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ロックバンド『U2』のボノと国際NGOである『DATA』のメンバー、ボビー・シュライバーが、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)への民間企業からの寄付の仕組み「プロダクトRED」を立ち上げたのは昨年の話。アルマーニやアップル、モトローラなど、賛同企業の商品を購入すると、売り上げの何割かが世界基金を通じてアフリカのエイズ対策のために寄付されるしくみで、これまでに現地に届けられた寄付金は累計2200万ドル(約23億円)以上! そういえば、私も「プロダクトRED」を持ってるという人もいるのでは?
商品は、エイズ患者への理解と支援を促す『レッドリボン運動』のシンボルカラーである赤を基調としたものが多いものの、チャリティを前面に出してはいない。そこには、デザインや商品そのものの魅力に惹かれて買ってもらいたいという意図がある。「チャリティキャンペーンだと一過性の盛り上がりで終わってしまう。プロダクトREDは企業が“ビジネス”として展開することで、継続的な資金支援を可能としているのです」と、世界基金支援日本委員会の光前さんは語る。
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「投薬は続けないと意味がない」
しかも、薬を提供するだけじゃダメ
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プロダクトREDで集められたお金は、アフリカ(スワジランド、ルワンダ)のエイズ対策に使われている。そもそもエイズとは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した後、身体を病原菌から守る免疫系が破壊され、様々な感染症にかかってしまうというもの。完治させる薬はまだ開発されていないが、たとえHIVに感染しても、適切な治療を行い発症さえ避ければ、普段どおりの生活を続けることも可能なのだ。
しかし、経済的に貧しいアフリカの国々で、継続的な投薬を行うことは難しく、治療薬を買えずに死んでいく人たちも多い。薬の服用を中断してしまうと効果がなくなるため、できる限り多くのHIV感染者に“継続的”な治療を施すことがカギ。だから、長いスパンで支援していくことが重要なのだ。プロダクトREDの寄付金は、治療薬以外にも、母子感染防止のための教育プログラムや、病院スタッフのトレーニングのための資金としても使われている。
「途上国は医療インフラが整っていないため、薬だけを提供するのではなく、環境の整備、人材の育成も重要。両方のボトムアップが必要なのです」(光前さん)。
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エイズ問題、ヒトゴトじゃない
日本の私たちが考えるべきこと
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最近は、幾つかのオンラインメディアも協力して、面白い展開を見せている。FlickrやYoutubeのサイトでは、モデルのクリスティ・ターリントンらがアンバサダー(大使)としてアフリカで活動しているレポートを見ることができる。
日本国内でもモトローラでは、藤原ヒロシらミュージシャンを起用してキャンペーンを展開。「普段は“寄付”という言葉に面はゆいイメージを持っている人たちが、自信を持ってRED商品を選んでいる時代。まるで社会貢献活動を楽しんでいるかのようにも思えます」(モトローラ広報)。
アフリカでは1日に約5500人もの人たちがエイズで亡くなっているという状況を、安全で豊かな日本にいる私たちがイメージするのは難しい。また、実は日本も深刻な状態にある。先進国の中で唯一エイズ患者が増加している国なのだ。多くの人が「私は大丈夫」と他人事としかとらえないのがいちばんの弊害となっている。
街やショップで赤いプロダクトに出会ったら、世界を悩ませるエイズ問題について意識してみては。
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