「もしかすると自分では産まない」あなたに |
白人の両親が黒人の子どもを連れている姿も珍しくない欧米に比べると、 まだまだ養子に対してネガティブなイメージを持つ人の多い日本。 でも、子どもができなかったり、不幸な境遇の子どもを救いたいという気持ちから 養子という選択を考えている人が意外と多いのも事実。 その大変さや難しさ、そして同時にそこから得られる幸せや充実感はどうなのか? Cafeglobeでは、この「養子」や「里子」について特集していきます。 |
| 現在、児童養護施設や乳児院で暮らす子どもは、全国で3万人――。このうち、両親のいない子どもは20%ほどですが、将来的に実の親の元へ戻っていく見込みのある子どもは一部にすぎず、多くは自立するまで施設で暮らしています。 一方で不妊に悩む夫婦は多く、現在約28万組のカップルが不妊治療を受けていると推定されています(2000年1月12日朝日新聞)。この中には、養子縁組みを希望する夫婦も多く、民間のあっ旋団体では「乳幼児1人に対して20〜30の倍率」(相談員)といわれます。しかし、3歳未満の乳幼児の引きが多いわりに、年齢がそれ以上の子どもや、外国籍、あるいは障害を持つ子どもの養育を希望する家族は少ない、との指摘もあります。 Cafeglobeは、養子や里子という選択を特集します。実際に養子や里子として子どもを迎え入れた家族や、子どもを送り出す側の人々の取材を通して、次の世代をになう子どもたちの将来と、女性として「子どもを養育する」ことの意味を考えてみました。 連載第1回と第2回は、10年にわたる不妊を乗りこえて2歳の養女を迎えた由美さん(仮名)夫婦の例を、第3回は送る側の論理として養子縁組みにかかわる産婦人科医師の話、第4回目には養子縁組や里親の制度、具体的な手続きについて、お届けします。 文/川上澄江 |
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「本当に大丈夫だろうか?」 ためらいがあった子どもとの初対面 「なんだか暗い子だな」。 それが由美さん(42)の利香ちゃん(仮名)に対する第一印象だ。由美さんと夫のジェームズさん(仮名)が児童養護施設にいる利香ちゃんを初めて訪ねたのは、今から4年ほど前のこと。当時まだ2歳だった利香ちゃんは、部屋の隅の方でお人形遊びをしていた。 保母から、「新しいお父さんとお母さんになる人がいらっしゃるわよ」と説明を受けていたせいか、指をしゃぶったまま、時々遠目にふたりの様子を盗み見ていた。 利香ちゃんはすでに2歳とある程度の分別がつく年齢になっていたこともあり、事前にケースワーカーから、「こちらの様子を探るのに時間がかかるはず。初めは遠くから見るだけにしておきましょう」、と言い含められていた。しかし、笑顔を投げかけても、顔をこわばらせたまま表情も変えない利香ちゃんに、由美さんはとまどった。 「本当に大丈夫だろうか?」。ためらいがあった。しかし、夫が「子どもはみんなあんなものさ」と言って笑顔を見せた時、ぽんと背中を押されたように感じた。由美さんはその場で、利香ちゃんの母親になろうと決心した。 |
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長年の不妊治療に疲れ、 養子という選択に踏み切った 由美さん夫婦が神戸にある養子のあっ旋団体に登録したのは、知人から養子縁組の話を聞いたのがきっかけだった。結婚してからすでに10年が経ち、長年の不妊治療に疲れていた。アメリカに住んでいたこともあり、養子という選択はアメリカ人のジェームズさんだけでなく、由美さんにとっても身近なものとして受け止められた。 幸い、何事にもおおらかな夫は、子どもの人種や国籍にはこだわりがなかった。研修や面接を経て、登録してから4ヶ月後、ようやく利香ちゃんを紹介された。その日から、由美さんの養護施設通いが始まった。 「どうやったら、子どもの心に入っていけるか、毎日そればかりを考えていた」。と由美さんは振り返る。 一言に養子といっても、養子縁組をすれば実親との法的な縁が完全に切れる「特別養子縁組制度」、実親との絆がある程度は残る「普通養子縁組制度」、籍は入れずに短期的もしくは長期的に子どもを養育する「養育家庭制度」など、その形態は様々だ。だが、いずれのケースも子どもの状態に合わせて、時間をかけて信頼関係を築いていく方法が取られる。 由美さんの場合も、それまでは保母がやっていた着替えや食事の手伝いを徐々に引き受ける、お昼寝の時間にそばにいてあげるなど、まずは身の回りの世話から始まった。 |
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はじめて利香ちゃんが 家に泊まった晩 利香ちゃんはとまどいを隠さなかった。他の子どもがおもしろがって由美さんのそばに寄ってくる中、利香ちゃんだけはなかなかそばに来ようとしない。保母に「お母さんにやってもらいなさい」と言われると、指しゃぶりをしたまま保母の後ろに隠れることもあった。 「私に対する警戒心で顔がぴくぴく引きつっている感じだった」 利香ちゃんが由美さんに笑顔を見せるまで、数週間の時間が必要だった。 1ヶ月後の週末、初めて「お泊り」の許可が出た。由美さんはこの日のため、子ども部屋を整え、洋服や積み木など身の回りのものをそろえておいた。が、運悪く雨が降り、薄暗い一日となった。夜になると利香ちゃんは「帰る、帰る」と激しく泣いて、脅えた。家族がようやく眠りについたのは、朝が白んだ頃だった。 朝になって施設に連絡を入れると、 「今はお互いにつらいかもしれませんが、もう一晩やってみますか?」 と打診があった。今施設に戻すと今度はかなり抵抗するかもしれない、という。由美さん自身「このまま返すのはいやだ」、と思った。何よりもう、不安な思いはさせたくなかった。 「もう一晩やってみます」 一晩が二晩に、二晩が三晩にと、利香ちゃんはそのまま由美さんの家で暮らすことになった。(つづく) |
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NUMBER 第7回 今でもそのことを思うと涙が あふれてくるけれど、今ここに 自分が存在することに感謝している 第6回 今でも覚えている、近所のおばさんの 「お兄ちゃんは元気?」の意味 第5回 不妊治療、夫との摩擦を乗り越えて 最愛の息子と出会った高橋さんの場合 第4回 養子を迎えるまでの 具体的な手続きや制限とは? 第3回 送る側の論理。 埼玉県の産婦人科医の話 第2回 もう施設に返そうか―― 迷った末に見つけた愛 第1回 「不妊治療を乗りこえ、2歳の女の子を 迎えた由美さん(仮名)夫婦の場合」 |
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by Sumie Kawakami illustration / Suge Mika |
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1日2000kcal消費しても、そんなにひどく疲れないエクササイズ!おまけに成長ホルモンがモリモリ出るから体脂肪率を下げる効果も期待できそう♪
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一服のもてなし 其の2 |
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N35の日常(仮) パート3 |
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