| 運命の人と出会い、その人だけを愛し愛されることを理想とする恋愛論が溢れる世の中で、伊田さんの発言はいつもユニーク。結婚制度に対しては、「2人の気持ちではなく、制度の力、世間の力を利用するなんて怠惰だ。人の気持ちには変化があることを知らないのは幼稚だ。棄てられない安心を得たいというのは逃げだし、棄てるはずがないというなら傲慢だ」。それがまた核心を突いていて、小気味いい。
「すごくよくわかります。だけど、ちょっと淋しい気もする。そこまではなかなか割り切れないなあ」とA。「淋しいのって、やっぱりつらいです。自分はダメだとか、弱いとか、否定的な気分になる。フェミニズムの言葉に、ついていけないって感じることもあります」
「僕の言葉で言うとね、強いっていうのは鈍感、弱いっていうのは繊細。心がすごく苦しくなったり、自信がなかったり、不安定だったり、そういった弱さは繊細だから魅力的ってこと。僕にとっては弱い人こそが魅力的だし、仲良くしたいと思う。
こんな弱い自分じゃダメだと頑張ってしまったり、つらいからといって悩むのをやめるのではなく、もっと徹底してしんどさに向き合うと、自分が見えてくる。イケてないけど、すごくカッコいい人になれる。心の通う友だちもできる。
僕だって、なにもかもうまくいっているのかと言えば、NO。迷いも、恐怖も、焦りもある。でも苦しんでいるだけじゃ元気が出ないから、一瞬一瞬を幸せに生きようとしている。そうすると、僕のことを肯定的にうけとめてくれる人が出てくる。『勝ち組』なんて本当に鈍感でイヤな言葉だよね。そんなものになりたくないし、エリートのためのフェミニズムをやるつもりもない」
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