カフェグローブ自転車でめぐるパリ - 青木陽子のFrom the Editor

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更新日:2005年2月17日
  From the Editor
自転車でめぐるパリ

   先月、ロンドンからパリに週末の小旅行に出かけた。この数年ロンドナーの間で定番になってきた「ミニブレイク(プチ休暇。週末を使った2〜3日でヨーロッパ内の都市に出かける)」を気取ってみたのである。ユーロスターも最近はパリ往復で2万円程度からと安くなってきているので、東京の人が京都あたりに出かける気分に近いと思う。

   でも今回はちょっと違う旅なのだ。ブロンプトンという折り畳み自転車が我々のお供なのである。ブロンプトンはロンドン郊外で手作りされている、自転車業界では一目置かれている存在。私はずっと喉から手が出るほど欲しくてたまらないのだけれど、それなりのお値段(イギリスでも10万円前後)がするのでしばらく我慢中であった。今回はパリのため、特別に2台ブロンプトンから借りてきたというわけ。10万もする自転車なんてと懐疑的な目をしているパートナーのトビーにブロンプトンを体験してもらえば、彼もトリコになるのではないか、そうしたら2台買っていろいろ旅行できるかもという下心もあり。

   ブロンプトンが一目置かれているのは、畳んだり広げたりが簡単で速いのと、折り畳みサイズがとても小さくなるからだ。畳んだときはキャリーバッグくらいの存在感で、電車では足元に置いておける。ユーロスターにも簡単に積んで、お菓子をムシャムシャやっている間にパリ北駅に到着。6区のホテルで荷を降ろしたら、さあ冒険の始まりだ。

   まずは、おいしいものを求めて2区の方を目指してみることに。よさげなビストロがあったらすぐストップしよう。ノートルダムがライトアップされて昼間よりいっそう大きく見える。そこここにクリスマスのイルミネーションが残っている街をペダルを踏んで駆け抜ける。ナポレオンがよき為政者だったかはわからないけど、パリには偉大な遺産を残してくれたものだね、(イギリス人としては)ちょっとうらやましいね、なんてことを話しながら。

   翌日、翌々日はパリの南端のマーケットを覗いたり、モンマルトルの丘まで登ってみたり、シャンゼリゼを走ったり。左岸にいるのに食事は右岸のベトナム料理にしようとなればセーヌをチャリチャリッと渡って移動したり。自転車で街をめぐるのは本当に楽しい。道行く人の表情も見られるし、お店も覗ける。それでいてメトロやバスに負けない機動力と、路線や時刻表に縛られない自由さがある(そしてもちろん、タダ!)。

   ひとつ言いたいのは、パリに限らず、ヨーロッパでは自転車が交通手段、移動のための車両として認められていることだ。車両だから、基本的には車道を走らなくてはいけないけれど、車両だから、車線の真ん中をゆっくり走っていてもクルマに「どけどけ」とホーンを鳴らされるようなことはない。交差点で右折するときには手信号を出して、右折レーンにだって並んでしまう(パリは右側通行なので左折レーンだが)。自転車を歩行者と同じに扱おうとする日本の道路行政とドライバーの意識は絶対おかしい。

   環境のことを考えると、大量の二酸化炭素を出す飛行機はなるべく控えたいから、これからの旅は「電車+折り畳み自転車」がいいかもしれない。環境のことを考えなくても、十分楽しいわけだし。そうそう、狙い通り、トビーもブロンプトンのよさにすっかり納得、春に向けて彼は緑色、私はアイボリーを注文することにした。





シテ島を望む
シテ島を望む。小さくて見難いけれど、ブロンプトンは後輪を前に畳み込むと自立するので、ちょっと停めるときはこんな感じ。

モンマルトル
モンマルトル。ここまで上ってきたぞという証明写真。

こんなに小さくなります
折りたたむとこんなに小さくなるので、レストランでは隅に置かせてもらう。今回、何人の人に折り畳み姿をほめられたことか。パリっ子にもモテモテのブロンプトンだった。


Cafeglobe.com 青木陽子
editor@cafeglobe.com

 
 
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