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ガーリーをやめたソフィア・コッポラが描くのは、ダークな人間関係

ガーリーをやめたソフィア・コッポラが描くのは、ダークな人間関係

閉幕してもなお、余韻が冷めやらぬ第70回カンヌ国際映画祭。河瀨直美監督の「光」ほか、日本からも多くの作品が上映されました。

そのなかで、ひときわ日本公開が待ち遠しいと話題を集めているのが、監督賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の『The Beguiled(ザ・ビガイルド)(原題)』です。公式上映には、この作品で第70回記念名誉賞を受賞したニコール・キッドマンをはじめ、コリン・ファレル、キルスティン・ダンストなどの豪華キャストが、監督のもとに集合しました。

しかし、会場に花を添えたキャストの華やかさとは裏腹に、この作品、実はかなりダークなストーリーなのです。

"かわいい"から一転、作風が変化した理由とは

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photo by Gettyimages

ソフィア・コッポラ監督といえば、『ゴッドファーザー』などの大作を手掛けた名匠フランシス・フォード・コッポラ氏を父に持つことはあまりにも有名。1971年に氏の長女としてニューヨークで生まれました。

女優を経て、1999年に『ヴァージン・スーサイズ』で映画監督デビューを果たし、2003年には東京を舞台にした『ロスト・イン・トランスレーション』を発表。2007年に日本公開された『マリー・アントワネット』では、パステルカラーとキラキラした世界観に心を鷲掴みされた女性も多いはず。もう10年も前になるのですね。

彼女の作品に共通してきたのは、けだるさ、かわいらしさ、そして奔放さ。しかし、この『The Beguiled』は一転し、ファッションなどにその要素は残しながらも、男子禁制の女の園で繰り広げられるダークでセクシャルなストーリー。今までの彼女の作風とは一線を画したものとなっています。

同世代の女性として、この作風の変化に興味を抱かずにはいられません。

「女性監督でなければ作り出すことができなかった物語」

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© 2017 Focus Features LLC All Rights Reserved

ストーリーの舞台は南北戦争期。ヴァージニアの男子禁制の女学園に、ひとりの負傷した北軍兵士を学園内に迎え入れたことが事の発端。性に敏感になった女性たちに競争心が生まれ、やがて驚くべき事態に――。

この作品の原作はトーマス・P・カリナンの小説『The Beguiled』で、1971年にはドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド主演で邦題「白い肌の異常な夜」として映画化されています。

カンヌ映画祭でのインタビューで、「シーゲル監督の作品を下敷きにはしているけれど、新たな解釈であって、リメイクではないの」と、ソフィアはぴしゃりと言い放ちました。リメイクではない彼女ならではの解釈で、どのように描いていくのかが最大の見どころになりそうです。

女学園の校長役を演じたニコール・キッドマンは次のように語っています。「本作を監督するには、女性でなければならないと思うわ。女性の本質から作り出される物語なの」

同世代の女性監督が"女性の本質"から作り出した物語。今冬の日本公開が待たれるばかりです。

『The Beguiled』(原題)

今冬公開予定監督:ソフィア・コッポラ出演:コリン・ファレル、ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング提供:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

(c)2017 Focus Features LLC All Rights Reserved

大森りえ

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