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一流企業から飲食店の女将へ。プレミアムフライデーの夜に開かれた独立・経営者セミナー

一流企業から飲食店の女将へ。プレミアムフライデーの夜に開かれた独立・経営者セミナー

プレミアムフライデー初日となった、2017年2月24日。カフェグローブ世代の働く女性たちはどのように過ごしたのでしょうか?

夕方4時。新橋のとある飲食店で、飲食店経営を目指す女性たちに向けた先輩経営者のセミナーが行われました。

一流企業会社員から飲食店の女将へ

この日の講師は、セミナー会場になった焼酎楽味隠れ家『陽(よう)』の女将、仮谷陽(かりたによう)さん、52歳。セミナーといっても、カウンター越しに飲みながらのカジュアルな雰囲気。

モトローラやアドビシステムズ、マイクロソフトなど、申し分ないキャリアを重ねてきた仮谷さんが、なぜ飲食店という異業種に足を踏み入れたのでしょう。

「わたしは会社員も飲食店も、異業種という意識はないんです。どんな仕事でも、過去に積んできた経験が絶対に役に立ちます。いまの店も、会社員時代に学んだことを活かして運営しているんですよ」

仮谷さんは会社員時代、事務職、営業、マーケティング、販促、コールセンター、広報など、会社の経営に必要な部署をひと通り経験したため、経営することにおいては経験の延長線上という意識なのだそうです。

では、数ある業界のなかで、なぜ飲食店を選んだのでしょうか。

「お酒の席で生まれるコミュニケーションが大好き。ただこれだけです。オンタイムでは話すこともできないような会社の社長でも、飲み屋さんで会えば、年齢や肩書きは関係なく、みんな飲み仲間。この感じが昔からたまらなく好きです」

やりたいことを見つけたら、とりあえず必死でやってみた20代

そんな仮谷さんも、新卒のころは違う夢があったそう。

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「社会人になってはじめての配属は事務職だったのですが、本当は総合職をやりたかったんです。でも当時の会社は、総合職は男性のみ。それでもなんとか総合職になるため、事務をしながら総合職の仕事もこなしました。そしてようやく、女性初の総合職になれました」

外資系企業への転職が飲食店に魅せられるきっかけに

やっと総合職の座を手にした仮谷さんでしたが、そこに待っていたのは、男女間の格差。現実を突きつけられた仮谷さんの次なる行動は、男女格差の少ない、外資系企業への転職でした。

「事務管理職として入社したのですが、大学卒業時の夢であるマーケティングをやりたくなり、社内公募に応募してマーケティング部へ移動しました。そしたら前任者はすでにいなくなっていて、取引先の開拓から自分でおこなうことになりました。さらには販促、コールセンターに広報までやりました。でもこれが、開業のきっかけとなり、開業準備にも役立ちました」

お酒が好きな仮谷さんは、このころよく飲みに行っていたそうで、そのときの"飲みニケーション"が、飲み屋を開きたいという思いにつながったそうです。

ただ、このときはまだ、具体的な開業構想はなく、日々の業務のなかでいちばん魅力を感じていた広報職への転向を決め、アドビシステムズに転職。広報専門職となります。

「広報職を究めることに一生懸命な一方で、飲み屋さんを開く夢もより真剣に考えるようになりました。人生約90年と考えたら、折り返しは45歳。だから45歳でお店を持とう! このころにはもう、夢から目標に変わっていました」

開業するか転職するか迷った42歳

そして迎えた42歳。ここで開業するか、それとも転職するか、迷った仮谷さん。迷いを取り払ってくれたのは、ご主人でした。

「主人の意見は、(開業は)まだじゃない? と単純明快でした。ビジネスマンとして働く彼が、何かまだ足りないと感じたのだから、きっといまじゃない、そう思いました」

そこで仮谷さんは、唯一まだ携われていないネットビジネスのスキルを身につけるべく、マイクロソフトに入社。開業したらお世話になるであろうネットビジネスの基本を、ここで身につけました。

そしていよいよ45歳まで残り数ヶ月のところで、会社員を卒業。開業準備に入ります。

「星の数ほどある飲食店のなかで生き残るには、他店にはない強みが必要。これは広報で学んだことです。そこで、自分が楽しくできて、かつ差別化できることってなんだろうと、飲み屋巡りをしながら考えました。そこで出た結論が、いちばん好きなお酒、焼酎のスペシャリストになって、世に広める活動ができるようなお店にしよう、でした」

脱サラ開業だからこそのメリットがある

そこからの仮谷さんの行動は素早かった。

たった3か月の間に、焼酎利き酒師、日本酒利き酒師、野菜ジュニアソムリエのライセンスを取得し、焼酎のスペシャリストがいるお店としてオープンにこぎつけました。

オープン当初は、ほとんどが会社員時代の同僚や取引先とその紹介、友達などがお客さんだったそうです。

「脱サラで開業したら、集客できるか不安、という声を聞きますが、会社員だったからこそ、そのときの仲間だったり、おつきあいがあった取引先の人などが応援してくれ、最初の数か月を乗りきれたと思います」

最初はいいけれど、その後の集客はどうするんですか? の問いには、

「初回来店のときに、次もまた来たいと思ってもらえるよう尽力したり、お客様おひとりおひとりに(BCCでなく)パーソナルなメッセージが入ったメールをお送りしたり、ファンになってもらえるように努力する。この積み重ねだと思います。マーケティングをやってて学んだことですね」

然るべき時期なら、パズルのピースは簡単にはまる

いまはネット検索からの来店も増え、一見さんは6割にのぼる。あのときご主人の助言でマイクロソフトに入社し、ネットビジネスを学んで良かったと思っているそうです。

「迷っているときは時期じゃない。来るべきときは、自然にそうなる。結婚と一緒ですね」

と仮谷さん。

最後に、これからキャリアシフトを考えている読者のみなさんに、メッセージをくださいました。

40代以上、ある程度の経験値があるからこそ、未経験の地へゼロから参入できると思います。"ゼロ"だから恐れずできることがあります初めてのトラブルに見舞われても、これまでの経験が助けてくれる。ブレない軸さえあれば、キャリアシフトは怖くないと思います」

仮谷さんのセミナーをきっかけに開業する人がいたなら、それはプレミアムフライデーがもたらした成果のひとつと言えるでしょう。

焼酎楽味隠れ家 陽

力武亜矢

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