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本日はみなさまに、告白しなければなりません。ワタクシは……ワタクシは……カンニングをしてしまいましたっ! なーんちゃって。カンニングと言ってもテストのカンニング――cunning(*1)ではござらぬ。私が「した」のはcanning(*2)、つまり“保存食作り”なのであります。 夏の終わりになると、ポートランドのキッチン用品店では“canning goods sale”をやる。いろいろな大きさ、形のガラス瓶が一斉に半額になるのだ。どうやら人々は、この豊潤な土地で穫れる夏の味覚をガラス瓶に閉じ込めて、秋冬も楽しんでいるらしい。「それなら私も!」とやってみたのが、今回のカンニング、というわけ。 さてここで、フランス革命直後、1804年のパリに寄り道してみたい。 その後、イギリスのピーター・デュランドが割れやすいガラス瓶の代わりに金属の缶を発明し、続いてフランスのルイ・パストゥールが腐敗の原因は細菌(*4)によることを突き止めた。細菌を殺すには、酸や熱などが有効なことがわかり、アペールの発明の秘密は解け、人々は夏に収穫した野菜や果物を真冬にも楽しめるようになりましたとさ……。 どうせ作るならおいしいものを作りたい。さまざまな攻略本を読破し、秋の一日を“カンニング・デー”(“キャニング”だってば)と定めて、こんなものを作ってみました。 ・ローストした赤&黄ピーマンのマリネ ・エシャロットとカシスの“マーマレード”(*6) ・トマトソース 料理はなんでもそうだけれど、美味の半分は素材のよさで決まる。ファーマーズ・マーケットで仕入れた赤と黄がまぶしいピーマンは、鼻を近づけると太陽の光を閉じ込めたようないい香り。試しにひとつ切って生かじりしてみたら、じゅわっとジューシーで甘い。このおいしさをガラス瓶に閉じ込めれば、数ヶ月後にも味わえるのだ……なぜかおとぎ話に出てくる魔女になったような気分で、いそいそとオーブンの火をつける。 それからの数時間はいやはや、大忙しだった。オーブンでピーマンをローストしながら、小鍋でマリネ液を煮て、その横で大鍋にグラグラと湯を沸かす……。
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text & photos / Watanabe Yo design / Takeue Tomoko |

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