2015年からの「肉トレンド」といえば、フレンチの、中華料理のアヒル、ペルー料理の丸鷄、そして話題の専門店が続々とオープンしている熟成肉

でも、冬のお楽しみは何と言ってもジビエ。お気に入りの店を予約して、その日を待つ間は、体内の血がフツフツと沸くような興奮を覚えます。

ジビエとは、「狩猟によって捕獲された鹿や猪などの野生鳥獣」を指すフランス語。そのため、ジビエ=フレンチというイメージが強いですが、実は我が国でもジビエは万葉の昔より続く伝統的な食材のひとつ。

そんなジビエを産地直送ならではの食べ方で堪能させてくれる店が、2月9日(肉の日)、東京・中目黒にオープンしました。

「ジビエ」という命をいただく時間

20160215_gibier_04.jpgオープンしたのは、炭火焼ジビエの専門店『焼山』。店名は、「の幸をいていただく店」という意味から。良質なジビエの旨みを存分に堪能できるように、七輪の炭火で焼くというシンプルかつ原始的な調理法で提供しています。

テーブルに美しいひと皿がサーブされるコース料理とは違い、注文すると卓上の黒いボードに置かれる素材としての肉。その生々しさを目撃し、トングで網の上にのせ、ジリジリと焼かれていく様を眺め、食するときを待つ。実際に体験してみると、それらの時間すべてに意味があると感じました。

「普段『いただきます』を言わない人が『いただきます』と言っていました」。こう語るのは、東京・渋谷の夜カフェ『宇田川カフェ』をはじめ様々な飲食業態を展開し、同店を運営する株式会社LD&Kの水野直人さん。

まずシンプルに。その後、自由に。ジビエの可能性に舌鼓

20160215_gibier_01.jpgパクチーモヒート780円。パクチーがぎっしり

香草使いにもこだわりがある同店。1杯目はパクチーモヒートをオーダー。お通しのマッシュポテトは、パルメザンチーズをふりかけてからバーナーで表面を炙り、仕上げにパセリとブラックペッパー、オリーブオイルをかけたら完成。山の幸への期待感が高まります。

20160215_gibier_02.jpg惣酢、甘口醤油、塩、ニンニク、粒マスタード、柚子胡椒、パクチーペーストの7種類のタレ&薬味を用意

この日、最初に炭火焼でいただいたのは鵯(ヒヨドリ)。まず塩のみで素材の旨みを味わい、その後、いくつか薬味も試してみました。オススメはパクチーペースト。ワインと一緒なら粒マスタードでしょうか。わずかに身が残った骨は、ふたたび香ばしく炙り、まるごといただきました。

その後、蝦夷鹿や猪をタレと西京味噌漬けで。こちらは同社が手がけたマカ配合の地ビール「シブヤビール」で攻めるもよし、柚子胡椒を添えて超辛口の日本酒と共にじっくり味わうのもまた、大人の醍醐味。

20160215_gibier_03.jpg鹿ロースのタタキ1,200円。クセがなく、きめ細やかで柔らかい。ポン酢をかけてさっぱりと

サイドメニューで迷ったら「鹿ロースのタタキ」を。臭みやクセは一切なく、美しく艶のあるレア部分は、甘さをまとわせながら舌でトロリと溶けていきます。水にさらしたスライスオニオンとたっぷりの香草との相性も抜群で、思わず独り占めしたくなるひと皿でした。

このほか、数種のジビエと野菜をじっくり煮込んだ「ジビエの味噌煮込み」もおすすめ。大ぶりのひと切れも、口に入れるとホロリとほどける柔らかさ。白いごはんと一緒に、お酒のおつまみにと、オーダー率の高そうな一品です。

20160215_gibier_05.jpgジビエの味噌煮込み550円。濃いめの味付けでごはんがすすむ! 七味をたっぷり入れて

デートで行くなら気をつけて

女性の喜ぶツボをおさえた店づくりに定評のあるLD&K。もちろん、同店でも女性への配慮を忘れていません。上質なジビエでヘルシーにエネルギーチャージできるだけでなく、洗面スペースにはマウスウォッシュや綿棒、あぶら取り紙、衣服用の消臭剤などが完備。デートで訪れても安心ですね。

ただし、野生のエネルギーで元気になりすぎちゃった彼のことは止めてはくれませんので、お相手選びにはどうぞお気をつけて。

焼山

住所:東京都目黒区上目黒2-44-24 2F

営業時間:17:30〜翌2:00

TEL:03-6412-7417

取り扱いジビエ食材:鹿(シカ)、猪(イノシシ)、兎(ウサギ)、馬(ウマ)、山鳩(ヤマバト)、鴨(カモ)、雉(キジ)、鴉(カラス)、鵯(ヒヨドリ)、鶉(ウズラ)、駝鳥(ダチョウ)、狸(タヌキ)、ハクビシン、アライグマ ほか