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つくってみようか、友達!
1976年、父・内田裕也、母・樹木希林のもと、東京で生まれる。東京のsほか、ニューヨーク、ジュネーブ、パリなどで転々と学ぶ。19歳で帰国、本木雅弘と結婚。現在、ふたりの子どもの育児のかたわら、文筆活動を行なう。著書に『ペーパー・ムービー』(朝日出版社)。初の翻訳絵本、マーガレット・ワイズ・ブラウン著『たいせつなこと』がフレーベル館より刊行。また、『月刊リトル・モア』で連載していたエッセイが単行本『会見記』となり、リトル・モアより好評発売中。
友達ってなに?
内田也哉子は、かつて引きこもりがちな少女だったという。学校が終わると真っ直ぐ家へ帰る。そして家でひとりの時間を、ただひたすら「ぼーっ」と過ごす。ときどき、学校で仲間たちが楽しそうに騒いでいるのを横目に見て「羨ましいな」と思ったりもした。だけど、積極的にその輪の中に入ることはなかった。 だから、あまり友達がいない。ある時期、そのことがとても大きな悩みであった。そこで、「つくってみようか、友達」と一念発起。この『会見記』の連載が始まった。内田也哉子、当時20歳。 「本当は、今まで会ったことのない人にたくさん会ってお友達を増やそうという目論見だったんです。有名無名問わず会いたい人に会おうと。でも意外と会いたい人って見つからないもので(笑)。それに私、友達ってどういうものかが今ひとつよくわからないんですね。向こうがあんまりキョーレツな人だと、つい『ふんふん』って聞いてるばかりになっちゃって、それを友達関係と呼んでいいものかどうか疑問に思ったりしまして。お互いの恥かしい部分を見せ合って、一種の共犯関係が生まれるのが友達なのかなあって思ったりするんですね。だとすると一番の友達は旦那さんってことになっちゃう。そんなことを考えた結果、結局自分の知っている人でもいいから、もう一度その人の『あり方』みたいなものを見つめ直す、みたいなことにした方がいいかなと。それに自分がそんなにたくさんは友達を欲していないことにも気づいてしまったので(笑)」
会見相手は14人。歌人の貞奴、ミュージシャンのUAや矢部直、絵本作家の荒井良二、漫画家のしまおまほに古屋兎丸から、バースセラピストや謎のプロデューサー、そして父・内田裕也まで。いずれ劣らぬ強烈な個性の持ち主だ。 「せっかく会うなら、私自身がいろんなことを吸収できるような人がやっぱりいいですからね。年上の方が多いのは話も面白いし説得力があるからなんですが、どの人も得体が知れないというか掴み所がない点で共通しています。水みたいな人たちなんです。水って色んな容器に入ることで形が変わりますけど、性質は変わらないじゃないですか。しなやかさと頑固さが同時にあるような人たちですね」 その「得体の知れなさ」を言葉で表現する際に内田さんがとった方法とは、相手のプロフィールを極力省いてしまうことだった。だからこの本を読んでいても、内田さんが会いに行った相手が何を生業にしている、どういう人なのか、よくわからなかったりする。通常の対談みたいなものを想像してこの本を手に取る人は、きっと煙に巻かれたような気がするはずだ。
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