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セルフモチベーターになろう。GIVEの大切さ

セルフモチベーターになろう。GIVEの大切さ

日々の業務に追われる管理職女性にとって、モチベーション維持はひとつの課題。

「国際女性ビジネス会議」をプロデュースし、キャリア女性のインフルエンサーとして大きな影響を与えているイー・ウーマンの佐々木かをりさんですが、「モチベーションという言葉は使わない」とキッパリ。キャリア女性のために働くヒントを伺いました。

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自分で創出する大切さ

――前回、人は体感することで腹落ちすることを伺いました。悩みも多い管理職女性にとって、モチベーションを保ち続けるよい方法はありますか。

佐々木:まず、言葉の選択を変えるだけで、ずいぶん景色が変わると思いますよ。前向きな人とたくさん会うことに加え、使う言葉を変える。たとえば、私は「悩み」という言葉も「モチベーション」という言葉も使いません。「悩み」と言わず「課題」と言うと解決できそうな気がするし、「モチベーション」という単語を使うシーンはたいてい気分が落ちている時でしょうから、その単語が思い浮かんだ時は、自分の状態を客観的に見るようにして、単語は口に出さない。

あえて言うなら、私は「セルフモチベーター」でいることを心がけています。自分の力で、自分をアップさせる術を蓄えていくことに興味をもっています。

――モチベーションがあがらないと言う人の問題点は、どこにあると思いますか?

佐々木:多分、他力本願なんだと思うんです。他人のせいにしたり、環境のせいにしたりしているのかもしれませんね。「こういう役職を与えてくれればやる気が出るのに」、「これだけお給料をもらえればやる気が出るのに」と言う人がいますが、全部ウソではないか、と自分に正直に問いかけるといいと思います。本当は自分の何が足りないのか。同じものごとを違う角度から見たら、違う解釈ができるのではないか、と。自分から何を創るか、生み出していくのか。何か始めようと思うと、意欲が湧いてくる。それが大切だと思います。

――リーダーとしての女性マネージャーはまだまだ少ないですが、男性の部下や外国人の部下、年上の部下など、管理職女性の立場は多様化しています。リーダーシップを上手に取るコツはありますか?

佐々木:チームメンバーやタイミングによって、リーダーシップは変化していくので、ひとつの答えはありません。でも、ひとつあるとしたら、リーダー自身がハッピーでいることでしょうか。リーダーは、周りの人たちがハッピーに働いてくれるためにいる。ハッピーに働いている人は生産性が高いからです。

私は、元気管理やストレスマネジメントに関して、『なぜ、時間管理のプロは健康なのか』(ポプラ社)という本を書いたのですが、その中にも、いくつか自分の気持ちの切り替え方を書きました。たとえば、どんなに怒っていても、落ちこんでいても、トイレに行って鏡を見て「ニッ、ニッ」って笑顔をつくっていると、そのうち明るくなる。形から入るのも、ときに重要なんですよ。

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同時通訳セミナーで得た気づき

――佐々木さんは20代で起業されてから大変なことも多かったと思いますが、キャリアを重ねるなかで、影響を受けた考え方や言葉はありますか?

佐々木:23、24歳くらいの時です。私が同時通訳を担当することになった、社会人向けのトレーニングがありました。トレーナーが右を歩けば私も右を歩く。左を歩けば私も左を歩く。怒鳴れば怒鳴る。慰めれば慰める、といった面白い通訳でした。通訳しながらいろんな学びがありました。

たとえば、同じようなメッセージを伝えているときでも、ある日「あ、そういうことだったのか!」と自分で通訳しながらも、ストンと胸に落ちることがあって、人は、自分の環境や理解度で入ってくるメッセージが違うことも知りました。同じ小説を読んでも、読んだ日の状況で感動する場所が違うような感覚です。その中で、一つ、私にとって大切なキーワードとなったのが「ウィンウィン(Win-Win)」でした。

――一般に「ウィンウィン」は、ビジネスの世界で交渉相手も自分たちも両者が利益を得る、という意味で使われますよね?

佐々木:「両方が勝つ」ということなのですが、実は深い部分があり、「両方が勝ち続けるために、まず自分からその策を出し続ける」ということなんです。相手が心を開いていくように、まずこちらが開いて相手にプラスのことを提供し続ける。両方が勝ち続ける術を出し続けるという、その深さを学びました。「与える」ということの意味を学んだかなと思います。

――「与える」というマインドがご自身にどのような変化をもたらしたのですか?

佐々木:たとえば仕事でいえば、私はそのセミナーに出るまで、言われたことをきちんとするという仕事の仕方をしていました。100依頼されたら105の仕事をするという感じです。ですから高校生の頃から、アルバイト先でも信頼をいただき、「かをりちゃんに頼めば安心」と言われる仕事ぶりでした。

でも、与えるということは、頼まれていないことも提案していきます。そこには、リスクがありますよね。必要ないと言われるかもしれません。しかし大切ではないかと思ったら、提案したり、行動したりするということが大事です。そこから、未来が開け、意欲が湧き、大きなイノベーションも生まれるのでしょう。

想像してみてください。もし世の中の人が皆、頼まれたことしかしなかったら......。つまらない社会でしょう。私は、ときに上手くいかないことがあっても、社会をよくするために提案しながら生きていこうと思ったのです。 今思うと、それが起業にも繋がっている。こんなことがあったらいいんじゃないかと、今もアイデアが次々に溢れてきます。

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――圧倒的なギブによって、他者だけでなく自分もハッピーになれるウィンウィンの関係という考え方は新鮮です。他にも何かありますか?

佐々木:15年ほど前、ある有名な雑誌を創った男性に、いい意味で「佐々木さんって、上手に自分をブランディングしてきたよね」って言われたんです。その方と話をしているなかでわかったことは、私は自分を売ろうとしたことは一度もなく、「私の考え」を売ろうと、つまり伝えようとしてきた、ということなのです。私を好きになってくださいという発信ではなく、私の考え方や行動スタイルがうまくいっているのであれば、ぜひみなさん使ってください、という発信のしかたです。

だから、国際女性ビジネス会議にも、毎年参加してたくさんの人に会ってほしいし、イー・ウーマンのサイトにも登録して一緒に様々なプロジェウトを進めていきたいし、もちろんアクションプランナー時間管理法や、メロンリペアでの健康管理法なども活用してほしい。私が長年の仕事をしながら、子供を育て、元気に仕事をしてきているなかでの発見や提案を、カフェグローブ読者のみなさんにもどんどん使ってほしいです。

佐々木かをり

株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長 株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長

大学卒業後、通訳・翻訳の「ユニカルインターナショナル」を設立。96年から「国際女性ビジネス会議」を企画・プロデュース。00年、ダイバーシティ・コンサルティング会社「イー・ウーマン」を設立。企業のブランドコンサルティング、コンセプト提案、商品開発、講演・研修などを行う。アクションプランナー時間管理術なども有名。元テレビ朝日「ニュースステーション」レポーター。著書多数。二児の母。

[ewoman , unicul, 国際女性ビジネス会議]

文/坂口さゆり 撮影/今村拓馬

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