2008年の今年を、国連が「国際ジャガイモ年」と定めていることをご存じだろうか。小麦やトウモロコシの減産が心配される中、注目されたのが厳しい環境下でも栽培可能で高カロリーであるジャガイモ。「国際ジャガイモ年」とは、世界にもっとジャガイモを普及させようとジャガイモ原産国ペルーの発案により国連で決議されたもので、食糧安全保障と貧困の削減が目的だ。
「国際ジャガイモ年」の今年はジャガイモの普及方法を議題にした国際会議やイベントが世界各地で行われているが、ジャガイモ原産国であるここペルーでは、政府自ら力を入れて取り組んでいる。ペルー外務省とユネスコの後援により開催された「Las Mejores Recetas de papa del Mundo(世界で最も優れたジャガイモ料理コンクール)」には、世界中からたくさんのジャガイモレシピが寄せられた。プロの料理人をはじめ、各種団体、学生、アマチュアなど部門別に審査され、この9月には24ヶ国から100人以上の来賓を招いて表彰式も行われた。
プロフェッショナル部門の1位はそれぞれ、スペイン(メインディッシュ)、ギリシャ(盛り付け)、ペルー(デザート)が獲得。写真は料理学校部門の前菜クラスで1位に選ばれたアルゼンチンの料理学校の作品、「じゃがいものグラッセ“風飛行”マスカルポーネとピーナツのムース添え」。
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ジャガイモを使った新商品が続々登場 |
「国際ジャガイモ年」を家庭の食卓からも盛り上げようと、今年はリマ市内のスーパーでも取り扱うジャガイモの種類を増やしている。見たことのない種類のジャガイモを手に取り、店員に調理法などを質問する女性の姿もよく見かけた。
スーパーで手に入れたカラフルなジャガイモ6種。(12時の方向から時計回りに)「Papa blanca(パパ・ブランカ)」、「Papa amarilla(パパ・アマリージャ)」、「Papa huamantanga(パパ・ワマンタンガ)」、「Papa peruanita(パパ・ペルアニータ)」、「Papa huayro(パパ・ワイロ)」、「Papa negra(パパ・ネグラ)」。※「パパ」とはスペイン語でジャガイモという意味。
市場で見つけたジャガイモ専門のお店。同じ品種でもそれぞれブランドが違うようで、例えば「Papa canchan(パパ・カンチャン) 」だけで3種類も。 そして、ペルーで開発され今年登場したジャガイモの新商品が「papa・pan(パパ・パン)」。「パパ・パン」とは「ジャガイモのパン」という意味。小麦の値段が高騰するなか、パンに代わるものとして商品化されたもので、小麦を使わずジャガイモの澱粉を使ってつくられているもの。今年リマでAPECが開催されたが、各国からの出席者にこの「パパ・パン」が振る舞われたそう。日本でも今年、米粉によって作られたパンが話題になったが、世界中でこのような試みがなされているようだ。
「パパ・パン」とアンデス原産のジャガイモを使ったポテトチップス。「パパ・パン」はほんのり塩味が効いた素朴な味。軽く焼いてバターをつけていただくのがおすすめ。赤や紫の珍しいポテトチップスは、日本へのお土産にすると喜ばれそう。
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ペルーの代表的ジャガイモ料理をご紹介 |
前述のコンクールで、プロフェッショナル部門1位のデザートに使われた「パパ・アマリージャ(黄色いジャガイモ)」。その名の通り鮮やかな黄金色で、茹でてペースト状にすると大変滑らかになるため調理法が豊富。最後に、日本人の味覚にも合うこのジャガイモを使った代表的なペルー料理を1つご紹介しよう。
ペルー人に「好きなジャガイモ料理は?」と聞くと必ず上位にあがる「カウサ」。滑らかな舌触りがやみつきになるペルー風ポテトサラダだ。1
パパ・アマリージャ2〜3個 を茹でて潰し、サラダ油、レモン汁、アヒ・アマリージョ(ペルー産唐辛子)、塩コショウで好みに味付けをする。この時、滑らかになるまでよく潰し混ぜるのがコツ。
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ツナや茹でて裂いた鶏肉、みじん切りにしたエビ、玉ねぎなど(それぞれ片手のひら山盛り程度)をマヨネーズで和え、レモン汁、塩コショウで味を調える。
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1のパパ・アマリージャをカップの3分の1の高さまで入れ、2の材料とスライスしたアボガドを彩りよく重ねる。最後にもう一度、1のパパ・アマリージャで蓋をするように覆い、皿に逆さに取り出して、レタスやゆで卵、マヨネーズなどでデコレーションして完成。
※パパ・アマリージャの代わりに、日本で手に入りやすいジャガイモ種「インカのめざめ」でも本場のカウサに近い仕上がりに。
※アヒ・アマリージョはさわやかな辛味が特徴。南米食材を扱う通販等で購入可能。
この他にも今年オープンした「国際ジャガイモ年」のサイト内には、ペルー料理をはじめ世界のジャガイモ料理のレシピが掲載されている。この機会にジャガイモの魅力を見直し、ジャガイモ料理のレパートリーを増やしてみてはいかがだろうか。
<関連リンク>
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国際ジャガイモ年(英語など) ●
世界で最も優れたジャガイモ料理コンクール (スペイン語)