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傷ついた熊本に容赦なく暴風雨が襲う【熊本大地震ルポ #11】

傷ついた熊本に容赦なく暴風雨が襲う【熊本大地震ルポ #11】

4月18日(月)

台風のような暴風雨が熊本を襲った。この日、初めて気分がずどんと落ちた。

熊本の仕事は当然ながらストップしたのだが、東京からいただいている仕事はお待たせしたままだ。ひとまず実家で身の安全を確保し、この日は時間ができたのでパソコンに向かうも、まったく頭がまわらない。

避難所に避難している友人、車中泊の友人が気になり、連絡してみた。いまはなんとか持ちこたえている家も、3度目の地震がきたらどこも危ういのだ。

私の実家がたまたま震源地から遠い場所で、食器が割れた程度で済んでいたのだが、なかには自分の家も実家も、親戚の家も被害が大きくて、身を寄せる場所がない人たちも多かった。14日の地震以来、ほとんど寝ていない友人もいた。そんな情報を知るたびに、胸が締めつけられ、無力感で苦しくなった。

4月19日(火)

この日は、友人が経営している酒店の手伝いにいった。今回の震災でどの家も店も会社も結構な被害を受けたのだが、酒店の被害はひどかった。商品であるお酒のほとんどが割れてしまったからだ。

友人の店も、一度目の地震のあとすぐに、残った商品を守るための対策をしたらしいのだが、まさかの二度目(本震)は想像を超えるもので、さらに被害が広がったらしい。私が到着したころは、割れたガラス瓶などの片づけは済んでいたので、なんとか生き残った商品の拭き取りやラベル確認などの作業を手伝った。

彼女の家も家具家電が倒れ、散々な状態らしいのだが、「まずは店をどうにかしないと」と、家の片づけは放置。不眠不休で店の再起に頑張っていた。寝床がないので、店の駐車場で車中泊をしながら。

「今日で3日、お風呂に入ってないよ〜」と彼女。実は彼女は、数年前に実家の酒店を継ぐために熊本に戻ってのだが、それまでは東京のPR会社で働くバリバリのキャリアウーマンだった。後輩からつけられたあだ名は「鬼軍曹」。厳しいが有能な指揮官としてみんなから頼られていた彼女だが、疲れとショックが蓄積されてか、今回ばかりは思考がまわらないようだった。

同じく手伝いにきていた、今年社会人になったばかりの20代の女の子に「このお酒はどう陳列したらいいと思う?」「作業はどの順番でしたらいいと思う?」と聞いては、「わかりません」と返されていた。

「いまだ地震とこの惨状が、現実のものとは思えない」と彼女。8日連続で車中泊を続けながら、彼女の店は震災後一週間ほどで営業を再開した。

撮影/福島はるみ(本震で崩れてしまった、明八橋)

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福島はるみ

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