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更新日:2005年5月12日 RSS

今、働く女子が必要な何かを求めて、栗山兄ぃが訊く”教育的対談”!?
どしゃぶり
センチメンタル
第4回 ゲスト:加瀬亮さん
其の1
加瀬亮、という役者を知らないアナタ、ダメですよ。元気が出てきたニッポンの映画界、才能ある監督たちがこぞって彼を起用してるんです(プロフィール参照)。テレビCFでも、なっちゃんの幼なじみや坂口憲二君の知り合いで何気にいい味出してたり……ほら、知ってたでしょ。
加瀬亮さん
   
本日の金言
4
栗おしゃれですよね。
ゲスト洋服はもらい物ばっかりで、あんまり自分では買わないですけど、
栗関心がないわけではないでしょ、
ゲスト洋服買うなら本とかCDとか買いますね。
栗どんな本?
ゲストもう普通に、漫画でも小説でも、写真集でも。
栗映画は? すごく映画好きな感じがするんですけど。
ゲスト最近あんまり観ていないですね。
栗忙しくて?
ゲスト試写会とかでは見てますけど。
栗劇場行って観ないとね。
ゲスト最近足を運んでないです。
栗ほとんど毎日シネマの国へ通っているのに?
ゲストええ、そうですね。
栗逆にこう、役者であるというか、本来自分のいるべき場所というかあるべきポジションとか、心とかっていうのはどこかに置き忘れてきたりしないんですか?
ゲストどういう意味ですか?
栗現場にいる時間が多すぎて、本来自分の居る場所とかポジションを置き忘れたりして、自分をコントロールできなくなっちゃうことってないんですか?
ゲスト僕はけっこう切り替え下手な方で、今はなんか仕方がないというか。例えばヤクザの役をやってることで、休日でもその役を引きずって気分よくなくても仕方がないって思ってますね。
栗楽観的というか、腹くくってるというか。
ゲスト好きな仕事やらせてもらってるんで、それくらいのリスクくらい背負わないとだめなんじゃないかなって。一時期すごい悩んだんですけど、そのときに、ある先輩の役者さんのインタビュー記事だったと思うけど「作り手だったらしんどくて当たり前」っていうフレーズがあって。あれくらいいろんな役を演じてらして、毎回情熱的な感じがするのに、本当はしんどくて大変なんだなぁって。あぁ、一緒でよかったって、ちょっとホッとしたりして。
栗クールですね。
ゲストもちろんいまだに葛藤はあるんですけど。仕方ないと言い聞かせるようにしています。
栗前はもっと、もがいてたんですか?
ゲストもがいてました。
栗どんな風に?
ゲスト無理してリラックスしようとかしてたんですけど、でもやっぱり映画って非現実な世界なんで、一瞬気を抜けば今度その世界に戻るのが難しいんですよ。
栗そのしんどさを思ったら、とりあえず日曜日も犠牲にして役に浸かっとこうみたいな。
栗……多摩川でボーっと釣りをしていたら小学生が来て、「僕の父さん仕事なくなったけど、すぐまた見つかったよ」って言われたんですよ(笑)。よっぽどだめな大人に見えたんでしょうね(笑)。
栗励まされたんですね。
ゲストやっぱり昼間から釣りをしている大人はだめですよね。
栗だめじゃないけど、だめに見える(笑)。
ゲストそういう職業だなって思って。
栗なんか妙にここで割りきりが。
ゲストそうですね。
栗子どもにとっては加瀬さんとかってわからないんですもんね。
ゲスト関係ないですもんね。
栗子どもは子どものうちにいろんな大人を見て、自分もいつか大人になっていくもんです。
ゲストだから、どんな仕事も苦労があると思うんですけど。自分の親父はサラリーマンなんですけど、いつも5時とかに起きて夜中に帰ってきてってことを考えてると、非常に楽させてもらってるなって思うんですよね。
栗『アンテナ』の印象が強くってもっとマゾっぽい人かと思ったんですが、割と淡々とした好青年ですね。
ゲストそうすか?
栗厳しさとだってきちんと向き合ってる。
ゲストあのー、僕は放っておくとひたすら楽な方向に行っちゃうんですよ。ぬるま湯に浸かると出たくなくなっちゃうので、その状態で仕事しても自分の予想を超えるものは出てこないから面白くないし。
栗じゃあ自分を追い込む環境に身を置くことも?
ゲストそうですね。基本的にマラソン大会の前にマラソンの練習するとか、そういう感じですけどね。ちょっと走りこんで遠くまで行ったりするじゃないですか、そんなノリですけど。
栗一発勝負に出るというんじゃなくて、かなり準備をしていくタイプなんですか?
ゲスト役によります。テレビコマーシャルとかは瞬発力が必要で、そのときすぐに反応しなきゃいけないから、準備も7、8割くらいにしておきますね。固めすぎていくと応用が利かなくなってしまう。
栗役柄も瞬発力と持久力を使い分けるんだ。
ゲストやっぱり監督との関係だと思うんですけど、監督との意思疎通がきちんとできていれば準備するに越したことはないですね。『アンテナ』のときも準備にものすごく時間をかけて、監督と僕のニュアンスがすごく一致していたので、その準備が無駄にはならなかった。
栗玉虫』の塚本監督とはどうでしたか?
ゲスト塚本監督……すごく微妙な難しい役だったんで、現場でいろんなことを言ってもらいました。
栗けっこういろいろ話す方なんですか? 塚本さんて?
ゲストそれほど話す方ではないけど、要所要所での微妙な間だとか緊張感だとか、そういう演出にはすごく細かく言葉をかけていただきましたね。
栗やりやすかった?
ゲストそうですね。
栗楽しい現場だったんだろうな。
ゲストあまり写ってないんですけど、鳳凰の刺青とかね。背中に描いてもらっているときに、「鳳凰は雄雌そろわないと飛ばない」っていう話を聞いたり……それがなんか物語に合ってるな、よかったなって思ったんですけど。
栗いい言葉ですね。
ゲスト僕の後ろには一匹しかいないんで。
栗その片割れを……
ゲスト飛べない男みたいな……。
栗熱帯魚でどっちか死んじゃったら、もう一方も死んじゃうってのあるじゃないですか、何でしたっけ?
ゲストグッピーじゃないですか?
栗僕の人生もグッピーのようなものです。
(その2へつづく)
其の1へリンク
其の2へリンク
其の3へリンク
其の4へリンク
其の5へリンク


