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 | 瀬戸朝香という人は、すでに10代から30代の色気がありましたよ。 |
 | ホントですか? |
 | 「オバサンクサイ」という意味でなくて、なぜか30代を予感させるようなものがありました。もう30代を25年間くらいやっている感じがします。 |
 | (笑) そうですか。 |
 | じゃなければ『怪談』で、あんなスゴイ登場の仕方できませんよ。 |
 | ありがとうございます。映画自体は、そんなに本数やってないんですけど、すごく素敵な作品に出会えているので、ありがたいなと思っています。 |
 | 実に良かった。大女優の器を覗かせましたね。 |
 | いえそんな。映画は映画でやっていきたいな、と思っているんですけど、なかなか今までご縁がなくて。ドラマの仕事が割と多かったんですけど、ここ最近、日本映画の上演本数が多くなっていて、参加させていただける機会も増えて嬉しいですね。 |
 | 中田秀夫監督はどんな方だったんですか? |
 | すごく素敵な方でした。「こうして欲しい、ああして欲しい」という指示がすごく的確で分かりやすくて、迷うことなく演じられましたね。1シーンごとにしっかり説明をしてくださるんですよ。「前のシーンではこういうことが起こってますから、心情的にはこういう流れになっています。だからこういう風に言って欲しい」とか。急かしたりすることもなく、いい雰囲気をつくってくださっていたので、とても楽しかったです。 |
 | 瀬戸さんが演じられた「お賤(しず)」、ハマリ役でしたね〜。 |
 | そうですか? ひとり悪女でしたからね。 |
 | 素敵な悪女でしたよ。いい感じ出てました、モノが違う感じがしましたね。 |
 | ホントですか? |
 | メジャリーグのマウンドに立つ、松坂大輔のような。 |
 | 嬉しいです(笑)。 |
 | バリバリでしたよ。いい感じで登場するじゃない。三味線抱えて艶やかな姿で。僕の右脳の中ではBGMに完全にオーケストラついてましたよ。 |
 | (笑)。 |
 | まるでスローモーションで登場する感じ。世の中の悪いもの全部引き連れてきたみたいな。
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 | (一同笑) |
 | (映画『怪談』で登場する女性が)ほぼ全員(主人公の「新吉」に)惚れるなか、「お賤」はどうなんだろうと思わせつつ、逆に陥れるという役だったのでやりがいはありましたね。台本読んだときに「悪女か〜」とは思いましたけど(笑)。 |
 | いや〜素晴らしかったですよ。瀬戸さんの分析では、悪女という役は、ホントに悪女でしかできないのか、悪女じゃできないのか、どっち? |
 | 悪女じゃできないですね。 |
 | え〜? それは 瀬戸さんは悪女じゃないということですか? |
 | なんでですか、悪女じゃないですよ(笑)。 |
 | それは知らなかった。でも人をクラクラさせるような魔法の杖は持ってますよね。 |
 | そうですかね。 |
 | 2〜3ダースは確実に。 |
 | (笑) 「お賤」の役を演じるにあたっては、悪女のなかでも色気と、女性としての美しさというのを持っていなきゃな、ということをすごく意識しましたね。惹きつけさせておいて、ガツンと陥れるっていう、独特の悪女っぷりをどう出そうかなっていうのもこだわりました。監督もこだわっていらして、すごく素敵な衣装を用意してくださったりとか、着方にしても胸元をすごく開けたりとか、いろいろ指導していただきました。外から形をつくっていくとすごく気持ちが高ぶりましたね。 |
 | 伝わってきましたよ、張りつめた感じが。 |
 | 嬉しいです(笑)。 |
 | (三味線をひくふりして)「ベベ〜ン、ベェ〜ン♪」なんつってね。粋な姉さん満載でした(※瀬戸さん演じる「お賤」は三味線が達者な芸者の役)。 |
 | その三味線を弾くシーンがいちばん大変でした。 |
 | 辛かったですか? |
 | 辛かったですね。そういう特殊なことを、あたかも慣れているかのように演じるというのは、役者としてはいちばん難しいお芝居だと思いました。経験ないものを経験あるように見せるっていうのは大変ですね。緊張もするし。スタッフが見つめるなかでの生演奏でしたし。映画『それでも僕はやっていない』の撮影終了後すぐの撮影だったので、練習期間も取れなかったので、結構必死でしたね(笑)。 |
 | いつもはどんな役作りをされるんですか? |
 | そうですね。あまり考え込みはしないですね。ガッチリ固めてというよりは、ある程度台本読んでこういう感じかな〜というイメージを捉える方ですね。あまり自分のイメージや意見で固めちゃうと、ヘンな頑固さが出て自己満足で終わってしまいますし。監督も監督なりのイメージをお持ちなので、監督に言われたら、「あ、そうなんだ」って受け入れる余裕も持っておかないと。 |
 | また〜、そんな大人な(笑)。 |
 | いえいえ(笑)。っていうか大人ですから。 |
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(その3へつづく) |