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日銀総裁、どうして現副総裁が
スライド就任しちゃいけないの?
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Cafeglobe(以下C)
3月19日で現日銀総裁の任期が終了します。後任は現副総裁で財務省出身の武藤敏郎さんに決まりそうな感じ……ですが、「財金分離」の観点から見て問題があると、民主党が武藤さん案に反対している。その人に能力があって適任なら、別にどこ出身の人が総裁になったっていいんじゃないかと思ってしまったのですが、この財金分離というのはどういうことでしょうか?
浜さん(以下H)
まず、財務と金融は分けなくてはいけない、ということがあります。国の財政をあずかる財務省が、財政がキツくなったからといって、じゃんじゃん通貨供給を増やせなどと日銀に口出しするようでは、通貨価値の安定を保つ事などできません。これまでも大蔵省(現財務省)と日銀のどろどろした歴史があったわけですよ。かつては大蔵省の次官経験者が決まって日銀総裁になっていた時期があって(※1)、またその時代に戻るの? 財務省(大蔵省)出身の武藤さんでいいの? という声が挙がるのも当然といえば当然。中央銀行の独立性を保つために、大蔵省を財務省という名にして、金融行政を財務から切り離した。つまり「財務省は金融政策に口を出さず、国の財政のことだけをやる」とはっきりさせた。その過程で金融政策ではない金融行政の担当官庁として金融庁も出来ました。ここがまた複雑なところですが、いずれにせよ、このようにして、法律的に独立性を確保したのにも関わらず、また財務省出身者がトップになって良いものか、というわけです。
C なるほど。元財務次官が日銀総裁になることに対して反対する人がいる理由は理解できました。では、仮に人柄や能力がずば抜けていても、財務省出身者が日銀総裁になるのはそんなにまずいことなんでしょうか?
H
有能な人間がしかるべきポジションにいけばいい、というのは理屈としては正しいのですが、問題なのは、どこまでその理屈が通用するかということですよね。財金分離という言い方で民主党が言っていることには、それなりの正当性がある。武藤さんにせよ、誰にせよ、あの官僚OBネットワークに所属している人たちというのは、どの期に誰がいるとかいうことをOB全員が把握しているような、特殊なヒエラルキーのある世界に生きています。個人的な資質がどうだとかいった、我々的な常識が極端にいえばまったく通用しない世界がある、ということを認識する必要がありますね。その世界がどういう力学で動いているのかということを知る必要がありますし、そういうものがあると知ったならそれは壊さなくてはいけない。
C
うーん。ザ・官僚ワールド、本当に怖いです。武藤さん、次官まで勤めたとなると、それはもう根っからの大蔵省人間ですよね。彼が後任に決まったら日本の金融政策はどう変わって行くんでしょうか。
H
やはりどうしても官僚的な発想が前面に出ることになるでしょうね。無難に、優等生的に、教科書的に、となりそうに思います。福井さんは市場との対話ということを強調してきましたね。それ自体が万事において素晴らしいというわけでは全くありません。ですが、金融政策には副井さんがいうところの「良くしゃべる」というのとは違う意味で、市場の動きを読んだり、受け止めたりすることのうまさが必要だと思います。そういう意味での市場との対話です。この辺の呼吸が無い人が中央銀行の総裁になるとどうもロクなことはなさそうな気がしますね。
C そうですか……。うーん、官僚ワールドの黒い淵については、興味を持ってウォッチしていきたいと思います。
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アメリカは癒しを求めオバマに走る!?
変わりゆくアメリカ、どうなるの?
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C
話題は変わりますが、アメリカの大統領選、オバマが強いですね。女性とアフリカ系の人がこれだけ注目されている、ということだけでも、アメリカの雰囲気がなんとなく変わって来ているような気がします。
H
肩の力が抜けてきたんでしょうね。世界のなかでマイナーな存在になるということが悪くない、という考え方になってきたのでしょうか。爽やか化といいますか、開拓者であった本来の姿を、アメリカの市民たちが思い起こしているようですねぇ。
C
オバマの「ここにあるのは、リベラルなアメリカでも保守的なアメリカでもなく、アメリカ合衆国なのだ」「黒人のアメリカでも白人のアメリカでもラティーノのアメリカでもアジア人のアメリカでもなく、アメリカ合衆国なのです」のあの演説に、みんなじーんときてしまったんでしょうか?
H
あれは激烈な癒しでしたね。アメリカが求めていたのは、世界に君臨する大国の誇りよりも、むしろ癒しだった。これは人間的なことだと思いますし、ある意味ではまともな心情ですよね。ただ、実際にはアメリカには黒人もいるし、白人もいるし、ヒスパニック形の人々もアジア系の人々もいるわけですから、あるのはアメリカ合衆国だけだ、という言い方が本当の癒しになるのかどうかは、ちょっと疑問が残るところではあります。
C
オバマ人気のこの勢いを見ていると、今回は共和党は負けるんじゃないかと思うんですが?
H
マケインは古いアメリカを具現しているような人ですからねぇ。これだけ予備戦が大接戦で民主党が注目を集めているわけですし。この展開を経た後に、結局のところはやっぱり共和党の候補が大統領職を手に入れるとはちょっと考えにくい。それはそれとして、オバマ氏を冷静に見ると、さっきも言いましたが、「白人も黒人もない」という感じで、あまりにも中庸でなんでもありといいますか、ある種の安直さのようなものを感じてしまいますね。人の痛みをどこまで理解できるんだろうか、ということを考えるとちょっと心配ではあります。そうした中庸の彼に、迷い、傷んだアメリカ人たちが救いを求めた結果が、こういう形で出ているわけですが。
C
オバマのことは、演説は上手いが口先ばっかりだ、と言う人もいるようですが。
H
むしろ、そのクチから出て来ているメッセージが何なのか、ということが重要なんだと思いますよ。「みんなが中庸に向かって行けばいいんじゃないの、それならアグリーできるでしょ」という考え方が安直だと私は思うんですよ。
C
そうか。演説の内容もしっかり聞いてみようと思います。しかし、アメリカが大きく変わって行くプロセスを見られるというのは、貴重な体験というか、面白いなと思います。
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毒ギョーザは日中外交の試金石!
日本の外交、成熟度試されてる
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C
例の毒入りギョーザ事件、発覚から1ヶ月になります。犯人はまだ特定できていないようですが、こんなことのおかげで日中関係がまた冷えこんでしまう、なんてことはあり得るんでしょうか。日中関係、今後どうなっていくんでしょう。
H
この問題は日中外交を考える上での大きな試金石になると思いますね。ここはひとつ、中国だ日本だと言わずに協力し合って、一緒に考えていい関係を作る事ができればよいのではないでしょうか。感情的になったり、パニクったりしないで、いかに大人な、スマートな対応ができるか、が日本に問われているところだと思います。被害を被った人の立場に立って、言わなくてはいけないことははっきりと言い、しかし、「ここはひとつ、徹底的に胸襟を開き合おう、犯人探しも今後の対策も一緒に考えようじゃないか」と柔軟で鷹揚な態度で対応できてこそ、成熟したしたたかな大人の国だと言えるのではないでしょうか。今回の件は、日本の外交スキルの成熟度が試されていると言えるでしょうね。
C
中国のせいだ!といってヒスってるだけじゃダメってことですね。でもこれほどにまで、私たちの胃袋は今や中国に直結してるわけですから、日中関係、大切にしなくてはいけませんね。
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