EU離脱で何かと話題の、イギリスのテレサ・メイ首相。

先日ロンドンで行われた、困難な状況に勇敢に立ち向かった人々を称えるThe Pride of Britain awardsに出席したメイ首相が、英国内でツイッターを中心に批判を受けています。

夫とともに、微笑みながらレッドカーペットを颯爽と歩いた首相への思わぬ批判。一体、どうしてなのでしょうか。

大衆は、60代女性の脚を見たくない?

理由は、彼女がその日着ていたドレスにありました。ノースリーブ、ひざ上のドレスというそのいでたちに、「首相の格好としてふさわしくない」「ひざを隠すべき」「60歳を超えた女性が」と、SNSで批判が起きたのです。

一体どんな大胆なドレスかと思いきや、たしかに二の腕は露出しているものの、普通のリトル・ブラック・ドレス。胸元も閉じていて、セクシーさを強調した印象はありません。

ひざはたしかに、女性の年齢が表れやすい部分で、あのアナ・ウィンターも、絶妙にひざが隠れる丈のスカートやドレスをいつも身につけています。

とはいえ、メイ首相のひざは、無駄な贅肉のない、すらりときれいなもの。60代でこの格好、何がいけないの? と疑問です。

貿易会議にレオパード柄のパンプスで登場

じつはメイ首相、以前も貿易会議に豹柄のパンプスを履いて出席し、波紋を呼び起こしました。

鮮やかな色を身につけることも多く、ファッション好きを公言している首相。政治家としての発言や政策などではなく、ファッションが批判の対象になるというのは、なんだかお門違いな気もしますが、ヒラリーのパンツスーツへの揶揄といい、小池百合子東京都知事への「厚化粧」という中傷といい、トップに立つ女性が直面する偏見と困難が見てとれます。

以前のインタビューでメイ首相は、

政治やビジネスの世界において、女性のチャレンジのひとつは、自分らしくあることではないかと思うのです。「あのですね、聡明な人がお洋服好きということもあるんですよ」と言うこと。

Youtube」より翻訳引用

たしかに、男性優位のお堅い業界では、いまだに「ファッションにこだわる=軽薄、真剣さに欠ける」というステレオタイプが存在するのが現実。

とくに政治の世界では、女性として、好きなものを着て自分らしさを素直に表現することが、なかなか難しいようです。

確信犯的なメイ首相には、賞賛の声も

とはいえ、メイ首相は、自分の洋服や靴に世間からの注目が集まることにはもう慣れた、とも過去に話しており、確信犯的なところも。

ロンドンのファッション・ウイークの最前列でショーを見学したり、無人島に持っていきたいものは『ヴォーグ』誌の1年購読、と話したこともある首相のファッションへのこだわりは、もちろん、批判だけでなく賞賛も浴びています。

世界の度肝を抜いたEU離脱で大きな変革期にあるイギリスの今後は、

わたしは女性で、洋服が好き。靴が好きで、ファッションが好きなんです。

Youtube」より翻訳引用

と宣言する、メイ首相の肩にかかっているのです。

Youtube

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