【サブプライムローンの問題】
Cafeglobe(以下C)
これは何度も話題に上がりました。アメリカの低所得者向け住宅ローンの焦げ付きが原因となって市場が混乱した、という話です。日本の金融機関も大きな損失を抱えましたし、今もユーロ圏はじめ、米国外の金融政策にも影響を及ぼしています。
浜さん(以下H) このサブプライムローンが原因の市場混乱も、世界同時株安もドル安も、元凶は「金あまり」だと私は考えています。低金利が続く日本から、円キャリートレードのようなかたちで大量のカネが押し出され、世界中で空前のカネあまり状態を産み出している。それがめぐりめぐって、アメリカの不動産バブルや、ドル安、産油国などの国富ファンドの大膨張をもたらす……という流れがある。一見違うもののように見える問題でも、底流にあるものは共通しているということです。このように、日本円は今や世界のウラ基軸通貨のような存在になっているので、金融政策当局はその事実をふまえて舵取りをすすめなくてはいけません。
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【ハゲタカファンド攻防!】
C
5月、三角合併が解禁され、外国資本による日本企業の買収が増加するのでは!? と話題になりました。“ハゲタカ”という言葉もメディアを賑わしました。
H これについて言えるのは「ハゲタカとはさみは使いよう」ということです。ブルドックソースの一件も、単にハゲタカを追い返したことが手柄ということになってるなら、考え方を変えた方がいいかもしれません。スティールパートナーズのような企業を縦横無尽に使いこなして、やりたいことをやる。彼らが持っている手法を盗むだとか、グローバル時代にはもう少ししたたかさが欲しいですね。
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【郵政民営化】
C
郵政民営化も大きな事件でした。民営化して何か変化はあったのでしょうか。
H 確実に変わってますね。専門性が損なわれているというか。個人的なことですが、民営化後書留郵便が届かないということが何度かありまして。配達に来たというお知らせもなく、電話をかけて調べると「○○局に留め置きにしているからとりに来てください」だとか言われましてね。民営化されたとたんにこの体たらく……。これは郵便の話ですが、ゆうちょ銀行やかんぽ生命だって、そうスムーズに行っているとは思えませんね。全く一体何のための民営化だったんでしょう。ゆうちょとかんぽは廃止、郵便は公共事業として残して、民間ではできないことをしっかりとやる、というのが本来行われるべき郵政改革だったのではないかと思います。何のための民営化だったのか、果たして意味があったのかどうか、ということをこれからも問い続けなくては。
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【社保庁、消えた年金問題】
C
流行語大賞にまでなった「消えた年金」問題。とにかく「貰えるの? 貰えないの?」と誰かの胸ぐらつかんで問い詰めたいような気分です。この先、社保庁は年金記録の確認用に加入者全員宛に「ねんきん特別便」といって加入履歴などを記したものを送るそうです。間違いがあったら申請をしなさい、という事らしいんですが。
H
そもそも、年金記録をなくすということが恐ろしい事ですよね。今彼らが行うべきは「失われた記録を取り戻すことと」「二度と同じことが起きないようにすること」。社保庁の組織を根底から是正するためには何が必要なのかが問われるべきです。払っている人が自ら届け出ないと確認できない、もらえないなどといった「申請主義」は見直されるべきですね。ともあれ、今の世代の人が前の世代の人を支えるという現行の制度ではいずれ立ち行かなくなるのが目に見えている。制度設計を変えない限り、結局のところは自分で自分の面倒を見なくてはいけないということになります。少子化時代においても、年金を支給できるような仕組みをどう作っていくのかと考えると、税金を財源に、という話になってくるのはやむを得ないことでしょう。ですから、それも含めて租税制度も見直されるべきですね。道路特定財源の一般財源化すらできないという状況ですからどうもおぼつかないんですが。
【食品偽装続々】
C
食品に関するウソ、もう、出るわ出るわ!でした。 最近では船場吉兆。不二家、ミートホープ、白い恋人、赤福&御福餅、比内地鶏、マクドナルド……。豊作というか大漁というか笑えないんですが。
H グローバル競争時代ですから、老舗と呼ばれるようなメーカーも過酷な競争にさらされて背に腹は代えられないという状況なのでしょう。しかし、清く正しくいようと思えばできたはずなのに欲を出して、バレてパニックに陥っている。清貧などという言葉もありますが、豊かさのなかでも清く美しくいられるかどうかというのを課題にしていかなくてはいけない。しかしいろんな醜いものが表に出てきてよかったという面はありますね。知らないほど怖いことはない。なぜこうまでたくさんでてくるのか、その理由をしっかりと考えなくてはいけません。
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【グローバル化と格差問題】
C
今年は貧困の問題もメディアで多く取り上げられました。行き場を失ってネットカフェに寝泊まりする「ネットカフェ難民」という言葉も生まれ、ワーキングプアやニートと言った言葉もよく目にしました。
H まず、グローバル化という現象は個人の生活に土足で踏み込んでくるものだと認識する必要があります。で、それをどう利用していくのかを考えなくてはいけない。国家という防波堤が過酷な競争から国民をブロックしていた頃に比べると、人々のストレスレベルやはり高まっていると言えるでしょう。フリーターやワーキングプアやホームレスが増えているのも、経済のグローバル化がもたらしたものであることは間違いないわけで、政策立案者はそれを理解して、その上でどう対応していくかを考えることが重要ですね。これも、冒頭で触れたカネあまりの問題と深く関わっています。世界中に偏在する富が格差を産み、貧困をもたらしている。経済にゆがみが生じることの影響はかくも大きい。だからといって、グローバル化を逆行させることは無理でしょう。グローバル化の経済効果を的確に見極めて、その暴力にどう立ち向かうかを考える。それが国境なき時代において国家に残された最後の役割ではないでしょうかね。
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「vol.40 夏のボーナスUPって嬉しいニュース? それとも?」
C
ありがとうございました。自分とは関係ない、と思える海外の経済ニュースも、じっくり観察すると自分の生活に深く関わってるということがわかった一年でした。まずは知ることが大切。来年もいろんな問題を取り上げたいと思います。cafeglobeユーザーのみなさん、よいお年をお迎えくださーい。
H 私からも心から良いお年をと申し上げます。2008年もさぞやいろんな経済ドラマがあるものと思います。その一部始終を来年もまた皆さんとご一緒に鋭く、厳しく、威勢よく謎解きしていきたいと思います。われらグローバル探偵団の輝かしき前途に祝杯!