「刹那の恋」とは、不倫や浮気など「いつかは終わる」前提で結ばれる、一時的な恋愛のこと。

禁断の関係が成立してしまったのは、ふたりの間に奇跡(あるいは事故)ともいえるタイミングで、恋が成立する条件が揃ってしまったから。踏み出すまでは躊躇しても、一歩近寄ってしまえば悪魔に魂を売り渡すかのごとく「どうなってもいい」ほどの劣情に理性を失います。

潮時がやってくるまでの時間、会うたび「これで最後になるかもしれない」切なさを感じながら抱かれるのは、短編小説の主人公になったような気分。「酔える恋」としては、最高峰の関係ともいえるでしょう。

「刹那の恋」の爪痕は、なかなか消すことができない

一度でも「刹那の恋」を経験した女性は、2つの痕跡をその胸に残します。

ひとつは「もうあんな恋は二度としたくない」という後悔。もうひとつは「もうあれほど人を愛することは二度とないかもしれない」という追憶。

平和で穏やかな時間ではなかったからこそ、長くは続かなかった。激しい愛憎に理性を失ったからこそ、刹那と知りつつ逢瀬を重ねた。

その両極に心身とも疲弊したからこそ終わらせたはずなのに、傷が癒えてしまえば陶酔した記憶しか残らない......それこそが、「刹那の恋」の残す爪痕ともいえます。

自身を見失うほどの恋愛は、一生のうち何度もできるものではありません。むしろ二度と遭遇したくないのが本音でしょう。

それでも「あのときぐらい激しく愛されたい」「すべてを失ってもいいほど深く愛したい」欲求は、誰かと恋するたびに浮かび上がります。

平和な恋に物足りなさを感じてしまうのは、「刹那の恋」の禁断症状。そんなとき「恋人がいながら」ほかの男に口説かれ、うっかり誘惑に負けてしまったら、もうあなたは立派な「刹那の恋」中毒。

本来、人は年齢を重ねるほど理性的になるはず。だけど「刹那の恋」中毒にかかっている女は、大人になることが逆に脆さを生み出します。

「人生、あと何度恋をするのだろう」と考えた瞬間、残り少ないかもしれないのであれば、もう一度刹那を味わいたくなるのです。モラルに反する恋へのハードルも、責任が取れる大人だからこそ、恐れなくなってしまうのです。

呪いの封印に必要なのは、強い意志と大人の理性

もしもあなたが「刹那の恋」中毒かもしれなくても、あたしは止めようとは思いません。打ち上げ花火のような時間も、人生の1ページとしては「彩り」です。

ただ、中毒症状を残したままでは、これから先あなたは幸せな恋ができないかもしれません。

禁断症状が起こらなくなるためには「あの人とだからできた」「あのころは若かったからハマってしまった」と、「刹那の恋」を過去へと切り離す強い意志が必要です。

呪いのように襲ってくる「刹那の恋」の記憶は、今いちばん傍にいる「愛する男」だけを見つめることで封印を。

「過去」と比べず、まっすぐに愛する。そんな大人の理性を、これからは培っていきましょう。

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