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更新日:2002年1月6日 RSS

キャリアインタビュー
   
  vol.19
【編集プロダクション勤務】

浅子百合さん
学生時代からあこがれていた業界に入って
一心不乱の7年が過ぎ、社内の評価も
上乗だった彼女の胸を
よぎった思いは複雑だった。
心のおもむくままに、広告代理店、
編集プロダクションと転職を重ねた今、
彼女の目に見えているものは……?

まわりから惜しまれるうちが花
人気の旅行業界を捨て、自分を試した


  「両親の影響でしょうか、子どもの頃から旅行が好きで、特に大学生の頃はとにかく旅行にハマってました」

  身長170cmに、すらりと伸びた手足は、一見モデルと見間違えるほど。旅行好きが昂じて大学時代にツアーコンダクターのアルバイトをしていた浅子さんは、大学を出ると、迷わず旅行代理店への就職を決めた。


  「実をいうと、営業を希望していたんですが、配属先は海外のツアーやホテルの手配をする部署でした」。だが、かつてより希望していた旅行関係の仕事だったことと、学生時代バレーボールで鍛えた強靭な肉体と精神のおかげだろうか、彼女は朝から晩まで仕事に夢中になった。

  気がつくと、時にはオフィスの窓が白んで朝になっていることもあった。その努力が実を結んでか、社内での評価も高くなってきた。しかし、周りの反応とはうらはらに、入社7年目にして、彼女は大好きな旅行業界からの転職を考えはじめた。会社から評価され、認められている時にどうしてなのだろう? 当時を振り返って彼女はこう語る。

  「自分の価値を試したかったんです。周りから惜しまれているうちが花なんじゃないかと思っていたということもあります。入社後7年も過ぎて30歳を目前にすると、異動する可能性も出てきます。それに、今後自分の価値がどの程度のものになるかもわかりません。だから、まわりから惜しまれているうちに辞めたかったんです」。ぜいたくにも聞こえる話だが、そんな彼女だけに、転職の機会はすぐに舞い込んできた。

  「知り合いを通じて、旅行関係を主に取り扱っている広告代理店の営業として、転職のチャンスがありました。もともと営業職につきたかったので、これ幸いと思い切って転職を決意したんです」

  広告代理店といえば、デザイナーやコピーライターなどとの付き合いも当然ある。そんな経験をするうちに、浅子さんは“物を書く”醍醐味を知りはじめる。「もともと、文章を書くのが好きだったんですが、それが、広告代理店という仕事を通して目覚めてしまった、とでもいうんでしょうか、物書きの基礎を勉強するため、仕事の後ライターの学校に通っていました」

  広告代理店での仕事は、彼女にとって新しい世界だった。営業の仕事も最初のうちは新鮮で楽しかったが、いったん仕事を覚えてしまうと、会社が自分に求めている営業と、彼女自身が理想とする営業とに大きなズレが生じてきた。なぜ? と自分に問いかけるが答えは見えない。日ごろから、真面目で何ごともきっちりやらなければ気が済まない浅子さんは、仕事に打ち込めない自分を責めて鬱状態に陥っていった。

自分の求めているものを
とことん追求する
『起業家』に興味を持った


  その頃、浅子さんは仕事で親しく付き合っている編集プロダクションの女性に、今の状況について話す機会があった。「自分の求めているビジョンで、納得のいく仕事を目一杯やりたいんです。そのためには、やはり自分で興すしかないんでしょうね……。でも、私にはそんなノウハウもないし、知り合いもいない。悩みます……」

  そう打ち明ける浅子さんに、話を聞いていた女性はこう答えた。「うちの会社は今、起業についての雑誌を手がけているから、起業家に接するチャンスも多いよ」

  願ってもいないチャンスだった。その言葉がきっかけとなり、浅子さんは現在、編集プロダクションで起業関係の雑誌の取材、編集の仕事を手がけている。

  「今の仕事はすべて、自分の目指すことに密着しているものばかり。社内の人間関係もとてもいいし、気持ちよく仕事をしています」。編集プロダクションでは文章を書く機会も多い。浅子さんが、今まで自力で培ってきた努力が報われる場所でもあった。

現在の会社と協力して、
自分の夢を達成できれば


  起業といっても種類はさまざま。浅子さんの目標へ向けての挑戦は始まったばかりだ。起業家というと、独立を目指しているのかと思えば、彼女の場合はそうでもないらしい。「今の会社の仕事と何かリンクさせて、自分のビジョンが実現できれば最高です。いい意味で個を保ちつつ、会社という組織と協力して起業するのが夢なんです」。

  転職難といわれるこの時代に、いとも簡単にステップアップを続けてきた浅子さんの挑戦は、編集プロダクションという職場で始まったばかり。一見華やかな旅行業界を去ったことがいいきっかけとなって、自分が本当に進みたい道が見えてきたのかもしれない。


浅子さんの勤務する編集プロダクション(株)メディアムのサイトはこちら


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 ある一日のスケジュール
08:00 起床 朝食
09:05 家を出る
09:40 出社 机の周りの掃除とモップかけ
10:00 仕事開始 メールチェックとデスクワーク
11:00 女性起業家の取材と撮影
12:30 編集者とランチミーティング

16:00 帰社 デスクワーク

20:00 SOHOについての原稿書き

23:00 帰宅

01:00 就寝


 

お気に入りの休日


休日は遅めに起きて、自宅周辺のカフェでブランチを食べてから、ドライブがてら友人と郊外のショッピングセンターで食品などをまとめ買いするのがいい気分転換。

時間に追われない休暇を大切にしています。


プロフィール


'68年生まれ
'91年〜'97年
旅行会社勤務
'97年〜'00年
広告代理店勤務
'01年〜
編集プロダクション
(株)メディアム勤務


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text&photos / Imanishi Noriko
 

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