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コンセプトが「洋館」というマンションを発見しました。ロケーションは多摩川が近い、のどかな畑が続くエリアです。広さは各室40平方メートル弱、採光はどの部屋もばっちり。家賃は8〜9万あたり。
玄関は、建物から突き出したちょっとしたポルティコ(車寄せ)風の柱廊玄関。屋根があるので、ポケットから鍵を出すのに手間取ったりしても雨に濡れる心配はありません。来客があれば建物の前に車を停められます。

日本でよく見かける洋館チックな建物は、サイドに廻るといきなり煉瓦がなくなっていたりして、「張りぼてか!」と突っ込み入れたくなるものがありますが、この建物は違います。コンクリート建築の表面を丁寧に、ラスティックな古煉瓦でコーティングしてあり、窓の枠や天井と壁の間などにも洋館らしい縁取りが可能な限りになされていて「本格派!」。
中身の設備もご安心を! 近代的です。ポルティコの玄関に、オートロックが備え付けられていてセキュリティも安心だし、水周りはシンプルで機能的に造られていて、最小限のスペースにまとまっています。「女性の1人暮らし」にはぴったりの物件。休日は、田園風景の中で部屋に注ぐ光を楽しみながら日がな1日ベッドに「ごろん!」と転がって読書、なんていいかもね。
4階建のこの建物、エレベーターはなしです。僕は4階の角部屋を見学したのですが、1階上がるごとに、煉瓦の壁の外の田園風景がだんだん眼下に広がる開放感があって、これがエレベーターのない不便さを上回る大きな魅力になっていました。
荷物が多い日はちょっとずつ分けて持ちながら、階段を昇ったり降りたり、なんてことにもなる。不便といえば不便です。でも、そんな不便を厭わず、逆にそれを楽しめる人だけがこの4階の住人になって、「居心地のよい採光」にたどり着けるのでしょう。
実際、ここの1階に住んでいる独身男性(26歳)に少しだけ話を聞きました。
「まだ住み始めて2ヶ月ですけど、とてもあたりが静かで休日なんか部屋にいるだけで癒されるし、住み心地は満点ですよ。駅から遠いのも気になりません。散歩感覚で歩きますから(笑)」。
そうか。我々はつい物件を選ぶときに「駅から何分以内」とか「近くにコンビニ」とか、便利さばかりを優先してしまいがちだけど、便利さをあえて条件から落とすことによって手に入る「やすらぎ」があるのかも。
帰る途中、坂道の上から振り返ると、田園風景の向こうにちょこんとこの建物が見えて、なんだか童話の中に出てくる「お菓子の家」みたいで、思わず顔がほころびました。
次回は6月6日(火)更新予定
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