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貧困問題は解決したいけれど、延々資金援助を続けられる
もんでもないっ。ごもっとも。いい方法があるのです。
それは2年後に日本で開かれるG8。私たち日本の人が
動くことで、じつは、かなりの効果が狙えそうなんです。
東京が火の海になったら
どうやって消火する? 昨年、世界94ヶ国で展開され、大いに盛り上がったホワイトバンドをシンボルにした「貧困をなくすためのグローバル・コール(GCAP)」。その取りまとめ役として活躍したクミ・ナイドゥさんは、声をあげ行動を起こし、よりよい社会を実現するために尽力してきた人。彼の来日セミナーが開かれると聞いて出かけてきました。
テーマは「私たちにもできるアドボカシー」。政策提言と訳されることが多いアドボカシーですが、昨年、寄付だと思ってホワイトバンドを買った人も多く、考え方が定着していないのも事実。いま一度アドボカシーとはについて考えてみる機会になりました。 クミさんは、誰にでも理解しやすい例を挙げて話すことが大事だと言います。 「ドメスティック・バイオレンス(DV)を例にとって考えましょう。国の予算や寄付などは、被害者である女性や子どもを守るシェルターの建設や、心のケアに充当されるでしょう。これも必要なことですが、加害者を処罰するなどの法整備がされないと、永遠にDVは解決しないのです。問題を根絶させるために必要なのは、サンタクロースのように資金をプレゼントするだけではなく、時間をかけて人々が声のエネルギーを注ぎ続け、根本にある問題に働きかけていくことなのです」 東京がもし火の海になったら、私はバケツで消火活動をするでしょう。そうするうちに、同じような人が集まり、火の元になっている燃料貯蔵施設に化学消防車を回す必要性を声を合わせて叫ぶでしょう。火を消すために水をかけることも必要、つまりお金や物資の支援も大事なことだけど、貧困撲滅には火の元を断つというもっと必要なことがあるのです。 以前私は、貧困問題の解決には、ODAなどとしてこれまで以上の資金や物資の援助が必要なのだろうと思っていました。けれども、この連載でも見てきたように、本当に必要なのはさまざまなレベルで社会の構造を変えていくこと。そのためには政治・経済・法律などを変えていかなければいけない。そしてそれを動かす大きな可能性を握っているのは実は自分たちの声……そのつながりが見えてきて、なんだか自信のようなものが心の中に芽生えてきました。 2008年の日本サミット
これは大きなチャンス! 昨年のG8では、ホワイトバンドキャンペーンの甲斐あり、世界のマスコミや人々の関心が貧困問題に集まり、最貧18ヵ国の世界銀行などに対する累積債務の完全帳消しが約束されました。そのG8、2008年のホスト国は日本の番。W杯しかり、オリンピックしかり、ホスト国はマスコミで取り上げられ、世界中の注目を一身に集めるものです。
「日本G8は大きなチャンスだ」とクミさん。日本の市民の意識やアイディアは日本政府の先を行っているし、この国でも市民が政策に影響を与える環境ができつつある、とクミさんは分析しているそうです。つまり、今回はとくにホスト国として注目を浴びるチャンスのある私たち日本。ここでアドボカシーの認識が広まり市民の声が高まれば、世界をも動かすうねりを作り出せる可能性が高いということなのです。 最貧国の債務完全帳消し。その成果を継続させ、貧困問題の深くはった根を着実に壊滅させるためにも、2008年日本G8に向けて、今日から貧困問題を考えませんか。そして思ったことをまず、身近な人に話してみませんか。街角募金や有志のバケツリレーだけではここまで大きくなった火を消すことはできません。火の元をしっかりとふさぐような大規模消火活動を求める私たちの合唱=アドボカシーが世界の貧困問題を根絶させる力になるのです。 ![]() 「ほっとけない 世界のまずしさ」は、世界の貧困を生み出す「しくみ」を市民社会による「アドボカシー(政策提言、キャンペーン)」活動によって変えることで、世界の貧困の解消をめざすNGOです。
● www.hottokenai.jp ![]() 貧困の現状としくみ、そしてアドボカシーがわかる本 『ほっとけない 世界のまずしさ』9月17日発売! 扶桑社 \880(Webからも購入できます) |
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| text / Hanyuda Yuka (cafeglobe.com) design / Shimizu Mamiko (Mame Design) |

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