カフェグローブ人と比較したことがない - どしゃぶりセンチメンタル

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更新日:2005年4月18日
今、働く女子が必要な何かを求めて、栗山兄ぃが訊く”教育的対談”!?
どしゃぶり
センチメンタル
第3回 ゲスト:郷ひろみさん
其の3
エンターティナーとアスリート。究極を目指す人たちが、実は同じような考え方をしている、というお話。でも、郷さんだって10代の頃には今みたいじゃあなかったらしいです。ホッ。
郷ひろみさん
   
本日の金言
3
ゲスト僕ってすごく負けず嫌いだけど、人と自分を比較したことはないんですよね。よくライバルは誰って聞かれるんだけど、比較するにしても、それは自分自身とだから答えようがないんだよね。人が基準にならないというから、人を羨んだりすることもないし。うーん、何かにつけて「やる自分」と「やらない自分」とではどういう違いがでるのかなっていう比較はあるにしても、人と比べたことは一度もないからね。
栗昔からそういう考え方だったんですか?
ゲストまあデビューした頃って本当にいい加減で、何の責任感もなかったし。仕事に対しての認識力も希薄だったし、デビューしてすぐグワーっとなっちゃったから、みんないろんなことをあまり言ってくれなかったし、教えてくれなかった。17歳のときに、レギュラーと準レギュラーで週10本ぐらい持ってて、もうむちゃくちゃ忙しいときに、寝る時間も学校行く時間もなく、台詞覚える時間もないから、カンペかなんか貼って読んでたんですよ。ほんとはちゃんと台詞憶えて自分の言葉で言わなければならないのに、誰も注意してくれないんですよ。それがなんだかとても虚しくなったことがあって、だんだん自分が恥ずかしくなっていった。「忙しいから」ってことで済まされていくことがとても虚しく感じたんですよ。
栗周りの人も忙しさをいいことに、言うことが正義か言わないことが正義か悩んだでしょうね。
ゲストそれまではお袋がとても厳しく言ってくれたり、教えてくれたり。まあ、ものすごい愛情を受けて育ってきたわけですよね。そういう愛情がそこにはなかったわけですよ。それがすごく寂しくて。だから「こういう馬鹿なことはやめるべき」だと気づいて、自分から改めようと思ったんです。
栗なんか、その時点で50代を目指す郷ひろみが誕生したような気がしますね。
ゲスト人間はそう簡単に変われるわけじゃないけど、ただ意識を持っているだけで自分を違うところに持って行けるような気がして。忙しいからって言い訳してるような自分が嫌になったというか。それから少しずつ責任感が芽生えていったんじゃないかなっと思っているんだけど。
栗ひろみさんが言われてたように、人生ってポジティブに生きるかネガティブに生きるかの二通りだと思うんですよ。ただ、ポジティプっていうことは決して楽しいことばかりじゃないんですよね。前を向くっていう辛さを携えなきゃいけないってことじゃないですか。言葉にすればポジティブとネガティブには大きな開きがあるけど、生き方としては断然ポジティブの方が辛いんじゃないかと思います。
ゲスト確かに楽しいことばっかりじゃないですよね。基本的には自分に何かを課すわけだから非常に厳しい。ただ、それをポジティブに考えることによって、辛さとか厳しさを半減することができるのかなって。それが辛いなーって思いながらやっていればスピードも遅くなると思うけど、気持ちを切り替えることによってその辛さや厳しさはモチベーションに換えられる。運動だって決して楽なことじゃないけど、気持ちを切り替えることによってどんどん目標に向かって行けるし、向かえば向かうほど目標に近づける気がするでしょ。要は心の持ちようなんですよ。だから僕は一度決めたら絶対に気持ちを曲げない、いや曲げたくない。仕事でもやるって言ったら文句言わないですよ。仕事を引き受けるまではあれこれともめるかもしれないけど、やるって言ったら一切文句を言わずにどんな仕事でも絶対やりとおす。
栗初めてお会いしたのは、『TARZAN』という雑誌の撮影で。上半身裸になってもらって汗がびっしょり出ているっていう写真を撮らせてもらおうと思ったわけです。そのとき、「撮影の前に40分走らせてくれ」って言われたことがすごく印象的でした。ランニングマシーンをスタジオに運んだりして大変だったけど、なにより「すげーな、この人」と思ったもんね。
ゲストあんまり覚えてないなぁ。
栗それ困ります。こんなかわされ方したのは生まれて初めてです。
ゲストいや、覚えてないって言ったのは、その撮影の前に40分走らせてくれって言ったことですよ。
栗やめましょう。哀しくなります。無情なインタビュアーに切り変わります。
ゲストだから僕に嘘があるのか、それとも本気でやるのか、わかるわけでしょ。それが僕にとって、「やると言った仕事は絶対にやる」ということへの答えでもあるんです。
栗ひろみさん自身が50代を生きるということは、「郷ひろみ」という存在と共存しながらそこに行かなきゃいけないわけじゃないですか。郷ひろみの背中にはそれこそ何十年前に500人のファンクラブからスタートしたときからの皆さんがどっかんと乗っていて、自分を裏切ることができないように、人も裏切っちゃいけないっていうことでもあるから。敢えてそのプレッシャーを背負いながらもポジティブに生きようとする姿には見習うべきものがあります。郷ひろみが50歳に向かうということは、そういうことなんですね。
ゲストそうねー、やっぱり楽なことじゃないと思うんですよ。郷ひろみを続けるというのは。だからこそ、自分のなかでやりがいがあるというか。楽なものは僕もあんまり興味もないし。郷ひろみを続ける以上、やらなきゃいけないこともあるんですよ。それがきついのかもしれないけど、選んだのは僕だから。
栗もうアスリートですよね。イチローとか松井とか中田とかと同じですもん。あの人たちががそこにいることで、子どもたちに夢を与えて。次のゲームでもそれ以下のパフォーマンスはできないっていうか。ひろみさん、それをずっと30年以上やってて、新たなるステージに行こうとするわけだから。客観的に見てるとトップアスリートと同じように写りますね。究極のエンターテイナーってアスリートでもあるんだって。
ゲストまあ、ひと言で言ってしまうと「生理が落ち着く」んですよ。僕は形から入るって言ったでしょ。でも形だけだと生理が落ち着かないというか、気持ちが悪いし納得いかないんですよね。だから、自分の生理を落ち着かせるためには中身を入れていかないといけないんですよね。
栗本当に心から欲張りですよね。欲を張るってのはそれだけ辛いことも背負い込むわけですけども、本当に向上心に対して欲を捨てない人ですよね。
ゲスト僕みたいな生き方をする人もいれば、もっともっと楽にいい生き方をしている人もいると思うのね。どっちがいいかってことじゃないからね、これは。本当に考え方の違いだし、その人はその人でそれで生理が落ち着くんだから、いいんだと思う。別の形ですごくいい人生を送っている人たちもいっぱいいるわけだから。
栗生理が落ち着くって言葉、本当に真理ですね。何を持って価値とするかっていうのは、そういうことで自分を高めるというか、心の持ち方というか。突き詰めれば突き詰めるほどシンプルなものになっていきますよね。
ゲストそうですよね、だから僕みたいに色々ややっこしいこと考えていても、考え終わったら、向かってるのは実はすごい楽なところだったりするんですよ。
(その4へつづく)
其の1へリンク
其の2へリンク
其の3へリンク
其の4へリンク
其の5へリンク
其の6へリンク


