すでに夏休みにはいったアメリカでは、6月2日に封切られた『ワンダーウーマン』(8月25日日本公開)が大ヒット中です。

女性オンリー上映に男性の非難

アメリカ屈指の文化都市、テキサス州オースチンではこの映画に関してちょっとした事件がありました。

オースチンの独立系劇場チェーンのアラモ・ドラフトハウス・シネマは、いつも変わった企画をすることで知られています。

女性監督による女性ヒロインのアクション超大作『ワンダーウーマン』では、女性オンリーの上映を敢行。5月末にこのイベントを発表したところ、前売り券は即完売。いっぽう、男性からは性差別だと非難の声が上がったのです。 このことはWashington Postをはじめ、多くの米国メディアでも取り上げられ、議論をよんでいます。

男性陣の非難に悪びれることもなく、アラモ・ドラフトハウス・シネマでは他州でも女性オンリー上映をすると明言。女性たちは大喜び。わたしも大賛同です。

ワンダーウーマンで満席の上映終了

観客だけではなく、映写技師やもぎり、売店店員まですべて女性というこの上映は、6月6日に2回行われました。

地元の新聞によると問題なく上映は終了。ワンダーウーマンの格好をした女性たちでおおいに盛り上がりました。

ただ、オースチン市役所には、この上映が性差別を禁止する条例に反しているという苦情が数件寄せられているそうです。

日米サービスを比べてみた

この騒動で、わたしが思ったのは「ちょっと待って。日本にはレディーズデーっていうのがあるじゃない?」

女性だけ割引料金となるレディースデー。これが性差別議論につながったと聞いたことはありません。でも、アメリカだったらかなりの騒動になりそうな気がします。

わたしが映画業界で働いていた80年代の終わりから90年代半ばにかけては、日本では女性客がメイン、アメリカでは若い男性が中心という観客層の違いがありました。このあたりも、日本のサービスに反映しているわけです。

いまでは、アメリカの観客は男女ほぼ半々。だったら、女性向けサービスが登場しても不思議ではないと思うんですけどね。

日本の映画館ってがんばってる

アメリカでもシニア割引や学生割引はもちろん、軍人割引もある施設が存在するのに、これが年齢差別や職業差別(?)と騒がれることはありません。

日本では、レディーズデーだけではなく、メンズデーを設けている劇場だってあります。カップルデーやファーストデー、赤ちゃんとママが一緒に映画館に行けるTOHOシネマズのママクラブシアターなど、ほかにも細かいサービスがたくさん。

料金はアメリカより高めだけれど、日本の映画館だっていろいろがんばっているんだなと思った出来事でした。

[Alamo Drafthouse, Washington Post, Austin Statesman, Motion Picture Association of America, Office Hit Trend]

photo by Getty Images