カフェグローブ日々の食べ物を選んでCO2を減らそう 「フードマイレージ」に注目! - 環境とか未来とか大切にしたいね通信

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更新日:2008年2月28日

環境とか未来とか大切にしたいね、通信


第41回 日々の食べ物を選んでCO2を減らそう
「フードマイレージ」に注目!

  私たちが日々口にする食べ物。実はこれもCO2排出に大きく関係しているんです。たとえば、食パンを国産小麦のものに替えると、冬に自宅のエアコンの温度を1度下げるのと同じくらいCO2を減らすことができるとか。なぜでしょうか?

ヒントはこのイメージ画像。飛行機になっているウナギやアスパラ、船になっているパスタやパン……。私たちが口にする食べ物の多くは、海を越えて飛行機や船で運ばれてきている。ということは、輸送のためにたくさんのエネルギーが使われているということ。(photo / 大地を守る会


  なぜならば、食パンの材料の小麦粉が運ばれてくる距離、「フードマイレージ」が国産ならぐっと短くなるから。食べ物は収穫後、私たちが買ったり、食べたりする場所まで車、飛行機、船などで運ばれてきます。その距離が短くなれば、その分輸送で排出されるCO2を減らすことができる、というのがこのフードマイレージの考え方です。フードマイレージでは、食材の重さと輸送手段のCO2排出係数をかけることで、CO2排出量を算出します。

■フードマイレージとは?

  フードマイレージは、イギリスのティム・ラング氏が、「遠くから来ている食べ物には、輸送のためにどれくらいエネルギーが使われているか」ということに注目して市民運動を起こしたのがはじまり。日本では、2001年に農林水産省の農林水産政策研究所がこの考え方を紹介しています。

世界の国々と日本のフードマイレージをあらわした表。食糧自給率(カロリーベース)が40%以下の日本は、他の国を抜いてダントツ1位。CO2もさることながら、もし何らかの事情で食べ物を輸入できなくなったら……考えるだけで恐ろしい。(図/大地を守る会)


  しかし世はオーガニックブーム、輸入ものでも何でもオーガニックならいい、という傾向がある。なんとかしなければ……という危機感から、2005年4月に有機野菜宅配の老舗、大地を守る会が「フードマイレージ・キャンペーンをスタート。「キャンペーンが始まって3年。去年は新聞、雑誌やテレビからたくさん取材を受けたこともあって、だいぶ一般にも浸透してきた」(広報:宇田川千夏さん)と、手応えを感じているとのこと。地球温暖化への危機感の高まりと比例して、これからもっと盛り上がりを見せそうです。

■とくに魚介類のフードマイルの大きさにオドロキ

  このフードマイレージ・キャンペーンのウェブサイト、データ集めに1年をかけた!という大作。普段よく食べるほとんどの食べ物のフードマイレージが分かるようになっています。まずびっくり!なのは、魚がいかに世界中、しかも遠くから来ているか。確かに、スーパーの魚売り場にもアラスカの鮭、アイスランドのししゃも、タイのエビ、と世界各地の名前が並んでいますよね。回転寿しなんて、1つ1つのお皿に国旗を立てたら、オリンピック並みに華やかになるはず。

  実際に計算してみると、例えばアフリカ産のタコ1匹のフードマイレージはC02160グラム。北海道産タコなら30グラム。その差は130グラム。お豆腐のフードマイレージも高め。アメリカ産大豆の豆腐1丁が200グラム。佐賀県産大豆なら50グラム。その差は150グラム。国産タコと国産豆腐の和え物にすれば、280グラムのCO2削減になるのです。京都議定書の目標を達成するために日本人が1日に減らすべきCO2の量は約2キログラムなので、食事の際も意識して国産のものを選ぶことで、かなり貢献することができるのです。

意外なのは国産の食肉のフードマイレージ。岩手県産の牛肉100グラムが1670グラムなのに対し、アメリカ産は1340グラム。なんと、国産のほうが330グラムCO2を増やしてしまうのです。理由は、牛のエサとなる穀物が輸入で、エサのフードマイルが加算されるから。ちなみにこの写真の牛は岩手県で国産のエサで育ったオール国産の山形村短角牛。フードマイレージは120グラムと、とても低い。お肉のおいしさの評価も高い、とのこと。(photo / 大地を守る会)


■私たちにできることは?

  では、私たちにできることは? いちばんは、地産地消をこころがけ、近くで生産された食材を買い、食べるようにすること。旬を意識することも有効です。季節外れの食材は、季節が反対の南半球からはるばる運ばれて来ていることも。「外食の時もフードマイレージを考えてもらえれば、と思います。たとえばコンビニの幕の内弁当や、和食店の定食メニュー。和食だからと言って国産の食材を使っているとは限りません。消費者の関心をお店に伝えるという意味で、お店の人にどこから来た食材を使っているか聞いてみてもいいと思います」(広報:大野由紀恵さん)。ただなんとなく買ったり食べたりするだけじゃなく、その食べ物がテーブルに乗るまでのストーリーを想いながらいただく姿勢が大事、ということですね。

これからが旬の菜花と鶏ササミの和えもの。地産地消や旬を意識することは、この時期、この場所でしか食べられないものを食べるということ。こんな暮らしはおいしくて、楽しい。(photo/大地を守る会)


さらに言えば、自宅で食材を育てれば、フードマイルはほとんどゼロに! じつは、写真の左上のハンギングバスケットと手前のバケツコンテナは、レタスやパセリ。春に山菜を採りにいったり、旅先の漁港でとれたてのお魚をいただいたりするのもオススメ。(photo / Miho Akutsu)


  毎日、ほんの少し意識するだけでフードマイレージは確実に減らせます。おいしいものを楽しく食べて、CO2削減に貢献していきましょう。

取材・文/阿久津美穂 (Slow Media Works)

参考:
『コンビニ弁当16万キロの旅ー食べものが世界を変えている』千葉保監修 コンビニ弁当探偵団文 太郎次郎社エディタス
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