ゲスト 郷ひろみさんプロフィール
郷ひろみさん 1972年『男の子 女の子』で歌手デビュー、たちまちアイドルの頂点に。以来、『よろしく哀愁』『ハリウッドスキャンダル』『林檎殺人事件』『2億4千万の瞳』『GOLDFINGER'99』……と大ヒットにいとまなし。2002年から約3年間、ニューヨークで充実した時間を過ごして迎えた2005年春、本格的に活動を再開!
4月20日は新曲『愛より速く』(ソニー・ミュージック・レコーズ)をリリース。E・クラプトンやC・ローパーの音作りに携わったスタッフを起用、自らがアメリカのみならずヨーロッパまで足を伸ばして捜し求めた楽曲という渾身の一作。

郷さんの今後の活動についてはこちら>>

『愛より速く』
(初回限定ヴァージョン)
郷ひろみさん『愛より速く』
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本日の金言【きんごん・きんげん】仏の口から説かれた尊い言葉。(岩波国語辞典第三版より)
本日の金言:3

確かに他人や人の持ち物を羨ましいと思うことは、価値観をはじき出すためにはてっとり早い。それを目標に生きることも素晴らしいことだし、否定すべきことは何もない。しかし人は人である。それを追い越したところで、果たしてその人の心の中までをも追い越したと誰が言えよう。比較というものは、所詮銭金や形あるもの、あるいは地位などを照らし合わせて優劣や順位をつけるに過ぎず、人の価値に答えを付ける基準になるものではない。人は比較することで何かを羨み、その思いにより自分の価値を決定したがる。それを好むか否かは自由であるが、郷ひろみは他人との比較よりも、自分への可能性をとことん追求するという生き方を選んだ。自分とはあくまで自分であり、他人ではないのだと声高に叫んでいるようで、同時に自分を成長させることでたくさんの人を幸せにできるのだという、彼ならではのメッセージが込められているようにも思うのだ。栗山



栗山圭介
業界No.1ホスト 栗山兄ぃプロフィール

栗山圭介

センチメンタル教教祖。仮の姿として編集者、プロデューサー。広告制作会社+編集プロダクション「マロンブランド」代表取締役大社長。いろんな素敵なモノを世に送り出し、そのたびに自画自賛するキュートな人。趣味は「青春」。公式サイトの「DIARY」は超必見。

「マロンブランド」公式サイトはこちら>>

第3回:郷ひろみさん 1 2 3 4 5 6
photos / Hirano Tezro
design / Ota Miwa
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