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「イタい」と思えるのは大人の証。脳科学者・中野信子さんが思う究極の心地よさ

「イタい」と思えるのは大人の証。脳科学者・中野信子さんが思う究極の心地よさ

心臓の拍動や呼吸から、歩く、走るといった動作、そして物事を考えて決断する――。

これらはすべて「脳」がつかさどっていることはご存じの通り。燃えるような恋心も、胸がしめつけられる切なさも、恥じらいもイタみも「脳」によって生まれる感情です。

大人にもなれば、自分のなかで生まれるさまざまな感情とうまくつきあっていかなければいけません。脳のプロフェッショナルは、どのように自分を客観視し、脳のコントロールをしているのでしょうか。今回は脳科学者である中野信子さんにお話をうかがいました。

「自分は異質」と5歳で気づいていた

20151007_aravon_002.png東大、そして東大大学院を出てフランスの研究所に勤務。熱心に脳科学研究をおこない、現在は著書やテレビなどでもその優秀ぶりを発揮する中野さんですが、そもそもなぜ脳科学や心理学の道を歩もうとしたのかはとても気になるところです。

きっかけは5歳の頃に自分を"異質"だと悟ったことですね。友だちを作るとか、好きなものを好きと言うとか、みんなにできることが私にはできなかったんです。学校に上がってからもかなり浮いた存在で、職員室に呼ばれて先生に言われたのは『もっとテレビを観たらどう?』って。友だちと話は通じず、関心の対象が他の子と違っていたのを心配してくれたんでしょうね」

そして、中学生になって恋の話で盛り上がる友だちを、中野さんは一歩引いて見ていたといいます。

「"恋愛に興味がある"という現象はおもしろいな、とは思っていました。でも、人を好きになる感覚がよくわからなくて......。そこで、誰かに心を奪われて夢中になるというのも楽しそうなので、"この人"とターゲットを決めて好きになる努力をしてみたんです。それが私の初恋ですね(笑)」

その後、自分が異質だという思いは変わらず、他者と自分を比べて葛藤を繰り返し、人のふるまいの源である「脳」についてもっと学びたいと思ったのだそうです。

「イタかった」と振り返るのは、脳が成長した証

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「経歴だけ見るとまじめにやってきたみたいでしょ?」と謙虚に笑う中野さん。こんなに美人な才女で、しかも脳の専門家である中野さんでも挫折やイタみを経験するものなのでしょうか。

「人とコミュニケーションをとったり、場の空気を読んだりすることが苦手で、今でも我ながらイタいと思うことはよくあります。でも"あとから振り返ってイタかったな"と思える脳の領域は、一般的に25歳ぐらいにならないと完成しないと言われているんですよ」

なるほど。ということは、過去の失敗を"若気の至りだった"と恥ずかしく思うということは、イタみを感じられる大人になれたということなんですね。そう前向きに考えれば若い頃のイタみも和らぐような気がしてきます。

脳が「中毒」になるほどのイタかった恋

そんな中野さんが今までの人生で一番イタい思いをしたのは「恋」。

中学時代は好きになる努力をして経験した初恋ですが、以降は自然と恋心が芽生えるようになり、いくつも恋愛を経験したそう。とりわけイタかったのは30歳頃の恋でした。

「人を好きになるという脳のトレーニングは重ねてきたのですが、恋心を止めることを学んでいなかったんですね(笑)。もう見境なく好きで、脳の状態は"中毒"に。相手の言葉や態度ひとつに理由を求めて考えすぎて円形ハゲもできちゃって。うまくいかず泣いてばかりの痛々しい恋でした」

すごくツラい半年間、じわじわツラい5年間を経て、やっと「出来事」として処理ができるようになったそう。脳の専門家でも恋心でどうしようもなくなってしまうなんて、親近感が湧くエピソードです。

結婚生活は「履き心地のいい靴のよう」

20151007_aravon_004.pngイタい恋愛を経て、現在のご主人と結婚したのは2011年。

「主人は、私が学んできた人間の範疇を超えた人だったのですが、それでも普通に友だちもいるしちゃんと生きている(笑)。この人と一緒なら楽しいと思えました」

中野さんは自身の結婚生活を「よい靴」とたとえてくれました。

「よい靴は、履いていることを忘れてしまいます。ちゃんとそこにいてくれて、歩みをサポートしてくれる。ないと困る、ないと歩けない、そんな心地よさです」

中野さんが結婚生活にたとえてくれた"よい靴"とは、「Aravon by New Balance(アラヴォン バイ ニューバランス)」(以下アラヴォン)です。

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後列左から:18,000円、後列中:19,500円、後列右:26,000円、前列:20,000円(すべてアラヴォン バイ ニューバランス、すべて税抜)

アラヴォンの靴を手がけているのは、スポーツブランドとして人気の「ニューバランス」。矯正靴を作るメーカーとして1906年に創業し、現在はそのノウハウと、近年のスポーツシューズのテクノロジーを駆使した靴づくりをおこなっています。機能はもちろん、ファッション性の高さも人気の理由。 低反発のインソールと、「ニューバランス」のシューズテクノロジーが随所に散りばめられたこだわりの一足は、高いクッション性と安定性が快適な歩行をサポートしてくれます。

中野さんが靴を履いた瞬間、「ふわ~」とまるで温泉にでもつかったかのような至福のため息をつき、「素晴らしい」を連発していました。エナメルとスエードを組み合わせたネイビーの靴に、ブルーのワンピースがとてもよく合っています。

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靴 19,500円(アラヴォン バイ ニューバランス、税抜)

テレビ出演や取材、脳科学の研究も行い日々忙しくしている中野さん。実生活では、そんなに歩かなそうなイメージですが......。

"イングレス"というゲームにハマっていて、多いときは1週間で50キロも歩いたりするんです。だから歩きやすさは靴選びの最優先。このふかふかのインソール、気持ちがいいですね。痛くなりがちなところを想定して作っているというこだわりを感じます」

イングレスとは世界的に流行しているいわば「陣取りゲーム」で、スマホを片手にランドマークをまわって歩きます。ルールはシンプルなうえに楽しみ方は多様。中野さんは意外な場所にある名所旧跡を歩いて見つけるのが楽しみだそうです。イタみ知らずの靴があれば、どこまででも歩いていけそうです。

幼少期より自分に足りない能力をトレーニングで身につけてきた中野さんですが、これから習得したいことはあるのでしょうか。

「私がもっとも苦手とするコミュニケーション能力を高めたいですね。適切な言葉を選んでスピーディにアウトプットする、お笑い芸人さんみたいになりたいです。一瞬で場の空気を変える、しかもポーカーフェイスで、しれ~っと(笑)そうすればイタい思いをすることも減るかな」

そんな話をうかがいながら、撮影現場に居合わせたスタッフの誰もが思っていたのは「中野さんの笑顔こそ、場の空気を変えてくれる」ということ。中野さんの笑顔の背景にある心地よい日々を垣間見た気がしました。

プロフィール

中野信子(なかの・のぶこ)

脳科学者、医学博士。1975年生まれ。東京大学工学部卒業、同大大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所で研究員として勤務し、現在は横浜市立大学客員准教授、東日本国際大学教授。脳や心理学をテーマに研究や執筆活動をおこなうほか、テレビ番組のコメンテーターとしても人気を得る。オフィシャルブログ>>

Aravon by New Balance

photo by 山崎智世, styling by 関谷佳子

衣装協力/CRESCENT HITOMI ABUHATA

Sponsored by 大森りえ

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