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メイクに出逢った原体験をこめて。「マジョリ画」立役者の最年少ブランドマネージャー【資生堂 朝倉萌さん】

キャリアインタビュー/働くあなたに伝えたいこと

メイクに出逢った原体験をこめて。「マジョリ画」立役者の最年少ブランドマネージャー【資生堂 朝倉萌さん】

インタビュー中にほろりと涙をこぼす、情熱的な朝倉萌さん。現在、資生堂のメイクアップブランド「マジョリカ マジョルカ」のブランドマネージャーを務めている。「マジョリカ マジョルカ」といえば、顔写真からおしゃれな似顔絵が作れる「マジョリ画」の大ヒットが記憶に新しい。そのキャリアをうかがった。

口紅がメイクアップの原体験

朝倉さんの化粧品との出逢いは、高校1年のころにさかのぼる。「当時の私にしてはすごく背伸びをして買ったのが、『ピエヌ』の口紅でした。付けたときにすごく高揚感があって、強く印象に残っています」(朝倉さん)

初めてのメイクで化粧品の力を知り、その後も忘れられないまま、大学卒業後に資生堂へ入社する。

まずは滋賀と京都のエリアを担当する営業所に配属。化粧品専門店に商品を卸すルート営業をすることに。

営業の仕事は楽しく、店舗に売上アップの施策を提案したり、手が回りきらない顧客分析も進んで担当したりした。ある日、新しく立ち上がるブランドの商品に感じるものがあったのだとか。「ブランドの発表がある前に、まず実物が届きました。そこから、社内の私たちにも徐々にプロモーションの全貌が見えてきて......。その世界観を知るにつれ、初めて化粧品に触れたときのわくわく感がよみがえってきました」(朝倉さん)朝倉さんは3年目に、希望部署を申告し試験に合格すれば異動できるジョブチャレンジ制度で、メイク用品の商品開発やマーケティングを担う「メーキャップユニット」に手を挙げた。

かねてから希望していたブランドのマーケティング担当へ

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晴れて希望が叶い、2007年にメイクブランドのプロモーションを担当する。朝倉さんの原体験でもある「ピエヌ」の後継となる「マキアージュ」だった。

販売方法や広告、美容部員の教育まで、やるべき内容は幅広い。先輩に教わりながら取り組み、忘れられない実績となった07年春のキャンペーン。「蛯原友里さんが、素敵な化粧品によって気持ちが前向きになり、階段を上がっていくというイメージのCMでした。その商品は、当時マキアージュの口紅で過去最高の売上となったんです」(朝倉さん)大成功のプロモーションを皮切りに着々と実績を重ね、5年の歳月が経ったとき、同ブランドの商品開発を担当することになった。「そのときにペアになったのが、私が初めてメイクをした『ピエヌ』を作った方でした」(朝倉さん)そこで冒頭の「涙」。じつはつい最近、その方とのお別れを経験したそうです。緻密に繊細に商品をつくるストイックな姿に「私も頑張らなきゃ」と奮い立たされた、尊敬する先輩だった。

自分の支えとなっていた先輩を失い、改めて一ブランドのマネージャーとして独り立ちしなければならない責任を感じた

自分にはお客さまに喜んでもらうためのロジックが足りない

ここまで着々と歩んできたキャリアだったが、先を見たときに成長できる自信を少し失っていたという。見よう見まねで仕事をこなし、感性を信じてやってきたものの、土台となるマーケティングの知識が不足していたのかもしれない。そんなとき、いいタイミングで社内研修を受ける。「元競合他社のマーケターの方が講師をなさっていて、ロジカルな内容が非常に衝撃的でした。『競合がこんなことを考えているなら、かなうわけがない』とすら思えたんです。『自分は何も知らない』と思い知りました」(朝倉さん)興奮が冷めやらぬまま、2週に1回、仕事をしながらMBAのスクールへ通うことを決意。生徒として来ていた異業種の人たちと肩を並べて学び、大いに刺激を受けた。

机上で学んだ理論を、会社で実践しながら身につけていく。気づけば、自分の成長曲線が上向きになっていると実感していた。

ブランドマネージャーとして「原体験」を作り出す

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その後、同ブランドのアシスタントブランドマネージャーを経て、2015年に別のブランドマネージャーに就任する。若年層向けのブランド「マジョリカ マジョルカ」だった。「世界観が独特で、根強いファンがいるブランド。ターゲット層を見つめ直し、『エントリーブランド』と定義しました。つまり女性が本格的にメイクを始める、化粧人生のスタートに立ち会うのですから、責任重大です」(朝倉さん)自身が、初めてのメイクで『ピエヌ』に出逢った原体験。今度は、若い女性の原体験をつくり出す立場に。

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顔を好きにアレンジできるイラストを添えて贈れるギフトボックス。ブランドの持つ世界観が新規ユーザーへと響いた。

ブランドのよさを引き出しながら、若い女性が商品に出会えるきっかけをつくりたい。友だちの顔写真を似顔絵にして、化粧品と共にギフトにできるキャンペーンをスタートさせる。人気のイラストレーター宇野亞喜良氏の協力をこぎつけ、ブランドの世界観を活かした似顔絵ジェネレーターはTwitterなどのSNSで大ヒット。オンライン販売では10~20代のユーザーが拡大。当初1か月の売上が380%に達したという。「まだ挑戦ははじまったばかりですが、すごくいい商品で、パッケージも品質もいい。若い女性が試してくれる機会を増やすのが今後の課題です」(朝倉さん)

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マーケティングチームは全員女性。会議では活発な意見交換が行われ、アイディアが反映されていく。

ブランドのミッションを、いつも自分のこととして捉えてしまうという朝倉さん。「化粧の原体験が豊かになれば、女の子の人生も豊かになるはず。私たちは日本の女の子のために働いているんだから」と言っていろいろな人たちを巻き込んでいるのだとか。これからも、自分が初めて触れたときから信じ続けている「化粧品の力」を何倍にもして、日本中に届けてゆく。

朝倉萌

資生堂ジャパン マジョリカ マジョルカ ブランドマネージャー2004年に資生堂入社。京都滋賀エリアで化粧品専門店の営業を担当。2007年に本社メーキャップユニットへジョブチャレンジ制度で異動し、5年間マキアージュの施策担当を務める。2012年に同商品開発担当、2014年に同アシスタントブランドマネージャーに就任。2015年より現職。

撮影/土佐麻理子

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栃尾江美

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