この連載の第2回でご紹介した、渋谷で開かれている「アースデイマーケット」。3年目に入って出店する農家さんも増え、ますます大きくなっています。
さて、その第2回の記事の中でもチラッとご紹介した、渋谷エリアの地域通貨アースデイマネー「r(アール)」。マーケットに使用済みてんぷら油を持って行ったり、参加しているNGOなどの団体でボランティア活動をしたりすると稼ぐことができ、仕組みに参加しているお店などで「1r=1円」で使うことができるというもの。こちらもマーケットの成長とともに次第に発行総額が増え、そろそろ1000万r(!)を超えそうな勢いなのだとか。

アースデイマネーに参加しているお店で、1r(アール)は1円の代わりとして使うことができる。単位の「r」は、最初のボランティア活動の場になった渋谷を流れる渋谷川(river)からとって名付けられた。 アースデイマネーを運営しているNPO「アースデイマネー・アソシエーション」の代表理事・嵯峨生馬さんによると、「この1000万rという発行総額は、みなさんのボランティア時間に換算すると、およそ2万数千時間」。それだけの長い時間、多くの人が何かのボランティアをしたということなのだそうです。
この「r」の仕組みを簡単に説明しましょう。たとえばAさんがボランティアをして得た「r」を、参加店Bで頼んだ食事代の一部として支払います。参加店Bは、お客さんから支払われた「r」をアースデイマーケットや他の参加店Cで使う事もできるし、お店のスタッフに配ることもできます。日本円(日本銀行券)に交換することはできないけれど、えんえん渋谷の中を巡って行くことができるという意味で、立派な「通貨」なのです。

「r」を手に入れるひとつの方法が、さまざまなボランティアに参加すること。たとえば自分のプロとしてのスキルやノウハウを無償で提供して、NGOのWebサイトやパンフレットの制作をする「サービスグラントTOKYO」に参加すると、おおよそ週5時間・半年のプロジェクトで5000rがもらえる。

「r」は現在およそ100ある渋谷周辺の参加店で使おう。最近では携帯電話に「r」を貯める仕組みが完成、チケットを持ち歩かなくても、お店の店頭で携帯電話で「r」をお店に支払うことができるように。アカウントを持っている人同士で「r」を送りあうこともできる。 アースデイマネーに参加しているNGOやボランティア団体には、以前cafeglobeの連載「Love & Hate」でもご紹介した「オレンジプロジェクト」、「Trend Buzz」でご紹介した「サービスグラントTOKYO」、渋谷を花でいっぱいにしようという「シブハナ」など、活動が活発で社会的な活動は初めてという人でも参加しやすいところが多いのが特徴。個人も団体もお店も、アースデイマネーというネットワークに参加することで、社会や環境に貢献したいというグリーンな気持ちを持った仲間に出会える、といったいい副作用も出て来ているのだそうです。
最近では、cafeglobeユーザーなら浜矩子さんの経済連載でおなじみの、ホームレスの人々の自立を目指す雑誌『ビッグイシュー』を渋谷エリアで買うと、限定数ながら50rがもらえるという試みも始まっているとか。まだまだこれから広がりそうなアースデイマネー、あなたが渋谷をよく使う人なら個人として、渋谷エリアでビジネスをしているなら参加店として、NGOのメンバーならボランティアの受け入れ団体として、いちどチェックしてみて!

アースデイマネーのWebサイトでは、ボランティアを募集中のNGOなどの情報、「r」を使えるお店のリスト、「r」で参加できるイベントのお知らせなどが掲載されています。 文・写真/青木 陽子(cafeglobeファウンダー)
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