ベトナムのお正月は、新暦(1月)と旧暦(2月頃)の2種類。メインは「テト」と呼ばれる旧暦の正月となるため、今年も実際に祝うのはもう少し先になるが、ここでベトナム流正月の風習をご紹介。
正月を迎えるにあたり、ベトナムでは金柑の木と桃の花を家の外に飾る習慣があり、それを見るともうすぐお正月だなと実感することになる。元旦の前後はほとんどの店が閉まるので、大勢の人が町へ買い物に繰り出す光景は、ひと昔前の日本の正月風景のようだが、市場にある多くの店は正月前には値上げをし、いつもより野菜や果物の価格が少し高くなるのが一般的だ。もちろん、正月が終わると元の値段に戻っているけれど……。
さて、元旦に一番気をつかうのは、「よその家を訪問してはいけない」という風習があること。縁起をかつぐためか、元旦に一番初めに家に入ってきた人が、その一家の1年の運勢を決めると一般的に信じられているのだ。だから、決まった人が一番初めに家に入ってくるのがいいそうである。うっかり知らずに、知り合いの家に元旦の朝一番に行ってがっかりされないよう、この日だけは家にいるのがベターかもしれない。
「縁起をかつぐ」という意味では、ベトナムでは朝一番の客をとても大切にする。以前、私も店で商品を値切ったとき、朝一番の客だからということでディスカウントしてもらった経験がある。これも朝一番の客との商売がうまくいけば、その日1日が商売繁盛である、と期待するからかもしれない。
お正月のみんなの楽しみといえばお年玉。日本とは異なり、お年玉袋は中国と同じで赤色なのが特徴。また、日本では子どもが大人からもらうが、こちらではそれ以外にも、年上の人が年下の人に渡すことで、年上の人も幸せになるといわれている。旧正月の時期が近づくと、私もお年玉袋を買いに行くことになりそうである。
ベトナムのお年玉袋。最近では日本のキャラクターをあしらったタイプも登場。すべて赤を基調とした袋である。