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デキる人ほど小説を読んでいる4つの理由

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デキる人ほど小説を読んでいる4つの理由

素晴らしい本と出会えたかどうかで、その人の人生は大きく変わるものだと思います。

また、本をたくさん読む人とまったく読まない人とでは、人間性にも違いが出てきそうです。

教養を深めて、多くの知識を手に入れるために意識的に読書をしている人も多いでしょう。

しかし、新書や学術書だけが人生の役に立つわけではありません。娯楽のひとつと思われがちな小説も、わたしたちの人生に大きな影響を及ぼしているんです。

たしかに、優秀だと感じる人ほど、小説などの物語に親しんでいる気がしませんか。

兄弟サイトの「ライフハッカー[日本版]」に、フィクションを読むことが人生に役立つ理由が紹介されていました。

1.共感力を高める

近年、フィクションを読むと共感力が向上するという説が多くみられるようになりました。それは、

神経科学分野の研究によって、架空の出来事の記述を読んだ時と、その出来事が実際に自分の身に起こった場合とで、脳の同じ部位が反応することが明らかにされた

ライフハッカー[日本版]」より引用

のが理由です。

学術雑誌『PLOS ONE』に掲載された最近の論文では、被験者がフィクションを読んだ時に脳のどの部分が反応するかを、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を使って特定しています。それによると、フィクションを読んだ時に反応する脳の部位は、同じ出来事を実際に体験した時に反応する部位と同じでした。心理学の研究でも、同様の結果が得られたものは複数あります。

ライフハッカー[日本版]」より引用

科学ライターのAnnie Murphy Paul氏によると、

認知科学、心理学、神経科学の最近の研究から、熟読は、単に言葉を読み取ることとは違う、際立った体験となることが示されています。ここでいう熟読とは、時間をかけて没頭し、感覚の詳細な描写や、感情や道徳の複雑さを十分に味わいながら読むことを指します。

こうした没入を可能にしているのは、詳細な描写や、暗示や隠喩がちりばめられた(文学の)言語を処理する際の脳のはたらきです。こうした際に、脳は頭の中にイメージを作り出しますが、その時使っている脳の部位は、同じ状況が現実の生活で起こった場合に活性化される部位と同じなのです。文学作品に描かれる感情の葛藤や道徳的ジレンマは、脳にとっては激しい「エクササイズ」のようなもので、私たちを架空の登場人物の内面に入り込ませてくれます。そのうえ、現実世界での共感力を高める効果もあると、研究結果は示しています。

ライフハッカー[日本版]」より引用

とのこと。たしかに、小説の文章をじっくり読みこんでいると、まるで自分が本の世界に入り込んでしまったかのような感覚に見舞われます。

ただ、フィクションを読むことと共感力向上との関連はまだ完全に証明されたわけではありません。

この実験には、被験者の選択や使用した読み物のジャンルといった要素が大きく影響します。それが妥当なものかどうか判断が難しいのです。

とはいえ、「フィクションが共感力を高める」という考え方自体は、古くからあるものです。たとえば、多くの人がフィクションに触れることで、長い目で見れば、差別の解消など社会的価値観の変革につながる場合があるという研究もあります。フィクションを読むことで他者の生活の内情がわかり、彼らの考え方や行動原理への理解が深まるからです。

ライフハッカー[日本版]」より引用

アメリカの作家、David Foster Wallace氏の言葉は、この点についてかなり的を射ています。

私たちは誰もがみな、現実世界の中でひとりで苦しんでいます。本当の共感など不可能です。けれども、フィクションを読む時に、想像の中で登場人物の痛みを(自分の痛みと)同一視できるのであれば、(現実世界で)他者に共鳴することも、もしかしたらもっと簡単にできるかもしれません。これは、(自分にとっても)意義深く有益なことです。内面の孤独を和らげられるわけですから。もしかしたら、そういう単純な話なのかもしれません。

ライフハッカー[日本版]」より引用

フィクションを読むと、他人の立場に立って考える機会を得ることができます。その結果として共感力が高まるというのは、必ずしもあり得ない話ではなさそうです。

2.変化は避けられないことを学べる

特にSF小説には、架空のガジェットや概念が多数登場します。そしてそれらは、近年になって実現されることも。

SFやファンタジーは未来への心の準備をさせてくれるものです。作家のEileen Gunn氏は、フィクションはわたしたちが変化を受け入れるのを助けてくれると語っています。