ゲスト 加瀬亮さんプロフィール
加瀬亮さん 2000年『五条霊戦記』(石井聰互監督)にてスクリーンデビューを果たす。2001年には『FROG RIVER』(伊志嶺一監督)にてカルト的人気を獲得、以降『ハッシュ』(橋口亮輔監督)、『アカルイミライ』(黒沢清監督)、『壬生義士伝』(滝沢洋二郎監督)、『アンテナ』(熊切和嘉監督)、『キューティハニー』(庵野秀明監督)、『茶の味』(石井克人監督)、『誰も知らない』(是枝裕和監督)、『SURVIVE STYLE5+』(関口現監督)、『理由』(大林宣彦監督)、『パッチギ!』(井筒和幸監督)……ときわめて広範囲の作品に出演。
最新作のオムニバス作品『フィーメイル』(5月14日より全国ロードショー公開)では塚本晋也監督の『玉虫』での石田えり、小林薫との共演が話題に。


『フィーメイル』の公式サイトはこちら>>
加瀬亮さん『玉虫』
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本日の金言【きんごん・きんげん】仏の口から説かれた尊い言葉。(岩波国語辞典第三版より)
本日の金言:4

リラックスは必要だ。けれど気を抜く事とリラックスすることとは違う。張りつめた緊張感の中、一瞬でも気を抜いてしまえば、それまで積み重ねきたものはズルズルと崩れ、もういちど土台作りからやり直し。「リラックス」とは攻めの一部であり「気を抜くこと」は逃げに等しいことと記憶してほしい。加瀬亮は加瀬亮でありながら加瀬亮ではなく生きなければならない。そんな生き方を選んだ加瀬亮が役者であり続ける限り、ふたつの自分を重ねながら生きて行かなければならないことを、加瀬亮自身がいちばん知っているにちがいない。スクリーンの中で演じる僅かな時間のために、ときに自分を犠牲にしなければならない「役者の性」がこれからも加瀬亮を苦しめだろう。そして彼は苦しさやもがくことさへ役者の肥やしにしようとしている。極上のリラクゼーションとは、単なる癒しではなく緊張感をコントロールすることなのだと、加瀬亮に教えられた気がするのである。栗山



栗山圭介
業界No.1ホスト 栗山兄ぃプロフィール

栗山圭介

センチメンタル教教祖。仮の姿として編集者、プロデューサー。広告制作会社+編集プロダクション「マロンブランド」代表取締役大社長。いろんな素敵なモノを世に送り出し、そのたびに自画自賛するキュートな人。趣味は「青春」。公式サイトの「DIARY」は超必見。

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第4回:加瀬亮さん 1 2 3 4 5
photos / Hirano Tezro
design / Ota Miwa
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