ああ、時間が無い......。ありとあらゆるタスク管理を試したものの、これ以上の時間捻出は、もはやお手上げ。今いる場所が、日本的会社組織、ベンチャー企業、はたまた自分で立ち上げた会社であったとしても、時間を生み出し、十倍の成果が見込めるならば、こんなにうれしいことはありません。

「あのGoogleが社内でやっている神速仕事術」とうたわれる『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法』から、一瞬で仕事が終わるという究極の仕事術をご紹介します。

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世界より速く動くための仕事術

・「1回」で終わらせることを考える
・その場で決められるところまでは決め、少しでも次に進む
・メールではなく全員で1回で仕上げられる方法を探す
・すべて期限を設ける
・「今この瞬間」に集中できるようにする
・自分が集中して働ける環境に責任を持つ

70ページより引用

私は1年前に前職を辞した時、連絡ツールのほとんどを断捨離しました。当時の会社内に独自のFacebookのようなシステムがあったので、社内の仕事はこれでおさまっていましたし、あたり前の話ですが、会社用メールアドレスも返却しました。ついでに、残っていた個人のFacebookもLINEもアカウント削除、連絡帳も一新してメールアドレスを一本化しました。

とにかくいろいろなツールがあること自体に、煩わしさと煩雑さを感じていたので、メール一本でフリーランスとしての活動を始めたのです。

この時は大きな転機でしたので、それで良かったのかもしれませんが、仕事の進行がどうにも立ち行かなくなり、結局さまざまなツールを少しずつ復活させました。

たとえば、メールでの日程調整は、いかに無駄が多いかとこの本の著者はいいます。持ち帰らずにその場でその仕事を完結させる。あるいはチャットですむことなら一気に全員で確定させる。この瞬間の使い方に合ったツールを当て込んでいくことで、時間捻出ができるのかもしれません。

対人、対自分、目の前の事例に全力を注ぎ、早くピリオドを打っていく仕事術。世界最速の仕事をしていくということは、そんなに複雑な話ではないのかもしれません。

忙しくても10倍の結果を出す方法

・10倍の成果を出せるように考える
・そのためには、ルールを破ること
・次のステップに進むためには、「自分の仕事」をなくすことも必要
・オーナーのように考える

132ページより引用

現状の10倍の成果......。イメージがわきにくいからこそ、ルーティンではなく飛びぬけた発想で考えなくてはならないと著者はいいます。そのために、ルールを破る。ルールとは自分の前提や自身の固定概念であるのだとか。

約10年前、参加したワークショップの場所で、あるリーダーがその場にいた全員にこんな話をしてくれました。それは「ワイドレンジの視点を持つ」ということ。「ある時は過去にさかのぼり、ある時は未来に足をつけて。ユーザー、経営者の目線、意識的にあらゆる視点で自在に物事を見つめるトレーニングを常にしておくことが大切」今でも覚えているくらい、当時の私の意識に深く刺さりました。

オーナーの視点で物事をとらえるということは、立ってみなくては分からないことも当然あるでしょう。しかし、ひとつ上、ふたつ上のレイヤーで物事を見るようにしていくと、不思議なことに本当にそのポジションであったり、仕事が舞い込んでくることもあります。

10倍の結果を出す方法とは、目が覚めるような奇策を思いつくことではなく、今の自分にとどまらない視点を養い続けることのようです。

仕事の加速度を上げる人間関係のつくり方

・「プロトタイプ」でやりとりをすれば、仕事は速く回る
・不要な会議は定例のものでもやめる
・部下との打ち合わせは週1回でいい
・仕事外でも付き合える関係は、仕事の効率をよくする
・「新しい人」「変化する人」「レベルの高い人」と優先して付き合う

176ページより引用

漠然とした打ち合わせや会議というものは、今の日本のオフィスにまだまだ多いのかもしれません。

その昔、ある人が、会議においてホワイトボードに板書しようと席を立つ人物は、ゆくゆく会社を引っ張る存在になると言っていました。今ほど、見える化が叫ばれていない時代でしたが、率先して視覚化し、その場にいるメンバーで情報共有をはかろうとしていた人材は、今はそれなりのポジションについていることは事実です。

「プロトタイプシンキング」は、さまざまな場所で有効でしょう。イラストや図、サンプルにあらわすことで、全員が一定のレベルまで得心できる会議になることは確かです。そういう仕事の仕方により、人間関係の中に生まれる無駄な時間を短縮させることができそうです。

そして、新しい人間関係というものは既存のコミュニティではなかなか作りにくいものです。私も独立してから、会社員時代に無かった学びの人間関係が、久々にいくつか生まれました。自分も変化し、そして、知見を与えてくれる人とのラインを意識して創る。それだけでも、新しい風が自分の中に入り、スピード感のある仕事を推し進めるアイディアが生まれそうです。

世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法

著者:ピョートル・フェリークス・グジバチ
発行:SBクリエイティブ
定価:1,400円(税別)

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