SF小説の役割とは、特に未来を舞台とした作品の場合、「万物は変化する、そして私たちはその中で生きていく」ということを、人々が理解できるようにサポートすることです。変化は私たちを取り巻いています。しかも、現在の変化のスピードはおそらく、400~500年前と比べて速くなっています。世界の一部の地域では特にそうです。ウィリアム・ギブスン(William Gibson)氏が何十年も前に言っているように、「未来はすでにここにある。ただ、平等に行き渡っていないだけ」なのです。

なお、この不平等さは、興味深い形をとっています。たとえば、世界の一部の地域では、変化はゆっくりとしたスピードで起きています。そこで暮らす人々は、生まれた時からほとんど変わらない生活をしています。けれども彼らは、今となってはお荷物となるような古い技術(電話線など)を持たないため、時おり、私たちを一気に追い抜いて行けるのです。

ライフハッカー[日本版]」より引用

もちろん、変化を教えてくれるのはSF小説だけではありません。

どんな物語でも、登場人物は次々と変化するさまざまな状況に直面します。彼らは、成功や失敗から教訓を得ることで、また新たな変化に対応していくのです。

わたしたちは読書を通して、同じ状況に直面したとき、自分ならどうするかを考えます。

頭ではわかっている「物事はすべて変化する」という事実も、物語というフィクションを通して語られた方が、不思議なことに、よりリアルに感じられるのです。

3.好奇心を芽生えさせる

何かを学ぼうとするとき、もっとも大切な要素は「好奇心」です。

なにかに強い興味を持っていれば、それについて探求し、すべてを知りたいと思うもの。フィクションはそのきっかけを作るのにとても有効です。

神経科学者のDarya Pino博士は、料理に挑戦しようとするなら、レシピ本に目を通す前に、なにか物語を読むようにすすめています。

ヘミングウェイの『日はまた昇る』をもう何度も読んでいますが、読み返すたびに、スペイン料理のさまざまなタパスや赤ワインへの憧れが1カ月近く頭を離れません(私が断然スペイン料理を気に入っているのは、実はそのためです)。『The Last Chinese Chef』という小説を読んだ時は、それまで中華料理は口に合わないと思っていたのに、最高のギョーザとペキンダックを求めて、中華街の薄暗い路地裏をさまよっていました。

ライフハッカー[日本版]」より引用

文学に接すると、人は新しい概念や価値観に心を開く傾向があるのかもしれません。

4.話し上手になる

友人や家族と話すとき、誰しもが自分の身に起こったことをストーリーにして伝えています。

さらに、世の中の仕組みや目の前の事象を理解するためにも、無自覚のうちにストーリーを使っているのです。

米誌『The Atlantic』に、このことに関する実験について掲載されていました。

ストーリーは、人間が世界を制御しうると感じる手段になりえます。またストーリーは、無秩序(つまりランダムさ)の中にパターンを見いだす助けにもなります。人間は、何もないところにストーリーを見いだそうとする傾向があります。そうすることで私たちの人生に意義が与えられるからです。これは、「実存の問題」を解決するひとつの形態と言えるのです。1944年にマサチューセッツ州の名門校スミス・カレッジでフリッツ・ハイダーとマリアンヌ・ジンメルが行った実験では、34人の学生に短編映画を見せました。その映画では、1つの長方形がスクリーンの片側にほぼ固定されており、大小2つの三角形と1つの円がスクリーン上を動き回っていました。何を見たか尋ねたところ、34人中33人の学生が、これらの図形を擬人化して、同じようなストーリーを作り上げたのです。円は「当惑して」いる、「小さな三角形」は「無垢な若者」である、「大きな三角形」は「怒りと不満でわれを忘れている」といったように。スクリーンの上に見たものは図形だけだと答えた学生は、わずか1人だけでした。

ライフハッカー[日本版]」より引用

人は、どのような事象にもストーリーを見いだそうとするものなのかもしれません。

また、ストーリーを読めば読むほど、自分のストーリーもうまく語れるようになります。

ストーリーを語る時は、世の中のノイズにうまくフィルターをかけて、自分の視点から理解し直すことが必要になりますが、おそらくその能力も向上しているはずです。ストーリーに多少強引な部分があったとしても、自分のストーリーをうまく語れる人の場合、それだけ説得力が増し、聞き手に関心を持ってもらえます。

ライフハッカー[日本版]」より引用

自分のストーリーをうまく語れるということは、人間関係においてかなり有利となるポイントです。

もちろんフィクションを読むことで、上記に挙げた利益を常に得られるとは限りません。でも、読書を通して新しい価値観や概念に触れることができるのは事実です。

優秀な人は、さまざまな事象に興味を持ち、共感することができます。物語を読むことが、いわゆるデキる人になる第1歩かもしれません。

ライフハッカー[日本版]

Business woman reading a notebook via Shutterstock

(近藤世菜)

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