ミュージック・ビデオ配信会社Vevoのクリエイティブ・ディレクター、ダン・ディックソン(39)は、ちょっと前まで職場に短パン姿で現れる男に対して反感を抱いていた。

「キャンプみたいな格好で、こっちが軽く見られている気がした」

だが、最近の「バカみたいな暑さ」で考えが変わったという。

オフィスでの男性のショートパンツ姿。賛否両論を呼んでいるこのトレンドを推し進めたのは、カジュアル・フライデー、シリコンバレー、それとも、なにかとケチをつけられやすいミレニアル世代だろうか? いずれにせよ、昨今では珍しいものではなくなりつつある。

見苦しいかどうかは着こなし方次第

広告代理店のOgilvy & Matherでは毎週金曜日、男性社員の有志がショーツ・フライデーを実施している。役員のメリッサ・スミス(46)は自分の発言がきっかけだったのかも、と振り返る。新しい社員にショートパンツを着てきても大丈夫かと聞かれたときに、何の気なしに「ビジネス・カジュアル風で、短すぎなければOK」と答えたのだ。それがいつしか広く共有されて、定着した。

同じ会社の広報部の副部長であるクリス・クラウトラー(32)もショートパンツを履いて出勤することがあると言う。彼も適切かどうかは着こなし方次第だと考えている。「部署の仲間と話し合ったんだ。バランスが取れていて、きちんと見えればOK、短パンにTシャツのラフすぎる格好はNGということで落ち着いた」。

彼らが身だしなみに気を使っていることは、スミスも気づいている。「見ていて楽しいわ。あそこの部署はみんなスタイリッシュで、金曜になるとオシャレ度を競っているの」。

生産性向上につながるカジュアル化

このトレンドについてLinkedInのブレア・ディセンブレリは、かならずしも悪いことではないと言う。「カジュアルなドレスコードは働く人をリラックスさせる効果があって、それが生産性向上につながる場合もある」。

うって変わって、まだまだ男の脚出しとは程遠いと思われる法律や金融の世界。しかし、変化の兆しはある。投資銀行のゴールドマン・サックスでは2017年の6月から、エンジニア・チームは年間を通してカジュアルな服装が許されるようになったという。

エアコンつらい。女性の気持ち理解できる

アンチ短パン派もいる。トム・フォードが「男が街中でショートパンツを履くべきではない」と言ったことは有名だ。とある会社の経営企画部で働く29歳のザッカリー・ウッズも同意見だ。「職場では仕事に集中したいんだ。オフィスを生脚でウロつかれたら迷惑だよ」。

賛成派の悩みはエアコンだ。前出の広告代理店勤務のクラウトラーは言う。「通勤中は地獄のような暑さで、短パンでよかったと思うんだけど、オフィスに入ると寒いんだ。女性たちがエアコンの設定温度のことで文句を言う気持ちがやっとわかったよ」。

© 2017 The New York Times News Service

[原文:Blame the Millennials? For Men, Shorts at Work Is a Thing/執筆:Max Berlinger]

(翻訳:Tom N.)