その気にさえなれば
だれでもできる!?
ハワイで生活する丸子さん夫婦の朝は、海を眺めながら飲むコーヒーで始まる。海の近くのコンドミニアムで朝食をとった後は、妻のあゆみさんは星占いの原稿、夫の和浩さんは株式分析サイトの記事を執筆。午後には愛馬のいる牧場へ出かけていく。こんなうらやましい生活を楽しんでいる丸子さんは、特別に資産家というわけではなく、また宝くじにあたったというわけでもない。インターネットを活用した、場所に縛られない働きかたを選んだ二人は日本とハワイを往復して暮らしている。
あゆみさんいわく、「思い切りさえあれば誰にでもできます」というハワイ生活。ふたりは、この極楽生活をどのようにして手に入れたのだろうか?
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出会って3ヶ月で結婚。
夫は行動派、妻は楽天家
幼い頃から本好きで、異国の物語に胸を踊らせていたあゆみさんは、物心ついたときから翻訳家を目指していた。日本の大学で英米文学を専攻後渡米し、カリフォルニアの大学院で1年間翻訳に磨きをかけたあと、フリーの翻訳家として活動を始めた。
きっかけは、帰国前に大学時代のゼミの先生に、翻訳の仕事をしたいと相談したことだ。教授に紹介された翻訳エージェントから、ハーレクインロマンスの仕事を受けるようになり、3ヶ月に1冊の割合でロマンス小説を翻訳。その間、単発で実務翻訳なども手がけるようになったが、26歳で外資系証券会社に派遣社員として勤めはじめた。
「翻訳の仕事は向いていましたが、一人部屋にこもってする孤独な作業だったので、たまには外の空気が吸いたくなってたんです。それに英語を話さないと会話力が落ちてしまうし。外資系なら英語が使えて、人との出会いもあるだろうと思いました」
最初は人事のアシスタント業務を単発で受けていたが、先方から誘われて契約社員に。翻訳の仕事は続けていたので、土日と平日の夜に翻訳作業とフル回転。会社の人間関係にも恵まれ、翻訳との両立もうまくいき、このままサラリーマン生活を続けるのか?
と思った矢先にあゆみさんの運命は大きく変わる。
先輩の紹介で、同じ会社に勤務していた現在の夫に出会い、3ヶ月で結婚、そして退職することになったのだ。二人は、新婚旅行で訪れたハワイ島の大自然の強烈なエネルギーに魅せられてしまった。そして8ヶ月後に再び訪れたハワイで、夫の和浩さんは軽い気持ちで見た不動産物件を気に入り、何といきなり約1400万円のコンドミニアムを購入してしまう。
「とにかく行動力のある人なんです。無謀ともいいますが(笑)。この時はハワイには何回も来たいので、その時の宿泊先として使おうという気持ちで、いずれ住めればいいね……というぐらいでした」
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夫は高収入の仕事を突然辞め
自分探しの日々へ
当時、売れっ子証券アナリストだった和浩さんは、月収約130万円を稼ぐという多忙なサラリーマン生活を送っていた。コンドミニアムを買って半年後、彼が「仕事を辞めてもいい?」と言ってきた。転職するわけではなく「辞めて自分の人生を考えてみたい」という望みに、楽天家のあゆみさんは「いいよ」と即答した。
「確かに彼の収入は多かったですけど、相当ストレス抱えてたんです。いくらお金がよくても、やりたくない仕事をしてストレスためて体を壊すほうがよっぽど恐かった。子どももいなかったし、私が働けば生活は何とかなると思ってました」
そんなわけで結婚後休止状態だった翻訳を再開。また、夫の仕事の関連で、占星学研究家兼マーケットアナリストのレイモンド・メリマンという米国人とこの時期に知り合った。マーケット分析を占星学と絡めて行なうという独特の手法をとるメリマンに勧められ、あゆみさんは米国の占星学のオンラインカレッジに入学する。
「それまで占星学はほとんど興味はなかったんですが、学び出したらおもしろくて。占星学はきちんとした学問の一つなんです。系統だっていて、まるで1足す1は2、というふうに論理的な答えが出る。教科書を読み込み、出される課題のチャートに一つ一つ取り組むうちに、自然に知識がつきました」
退職後2年間、丸子さんの夫は迷いに迷った。フリーでアナリスト業務を行なったり、金融関連の原稿を執筆したり、また再就職をもくろんだり、と暗中模索の毎日。そんな時期にも二人は大好きなハワイには通いつづけていた。しかし貯金はどんどん減り、さすがに超がつくほど楽天家のあゆみさんも不安になり就職活動を始めたところ……。「ある外資系に内定をいただいたんですが、その直後にハワイに出かけ、飛行機の中からハワイの海が見えてきたら、駄目だこりゃと(笑)。やっぱり私はハワイと縁を切ることができない、と丁重にお断りしました。」
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ついにハワイと日本、
