仕事が順調で、結婚にはこだわっていません。であれば、賃貸生活から思い切って自宅を買った方が、将来の備えになる気がします。東京オリンピックを控え、都内のマンションの値段があがっているとききますが、いま買うのは損ですか?(40歳・会社員・まゆこ)

はじめまして、まゆこさん。税理士の木次谷智尚です。

都内でマイホームの購入を検討されているとのこと、40代シングルのまゆこさんのケースで、メリットやデメリットを考えてみたいと思います。

賃貸と購入どちらが得か?

人生に不可欠な「住居」において永遠のテーマといえるこの議論。「将来にわたって発生する費用の総額」で比較されるケースが多いですが、こうしたシミュレーションはすべての人にあてはまるものではありません。

マイホーム購入のタイミングを「不動産価格やローン金利が割安な時期に」という基準で決めるよりも、むしろ、自分の家族構成やライフプランをしっかり分析して、「賃貸か、購入か」どちらの選択がフィットするか見極めることが大切です。

まゆこさんの場合、以下の条件があてはまるなら、マイホーム購入はじゅうぶん検討に値すると思います。

・現在の職場で定年まで働き続けられる(定収入がある)

・このままシングルの可能性が高い(生活スタイルが変わらない)

・転勤や職場移転の可能性が低い(住み替えの必要がない)

・購入資金にあてられる貯金がある(最低でも物件価格の2割)

マイホーム購入のメリット

不動産価格やローン金利の先行きについては不透明なので、「いまが買い時」かは誰にもわかりません。ただし、2019年6月30日までに居住した物件には、「住宅ローン控除」というお得な制度が適用されます。

この制度は、住宅ローンの年末残高の1%を、その年の所得税から10年間控除できる制度で、10年間で最大400万円が控除されるものです。

新築マンションだけでなく、一定の条件を満たしていれば、中古物件やリフォームの費用も控除の対象となりますので、気になる物件があれば、この制度が利用できるか確認してみましょう。

ちなみに、繰り上げ返済でローン残高や返済期間を短くすると、当初より控除額が減ってしまうこともあるので、住宅ローン控除が適用される10年間は、あせって繰り上げ返済せず、住宅ローン控除額の見込み額を試算しておくと良いでしょう。

マイホームを持つと社会的信用が得られる

このほか、まゆこさんがマイホームを所有することで、以下のメリットも考えられます。

社会的信用の獲得

日本では一般的に、住宅を所有していることは、社会的信用につながります。将来、まゆこさんが起業や不動産投資などで資金が必要となる場合、住宅が担保となるため、有利な条件で融資を受けることが期待できます。

定年後の生活にゆとりができる

マイホームの場合、ローンを完済してしまえば、賃貸のように定年後も毎月家賃を払い続ける負担が軽減されます(固定資産税や管理費、修繕費といったランニングコストは必要)。また、自分の「資産」であるため、いざというときに人に貸したり、売却するなど、老後のライフスタイルに応じて選択肢が選べるのも利点といえます。

image via Shutterstock

あわせて読みたい

#9 知らなかった...では済まない個人型401kのリスク【40代からのマネー計画】

#5 ひとりで生きていくのに必要な貯蓄額は?【40代からのマネー計画】

#4 老後の資金運用にNISAは使える?【40代からのマネー計画】

この記事を気に入ったら、いいね!しよう。

Facebookで最新情報をお届けします。