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毎晩自炊するのは面倒。誰かと交代で料理ができたらいいのに……と思う人もいるのでは?「コレクティブハウス」というスタイルの集合住宅では、そんな「自分ひとりの暮らしではできない、合理的で楽しい生活」を実践しているのだそう。
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プライバシーはしっかり確保
広々とした共有スペースも
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「北欧などでは30年近い歴史があるコレクティブハウスですが、その基本にあるのは、豊かな暮らしをともに享受しようという考え方です」。そう語るのは、NPOコレクティブハウジング社の宮前眞理子さん。同社は、日本でのコレクティブハウスづくりを推進、先ごろ、同社が監修・コーディネート業務で関わった2軒目のプロジェクト『コレクティブハウス スガモフラット』が完成したばかりだ。
コレクティブハウスは、個々の住戸にキッチンやバスルームなどの一般的な賃貸マンションと同様の設備を持つのと同時に、住民全員で管理する「コモンキッチン」、「コモンリビング」と言われる共用スペースがあるのが特徴。一定のルールのもとに、そこで一緒に食事を作ったリ、食べたりすることで、住民どうしの人間関係が作られていく。
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「おいしかった!」と言われて
俄然張り切る「コモンミール」
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最大の特徴は「コモンミール」。当番制で作る食事のことで、『スガモフラット』では、ほぼ毎晩実施されている。月に最低1回の調理と片付け当番をする、というのが住民の話し合いで決められた基本ルール。コモンミールをとるかどうかは、3日前までに申請すればいい。調理や片付けなどの家事負担が減り、安くて栄養バランスのよい食事が取れると好評だ。
コモンミールの食卓に並ぶのは、さまざまな手料理。ときには、マクロビオティック料理など素材や調理法にこだわったメニューが登場することもある。「おいしいと思ったレシピをその場で教えてもらったり、経験豊富な人に味付けのアドバイスをもらえるのがいい」といった声も。作る人と食べる人が食卓を囲むことで、会話も弾む。
「最初は、調理は苦手と言っていた人も、実際に当番を体験すると、『おいしかったって言われるのが嬉しい』と作ることが楽しみに変わる。食べるほうも『人に作ってもらった食事はおいしい』という発見がある。一緒に食べることは、親しくなるためのいい機会なんですね」(宮前さん)
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ひとり暮らしの女性も
仕事が忙しいという人も満足
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コレクティブハウスでの暮らしを選ぶ人たちの年代はさまざまだ。共働き世帯もいれば、初めてのひとり暮らしで不安だという学生や、子育てを終えたシニア世代が入居する例もある。
『スガモフラット』に住む30代の独身女性は「安心・安全」であることを理由に、この暮らしを選んだ。「ひとり暮らしで空き巣にあった経験があるので、以前は廊下で音がするのが怖かった。それが、ここでは逆に『誰かがいる』と思えてほっとする。住んでいる人の顔を知っていることで、同じ“音”に対する意識がまったく変わりました」
「子育てしながら働くうえで、コモンミールに惹かれました」という意見も。「帰宅して『早く子どもに食べさせなきゃ』と焦らなくていい。誰かが作ってくれる夕食があるのは、本当にありがたいです。当番制なので、住民どうしが遠慮することなく、気持ちよくお願いできるのがいいですね」
実際、コレクティブハウスでの暮らしには、精神的なメリットもあるようだ。
「たとえば、仕事でイライラして帰宅したときに、廊下で誰かと挨拶するだけで、気持ちのスイッチが切り替わる。職場の同僚や友人とは別の、隣人という関係ができることで、新しい発見があるようです」(宮前さん)
コレクティブハウスでの暮らしから見えてくるのは、「住まいを選ぶ条件は、立地や外観、装備といったハード面だけではない」ということ。大切なのは「どんな暮らし方がしたいか」をじっくり考えてみることなのではないだろうか。
●イギリスではこんな試みも
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