行ったり来たりの生活に
もともとコンドミニアムを購入した時から、将来はハワイで暮らしたいと考えていた丸子夫妻。「どうせなら若いうちから、人生を楽しんで、いろんなところを見てみよう」と、ついに就職せずにハワイで生活することを決断した。といっても、ハワイはビザの関係で、3ヶ月単位でしかいられないので、日本とハワイを往復する生活だ。
証券業界の仕事で食べていくと腹を括った和浩さんは、マーケットアナリストとしてネットやマネー誌上に多くの記事を寄稿。あゆみさんも、翻訳に加え、知人のつてで星占いの原稿やハワイの話をエッセイにまとめる仕事が始まるなど、次第にインターネットや雑誌での連載を増やしていった。
ハワイでは洋服も食べ物も出費が少ないので、贅沢をしなければ住宅のローン以外は二人合わせて十数万円の生活費で済むという。日本滞在中は、あゆみさんの実家に住んでクライアントとの打ち合わせや新企画の売り込みなどを行ない、ハワイ島では思うぞんぶんに毎日の生活を楽しんだ。
「ハワイにいると、時間の流れかたがまったく違うんです。特に何があるわけではないですが、とにかく自然がすばらしい。どこまでも青い空と海。活動する火山や雄大なコナの夕陽。ちょっと足を伸ばせばすぐ大自然のエネルギーに触れられる。また、日本にいるときと違うのは何をしていても周囲の目が気にならないこと。ハワイ島に住んでいる人は、自分の好きなことをしている人が多いんです。飛行機に乗りたくてパイロットになった人や、ダイビングやフラなどやりたいことを追求していたらハワイにたどりついたという人など、好きなことを何でもやっていいんだ、という気分になるんですね」
ハワイで暮らし始めた当初は、現地での知り合いはほとんどいなかったが、あゆみさんがフラのレッスンを始めてからどんどん友人の輪が広がっていった。収入が増えてきたということもあり、最近は時間を見つけては二人で旅に出る。ハワイにいる時にはオアフやアメリカ本土、またハワイを出る期間にはヨーロッパやニュージーランドなど。どこにいくにもPCを持参し、連載の仕事をこなしている。今のところ、グランドキャニオン以外はネット接続環境は問題なかった、という。
また昨年アリゾナに旅行をして以来、あゆみさんのライフワークになったのがシャーマニズムだ。ハワイに多く住むシャーマンや、アメリカ本土のネイティブアメリカンであるホピ族を訪ね話を聞き、ゆくゆくは彼らの伝承や生き方を紹介していきたい、という夢ができた。
「この生活を選んだことで、高収入の夫(笑)を始め、いろんなものを捨ててきたかもしれません。でも自由でリラックスできる毎日は、ほかの何にも変えがたいもの。もちろん、日常生活の中で嫌なことはありますが、ちょっと海に出て、すばらしい夕陽が海の向こうに落ちていくのを見ると、悩んでるのがバカバカしくなってくる。今はインスピレーションのおもむくまま、夫と二人でやりたいことを実現していくことが、楽しくてたまらないんです」
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| 07:00
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起床 メ−ルチェック |
| 08:00
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海辺でコーヒーを飲む |
| 08:30
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朝食(和食) |
| 09:00
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原稿執筆 |
| 13:00
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昼食(ヌードル系) |
| 14:00
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牧場に行って愛馬タローに乗る |
| 17:00
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夕食の支度 |
| 18:00
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フラダンスのレッスンへ |
| 20:00
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レッスン後、フラシスターズで飲みにいく |
| 24:00
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就寝 |
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