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夏木マリみたいな60代になるには。パリ公演に見る生き方と考えかた

夏木マリみたいな60代になるには。パリ公演に見る生き方と考えかた

「理由もなく好きな街、それがパリ」と語る、表現者・夏木マリさん。

俳優、ミュージシャン、舞台演出家、声優、etc......。多岐にわたる活動と、妖艶な魅力と個性的なパーソナリティにより、女性の憧れの存在として君臨し続ける女(ひと)でもあります。

パリでの「印象派NÉO」が成功

このたび、2017年4月25日にパリ、ルーヴル美術館において自身のライフワークとする「印象派NÉO」の上演が幕を閉じました。エネルギッシュな日本人女性のアートワークをひと目見ようと、現地で売りだされたチケットは完売、幅広いフランス人のターゲットを席巻するという結果をおさめました。

日本からの鑑賞ツアー参加者も、女性の友人同士、あるいは母と娘などが目立ちました。パリという街のアートへの関心の高さ、そして何よりこの表現者が放つ吸引力と相まり、彼女の表現の世界がどこで繰りひろげられようとも揺るがない証なのです

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La cour Napoléon © 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier. © I.M.Pei / Musée du Louvre

ルーヴル美術館といえば、これまで、1990年に制作された1,200名あまりのエキスパートが働く裏側をドキュメンタリーで描いた「パリ・ルーヴル美術館の秘密」の公開でその全貌をあらわにしました。

さらに、過去よりその佇まいを背景にと願う芸術家や映像製作陣によって、さまざまな撮影のロケーションに使われてきましたが、ミステリアスな雰囲気が絵画を鑑賞する以外の役割で、一層その存在価値を高めています。

今回は、本美術館内のオディトリアムルームにて夏木マリ氏本人が、企画・演出・演者すべてを手掛けた舞台だったのです。

身体表現に込められた美の哲学

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©Jean Couturier

3年ぶりとなった新作、「印象派NÉO」としてシリーズ第三弾となる本作のテーマは、「不思議の国の白雪姫」

だれもが知っているおとぎ話「白雪姫」と「不思議の国のアリス」を軸に、生命の「赤」、純潔の「白」、そして人間の内面の有象無象を映し出したかのような「黒」の色彩が、空間と身体の融合世界を際立たせるのです。まるで一流メゾンのディフィレのような華やかさにも観客は圧倒されました。

これまでに赤ずきんとシンデレラというどちらも女性を主人公にしたモチーフを選んできた彼女が、

私のナンセンスに、作品としてのインテリジェンスを加え、創造的にくすぐる作品に仕上げたい(中略)

「公演告知サイト」より引用

という熱意に、故・蜷川幸雄作品にも多く参加してきたマメ山田氏ほか、モナコのモンテカルロバレエ団出身の小尻健太氏など個性的なアーティストが集結。

1993年からこれまで24年間彼女が取りくんできた、この「印象派」の活動は自身のライフワークであり、多様な才能を持つパフォーマーとのコラボレーションで改革はさらに続くようです。

また2014年より毎年京都で開催される「MARI NATSUKI ART FESTIVAL」では地域と一体化した芸術活動の重要性を訴え、観客と演者の距離を近づける土壌の活性化をめざします。

フランス語にも挑戦! 挑みつづける女(ひと)

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©Jae Hwan LEE

3月より実施された東京・京都での本公演満員御礼のあと、パリ公演でテンションがもっともあがったのは、パリジャン・パリジェンヌたちをはじめとする観客からの「ブラボー!」を浴びた瞬間だとか。

勝手の違う異国で舞台を演出することは、本番までの舞台技術面での進行に不安要素も与えたとのこと。しかし、それをすべて昇華させ、公演を終え先日5月2日は65歳の誕生日を迎えた夏木さん。尽きることのないエネルギーと、表現活動にかける情熱の炎は、さらにもっと深く新しい化学反応を起こし続けるに違いありません

「人生は不安定な方が楽しい!」と言い切る夏木さんですが、演出家として、表現者としての今後の夢は、アヴィニヨン(フランス)、そしてエディンバラ(スコットランド)の演劇祭に招待されることだとか。

その表現スタイルが、またひとつ夢を現実にするとき、わたしたちは同じ日本人女性としての強さを感じとることでしょう。

ニュイエン園美

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