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 | (N)僕たちがデビューした頃の時代と今って、ホントになんか相当変わってきて、いろんな音楽も生まれてきているとは思うんですけど、今回の僕らの音楽はロックンロールというか、最初に僕らが食いついたサウンドスタイルになってます。 |
 | 原点回帰ということだけでなくて? |
 | (N)う〜ん、まぁそれも音楽を作る要素、ネタではありましたけれど。 |
 | 懐かしさだけを求めに走っているという感じではないんですよね? |
 | (F)それはないね。 |
 | ですよね。いろんな音楽を身に付けてきて、あのときのものを今に付着させると、「もっとポップで気持ちいんじゃない?」、「もっとロックになるんじゃない」っていう気がしてやまないんですけれど、僕らくらいの世代の人が聴いてもすんなり入っていけるし、若い人はもちろんだし、ある意味時代性を取っ払っちゃった感じがしていいですよね。なんか低タールのタバコみたいな、軽いけれどコクがあるみたいな感じがしますよね。 |
 | (F)何も知らないで聴いたら、新人バンドみたいだもんね(笑)。 |
 | (N)でもまぁ、前『F-BLOOD』やったのが10年前……だし。 |
 | (F)もう誰も覚えてないよね(笑)。 |
 | (N)ある意味新人だよね(笑)。 |
 | 大御所新人バンドですよ。メディア側としては、いちばん始末に負えないという……(笑)。 |
 | (N)あはは! 解散してないけれど、再結成みたいな。 |
 | 『F-BLOOD』は気ままに、このスタンスで? |
 | (F)そうね。次は10年後かっていうことはないと思うけれど、あんまり次いつやるとかは気にしてない。 |
 | レーベルからのオファーとかではなく、そろそろやるかみたいな自然発生的な? |
 | (F)それもあるし、望まれれば、なぁ? |
 | (N)うん。 |
 | (F)「別に、ああいいよ」って感じ。 |
 | 自ら望んでっていうことはないんですか? |
 | (F)いや「そろそろやろう」って少し前も提案したんですけど、タイミングが合わなくて。 |
 | 尚之さんは、お兄ちゃんが言うなら「やろっか」みたいになるの? |
 | (N)僕から言い出すことはないですね。でもそういうのってお互いできるタイミングが合ってないと、無理やりやる必要もないかなって思います。 |
 | 兄弟がひとつの作業を、不定期ではあるけれどもすごい真剣にやって、それが何かの形で残っていてっていうのは、お二方にとってどのような感覚なんでしょうか? |
 | (N)曲が貯まって、貯蓄されていくって感じです。 |
 | (F)そうね。藤井兄弟で作った楽曲がたまっていく、って感じだね。 |
 | (N)まぁバンドのときとかも一緒に作った曲もありますし。 |
 | (F)お互いソロで書き合ったっていうのもあるし。かき集めたら結構あるよね。 |
 | 『藤井兄弟』っていう響きは相当パンチありますよね。 |
 | (F)それがどんなもんかっていうのは、自分たちではあんまり分かってないんだよね。 |
 | ミュージシャン同士の兄弟っていうのはいいもんですか? |
 | (F)好きなことで食えてるっていう意味では、良かったねっていうのはある。 |
 | (N)同じポジションだったら分からないですけれど。僕は割と、2、3歩下がったポジションが心地いいっていう人なんですよ。兄貴は何もしなくてもドーンとエネルギーが前に行く人ですから、それにオレもついて行こっかなっていう。ちょっと後ろに下がって、楽器を武器みたいにして、「SPです」みたいに(笑)。それが心地いいんですよね。 |
 | ここにもうひとり、あとふたりでもいいですけれど、藤井家の血をひいた人を入れるとしたら、どのポジションに誰を配置しますか? |
 | (F)可能性としてはうちの息子だよね。 |
 | 担当は何ですか? |
 | (F)なんだろう……。ドラムスかな。 |
 | そうやって『F-BLOOD』をファミリー化していくのどうですか? そしたら未来永劫じゃないですか。 |
 | (F)尚之もそろそろつくらないと間に合わないよ。 |
 | (N)あはは! |
 | これは壮大なる計画ですよ。“『F-BLOOD』Forever計画”。 |
 | (N)つないでいくっていのは面白いかもしれない。 |
 | (F)襲名とかね(笑)。 |
 | お〜!! あとは尚ちゃん、頼むよ? |
 | (N)……そうっすね、頑張らないと……(苦笑)。 |
 | やっぱり直系しかだめですか? |
 | (F)歌舞伎や噺家のように、役者とか歌手もさぁ、襲名するのってのもいいかもね。“二代目矢沢永吉襲名”とかさ。 |
 | 藤井フミヤは文化の寵児だから、“二代目藤井フミヤ”って不可能じゃないですよ。 |
 | (F)実際それだけファンがいてくれるわけだから、ファンの子たちも二代目を応援していけるしね。となるとほんと歌舞伎みたいだよね。 |
 | (N)それ面白いね。 |
 | (F)ただ才能があるかどうかが問題だよね。演技とかよりは難しいよな、ミュージシャンって。 |
 | 『F-BLOOD』って、アーティストなんだけど、すごいクリエイターだと思うんですよ。アーティストと庶民っていうのはひとつのポカーンとした距離ができちゃって、観る者、観せる者ってなってしまいますけれど、クリエイターっていう中間の距離が介在しているとものすごい説得力がある。最終的にはポンっておかれたアーティストよりもクリエイターの方がすごいところにいると思わせてくれます。 |
 | (F)クリエイターね、憧れたな〜。 |
 | フミヤさんそのまんまじゃないですか。そこに嫉妬するんですよ。クリエイティブなところに。すごい裏で頑張っていたりとか、勉強したりとか、モノをつくっているという意識を高めたり。歌作りにもいろんなことを込められているんだけれど、そこから切り離す要素っていうのも混在させてる。音楽なんだけどアートだったり、アートなんだけど街と融合してたり、ロックなんだけどポップだったり。昔からそういう感覚的なものをすごく持ってる人なんだなって思ってました。 |
 | (F)昔からすごいメジャーなものが好きじゃないんだよね。そこが変な位置に行っちゃったのかもね。昔から憧れるものがアンダーグラウンドだからね。 |
 | アンダーグラウンドなんだけど、“どメジャ−リーグ”ですよね。 |
 | (F)そうなんだよね。立ち位置は「どメジャー」。 |
 | いちばんスゴイのは街を巻き込むことです。 |
 | (F)街はね〜、巻き込んだねー! |
 | 僕、あと2時間くらいは褒め続けられますよ。 |
 | (F&N)(爆笑) |
 | (F)段々さ、そういうパワーも失ってくるっていうか、どうでも良くなってきちゃったんだよね。やっぱ若いときは大衆をがっつりもっていくために、パワーでもってかないと。だってそれが「若さ」ってことでしょ?
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(その4へつづく) |