「赤字なんだから緊縮財政」という乱暴な考え方や、都会や富裕層の経済発展を優先して先進国の企業の進出基盤を早く確保したいという下心が見え隠れするという。貧困に苦しむ人々を助けるためのはずの私たちからの支援が、むしろ貧困を助長しているなんて……。 ホワイトバンドの人気で
政治家の数が10倍に 貧困を生み出している大きな図の一部が見えたところで、じゃあ私たちひとりひとりに実際に何ができるのか、考えてみたいと思った。とはいっても、貧困問題と私たちの生活との間にまだ大きな距離感はある。解決のために行動しているはずの政府に対しても「届かない」「見えない」と感じる人もきっと多いはず。どうしたら、このギャップを埋められるのだろう。
そんな疑問に対し、国会議員や各省庁の人とも話す機会の多い山田さんはこう答えてくれた。 「官僚は政治家からの圧力を気にします。政治家は、国民の声を常に意識しています。ホワイトバンドが話題になったとき、NGOが国会で開いたイベントにいつもの10倍近くの数の国会議員が集まったんですよ。政治家の多くは、報道などを見て、これは世論が反応する話題だと思うから参加するわけです。選挙演説のときにもその話題にも触れてみようとか。私たち個人の行動だって、とくに数がまとまれば変化を生み出すことはできるんです」。 途上国、世界の意思決定機関、日本政府……。自分とは遠い世界の話だと思っていたけれど、問題解決の糸口を探していくと、私たちひとりひとりの声にいきつく。問題を解決したいという意志表示としてホワイトバンドをつけたり、自分の選挙区の政治家に手紙やメールを送ってみたり……そんな小さなことでも、「貧困」を解決する第一歩になるのかもしれない。 ![]() 「ほっとけない 世界のまずしさ」は、世界の貧困を生み出す「しくみ」を市民社会による「アドボカシー(政策提言、キャンペーン)」活動によって変えることで、世界の貧困の解消をめざすNGOです。
● www.hottokenai.jp ![]() 貧困の現状としくみ、そしてアドボカシーがわかる本 『ほっとけない 世界のまずしさ』近日発売! 扶桑社 \880 |
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| text / Komatsu Yukako
(cafeglobe.com) design / Shimizu Mamiko (Mame Design) |

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