去る10月28〜29日、世界のエコビレッジの代表が取り組みを紹介する「エコビレッジ国際会議TOKYO2006」が開催されました。呼びかけたのはエコやピースをテーマに各地でライブ等を企画・運営しているNPO「ビーグッドカフェ」。この会議で何より印象に残ったのは、発表者全員がなんだか楽しそうだったこと。そんな環境に優しくて楽しい取り組みを今回はレポートします!
エコビレッジとは、「お互いが支え合う社会づくり」と「環境に負荷の少ない暮らし方」を求める人たちが作るコミュニティのこと。世界になんと1万5000ヶ所もあり、1998年には国連の選ぶ持続可能なライフスタイルのすばらしいモデルとして 「100 Listing of Best Practice(最もよい実践例100のリスト)」の取り組みのひとつとして初めて正式に名前が挙げられました。
日本と世界の事例からエコビレッジの現状・未来を考えるこの会議。まずは、成功事例の発表として1日目にオーストラリア、アメリカ(N.Y.とL.A.)、インドからのゲストが講演しました。その中からアメリカの事例を2つ紹介します。
1993年にスタート、現在は35人が暮らしている「ロサンゼルス・エコビレッジ」では、廃墟のようだった建物を再生させたり、エコなフェスティバルを開いて3000人を集めたりしている、都市型エコビレッジです。

ロサンゼルスエコビレッジの食事会の様子。ここでは毎年植樹祭を行い、果樹やナッツなど食べ物の木を植えています。最初は何もなかった道や駐車場が、こんな素敵な果樹園に! photos :エコビレッジ国際会議TOKYO2006事務局 N.Y.郊外にあるイサカ・エコビレッジは、大規模な住宅地の開発計画を聞きつけた創立メンバーが、「どうせならエコビレッジを作っては?」と提案したのがきっかけで、たった5週間で必要な融資を友人知人から受け(もちろん後で全て返済)実現にこぎつけたスゴイ事例です。ここは、数軒の世帯がそれぞれの家を持ちつつ、共通の家で一緒に食事をとったりリビングルームでくつろいだりする、というCo-housing(コ・ハウジング)方式。

TVや新聞など多数のメディアに紹介されて有名なのが、ニューヨーク郊外にある1997年設立、160人が住む「イサカ・エコビレッジ」。photos :設楽清和(PCCJ)

イサカのビレッジ内にあるオーガニック農場では、農家がいちばんお金が必要な春にまとめてお金を払うかわりに、収穫した野菜や果物から好きなものを毎週もらえる仕組み(Community Supported Farming)をとっています。photos : aromagroove 会議2日目は、日本のエコビレッジを中心とした報告。とくに面白かったのは「小舟木(こぶなき)エコ村プロジェクト」。滋賀県近江八幡市にある15ヘクタールの土地に約360戸・約1000人が暮らす村を作る計画で、国際的な研究機関やデザイナーともコラボしている、世界レベルのプロジェクトです。

7月には環境に配慮したオシャレなモデルハウスもでき、ワークショップや勉強会を行いながら着実に村づくりを進めています。photos :(株)地球の芽 この会議で何よりも驚いたのは、世界中でゼロからエコビレッジが作られ、多くの成功事例があること! いろんな国のフツーな人たちがエコビレッジで生活しているのを目の当たりにして、「こういうライフスタイルは実現可能なんだ!」と実感しました。また、日本の取り組みはまだ始まったばかりのものが多いけれど、企業と共同で取り組んでいる環境と経済の融合型モデルが多いのが面白い点。過疎化している地方はこういう取り組みで元気になるのでは?と思いました。人も環境も元気にするエコビレッジは、今後日本でも広まっていくはず。これから大注目です!

山中湖や屋久島、東京など、日本でもいろんな場所にエコビレッジができつつあるので、今後はかなり身近になってきそう。会議の最後には「日本でもエコビレッジを盛り上げよう!」と約束して集合写真をパチリ!photos :Akutsu Miho
取材&ライティング/阿久津美穂、磯野 謙(Slow Media Works) |