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 | すごいペースで映画に出演してますよね。 |
 | 大変だけど、ありがたいし、嬉しいです。 |
 | 個性的な役柄が多いけど、こんがらがったりしませんか? |
 | 掛け持ちのときはこんがらがりますね。 |
 | そりゃそうですよね。 |
 | でも、ノートに整理していくようにしています。 |
 | こんな役だったらこんな感じかなって? |
 | はい。 |
 | オムニバスで展開する『フィーメイル』の中の一編『玉虫』ですが、怖いヤクザの役ですよね。いきなり拳銃突きつけちゃうような。現実にはありえないだろうっていう役も多いですけど、一回一回戸惑いなんかもあるわけですか? |
 | そうですね。現実から離れた役であればあるほど、迷いを消さなくちゃいけないから。 |
 | そういう役って、自分とリンクする部分が少ないから、逆に役柄に徹してやりやすかったりして? |
 | 確かにどんな役でも自分との共通点は探しますね。 |
 | でも、まったく自分が見当たらないということもあるわけですよね。 |
 | そういうときは……そうですね、逆に形から入るとか。動いているうちに何か発見することもあるし。 |
 | 役作りのためにヤクザの人に取材する、とかいうわけではないんですよね? |
 | そういうわけではないです。最初読んだときはあまりにも遠かったんで、引き受けたら迷惑かなって思ったんですけど、監督がわざわざ来てくださって、そのときに「全然普通でいい、ヤクザに見えないことが重要だ」って。それ聞いて安心して。 |
 | いまどきヤクザに見えるヤクザってのもねぇ。でも、背中にはギャーってなるもの入れてましたよね。 |
 | そうですね。 |
 | それが出てきたりしないと、ヤクザってわからないですよね。隠しといてワーって驚かすみたいな快感ってあるんですか? |
 | 監督とお話させてもらってからは、そんなにヤクザをやらなきゃいけないって感じではなくなって、今置かれてる状況の中での気持ちとか、そっちの方を考えるようになった。ちゃんと刺青は入ってるし、外見とかヤクザの見せ方なんかはもうお任せして。 |
 | 石田えりさん、かわいいしすごいキュートだし。石田さんを姦しまくるんですよね。 |
 | 役柄上は(照)。 |
 | 光栄ですね。『昨日、悲別で』っていう20年ぐらい前のドラマ知ってます? |
 | いいえ。 |
 | それはもったいない。倉本聰のドラマなんだけど、石田えりが「おっぱい」っていう女性の役で出てたんですよ。それはもうクラッときました。 |
 | 石田えりさん、魅力的ですよね。 |
 | ここから徐々に女性の魅力についてシフトしていってくれると嬉しいな。 |
 | だけど、女優さんはやっぱり女優さんとして見てします。ちょうど前の現場で共演者と話していたときに、石田えりさんの話をしていたばっかりで、「いつかは共演してみたいな」って思っていたときにお話をいただいたんで、もうびっくりして。 |
 | 共演したいっていう心理は役者同士が仕事をしたいという未来予想図なのかも。たとえばそれが恋愛感だったりとか、男性と女性が役者という枠を超えて惹かれあったりもするのかもしれないよね。ともかく、加瀬さんが石田えりさんと共演したいという願いの先にある、彼女に求めるものってなんだったんだろ? |
 | 単純に俳優さんとしての大きさを感じるので。胸を借りて、真正面から共演して、その中でいろいろなことを学べるんじゃないかなと思っただけですね。 |
 | いろいろ学べましたか? |
 | そうですね、とにかく現場でもすごかったですね。その後また舞台とかでも会って、また全然違う感じですごくよくて。 |
 | 生々しいんだけど清潔感があって、同性からも受け入れられる部分があるんじゃない? 存在そのものが豪快すぎて、異性からすると、「これは同性から見てどうなのかな?」という感じを受けることがあるんだけれど、きっとそんなことは本人の中で超えているんだろうね。 昔、太地喜和子さんっていたじゃないですか。あの人に近い感じ。 (編集部) あぁなるほど、太地喜和子さんねぇ。
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 | でしょ。 (編集部) はいはい。
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 | で、加瀬さんは、知ってる? |
 | いいえ。 |
 | &(編集部) すみません。勝手に盛り上がって(反省)。
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 | 勉強しておきます。 |
 | 『玉虫』。石田さんが「渚のシンドバッド」とかでビラビラした衣装着て踊っちゃうんですよね。普通あのくらいの年の方がやると、いくらキレイでもキツかったりするんだけど、全然キツくなくて、こっちまで元気になってしまう。 |
 | 確かに、すごいパワーですよね。 |
 | 石田えりさん以外にも共演してみたいとか、なにか惹きよせられるような役者さんがいらっしゃったら教えてください。 |
 | そうですね、たくさんいますね。もうちょっと実力をつけてから役所広司さんや真田広之さんと共演してみたいですね。 |
 | 実力をつけてからって言ったけど、今の自分の置かれている状態ではまだそこにはいけないの? |
 | いや、もう全然別格だと思いますね。まあでも、今しかできないことも多分あると思うので、いつでも現実と向き合っていきたいと思ってます。もちろん話があればすぐにでもやってみたいですけど。 |
 | “別格”って、僕は映画の現場のことはよくわからないけど、明らかになにがどう違うのか教えて欲しいなぁ。 |
 | “格”、うーん、自分の中でなんですけど……“情熱”だと思いますね、いつまでも強く長く持ち続けている情熱。演じるにあたって、そこでやっぱり途中で満足してしまう人もいるだろうし、止まってしまう人もいるだろうけれど、その中でやっぱり情熱を持ち続けている、っていうのはひとつの基準になりますね。 |
 | おとなしく見えてめちゃくち熱いなぁ。やっぱカッコイイわ。 |
 | いえいえ、やめてください。 |
 | やめません。 |
 | 苦手なんですよね、言葉とか。 |
 | じゃ、普段も台詞かなんかを用意された方が、逆に気持ちも添えられるみたいな? |
 | そうですね、普段あんまりべらべらしゃべるタイプではないので。 |
 | すみません。 |
 | いえいえ、そんなことないです(苦笑)。 |
 | 恋愛だってするわけだし、そういう時は別物? |
 | 恋愛……そうですね、固まって、何も言えなくなる瞬間結構ありますね。 |
 | 沈黙も言葉ですから。 (笑) |
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(その3へつづく) |