2017年春夏のコレクションでデビューしたバッグブランド「FUMIKODA」。クリエイティブディレクターを務めるのは、IT業界で活躍する幸田フミさんです。

都内百貨店のポップアップストアで秋冬コレクションの紹介をしていた幸田さんのもとを訪ね、IT業界に身を置きながらバッグブランドを始めた経緯や、ものづくりへのこだわりについて語っていただきました。

機能と美しさを持つ、才色兼備なバッグを求めて

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ITコンサルタントとして幅広く活躍する幸田フミさんが、自身のバッグブランド「FUMIKODA(フミコダ)」を立ち上げたのは、2016年。どんなに探しても、自分が仕事で使いたいビジネスバッグに出会えなかったことがきっかけでした。

「働く女性にとって、バッグはビジネスパートナーです。手際よく仕事をこなすための機能と、持っているだけで自信を与えてくれるエレガントなデザインを持ち合わせるバッグを10年以上も探しているのに出会えない。だったら、作ってみようと思ったんです。軽くて丈夫で、パソコンの出し入れがしやすく、肩にかけることができ、中身が丸見えにならず、床に置いても自立して、雨の日にも使えて、会議のあとの会食にも持てるラグジュアリーな外観。私が求める条件はすべてクリアできたつもりです」

20170906_fumikoda-7.jpgIT業界に身を置き、打ち合わせ時にパソコンを開くことが多かった幸田さん。お客様の前でモタモタしなくて済むよう、バッグにソフトケースのようにクッション性の高いポケットを内蔵し、パソコンを素早く出し入れできる仕様にしました。

20170906_fumikoda-6.jpg会議室やレストランなどの床にバッグを置いたとき、クタッと倒れることのないよう、自立することも特長のひとつです。6つの底鋲がしっかりと支えることで、床に直接置いても底面が汚れません。

20170906_fumikoda-8.jpg中身が丸見えにならないように、取り外し可能な「フラップ」が目隠しをしてくれます。フラップの素材やカラーは豊富に用意されているため、その日の服装や気分にあわせて付け替えることが可能。さらに、クラッチなどの他のアイテムに付け替えて、違った表情を楽しむことができる優れものです。

製品に、あえて人工皮革を使用する理由

20170906_fumikoda-91.jpg機能的でエレガントなFUMIKODAのバッグには、使用している素材にも大きな特徴があります。それはすべて「アニマルフリー」であること。バッグには高級な日本製の「人工皮革」が使用されています。

「この人工皮革は、合成皮革や塩化ビニールとはまったく異なる、ラグジュアリーな質感と耐久性を両立させた最先端の素材です。高級車の内装にも使われているほど丈夫。水にも強いので雨の日にも持てて、汚れたら中性洗剤を含ませた布で拭けば、すぐに汚れが落ちるので新品同様の美しさが長続きします。質感はしなやかで発色もいいんですよ」

20170906_fumikoda-93.jpg幸田さんは、高専で化学を専攻していた"リケジョ"。素材についても興味があり、いろいろと追求するなかで辿りついたのが「アニマルフリー」という選択肢でした。

「本革やハラコ、ファーといった、それまで何気なく使っていた素材の製造工程を知るうちに、パソコンや書類をつめ込むバッグのために動物を使う必要があるのだろうかと迷ったんです。文明が進んだこの世の中で、技術をもって動物に代わる優れた素材があるはずだと思いました。もちろん、本革の良さを否定するのではありません。ただ、私が仕事で使うバッグには、地球に負担をかけない素材を選ぼうと決めたんです」

アニマルフリーはレザーだけではありません。ファーの代わりに上質な"エコファー"を使っています。また、べっ甲風の装飾部分にはプラスチックは使わず、70%がコットンでできている環境にやさしい素材を採用しています。

「人工皮革で製品を作ってくれる工場を探して歩きましたが、人工皮革は裁断も縫製も難しく、門前払いされることもありました。また、私が仕様にこだわりすぎるため『もう金輪際おつきあいはしない』と関係を断たれてしまったことも。今は私の思いを汲んでくださる信頼できる職人さんに出会えて、大量生産はできませんが、クオリティは誇れると自負しています」

日本の伝統工芸の美しさと、職人の技術を伝えたい

20170906_fumikoda-9.jpg日本が誇る伝統工芸と職人の技術にも注目しました。たとえば、バッグや小物で美しいターコイズブルーを放つパーツは、高岡銅器製。もともと大仏やお寺の鐘などに多く使われていた素材でしたが、このパーツは、大根、糠、米酢、日本酒などの天然素材を使い、化学反応によって銅を色付けする伝統技法を応用しています。1mmに満たない薄さの金属にも着色する技術は、伝統工芸士の腕の見せ所。美しく磨きあげられた高岡銅器の色彩や模様は、ひとつとして同じものはありません。

20170906_fumikoda-2.jpgまた、「デリカビーズ」と呼ばれる高級ビーズは広島県福山市のメーカーが作っているもので、非常に小さな四角いビーズがハンドメイドで編み込まれています。海外ブランドのオートクチュールでも採用されているのだとか。

FUMIKODAでは「スマートファー」と呼ばれているエコファーは、和歌山県の織物会社のもの。特殊な技術で静電気を抑え、風合いが劣化しづらいのが特長です。また、べっ甲風の装飾パーツは福井県鯖江市の職人が手がけています。このように、FUMIKODAは「Made in Japan」の素晴らしさを製品を通じて発信しています。

「日本には世界が認める技術と伝統があります。その魅力を広く伝えていけたらいいないと思います。ブランドを通じてお伝えしたいのは、"スマートラグジュアリー"という価値観。ゴージャスでありながら、エレガントさと知的さの要素を持つ新しい価値観です。それでいて、持つ人が自分らしくいられるような心地よさも感じていただけたらと思います」

今後は、バッグだけでなく、しわになりにくいジャケットやジュエリーといった、働く女性の自信につながるようなアイテムをプロデュースしたいという幸田さん。最近は、児童養護施設の女児たちが就労に役立つITスキルを身につけるためのチャンスを作りたいとの思いで「SMART WOMAN BACKUP PROGRAM~ 未来のIT女子を育てよう!~」というチャリティーオークションを開催。さまざまな試みに挑戦し続ける幸田さんから目が離せません。

自身の信念と情熱を集約した逸品

20170906_fumikoda-94.jpg機能とデザイン、そして素材にこだわったFUMIKODAの製品は、知れば知るほど手にとってみたくなります。ブランドが大切にしているメッセージやこだわりを集約しているのが、カードケース「EVA」

現在「machi-ya」では、クラウドファンディングでこのカードケース「EVA」の支援を募っています。すでに実行は確約されており、machi-ya限定カラーが定価の55%OFFで買えるとあって、人気を集めています。

20170906_fumikoda_95.jpg驚くほど軽いのに、名刺が50枚以上も入る大容量。水に強く、使い込んでも汚れや色あせ、へたりが起こりにくく、美しさと清潔感が長続き。持つだけで背筋が伸びるような美しいデザインのカードケースです。

支援の受付は2017年10月11日(水)22時45分まで。幸田さんの信念と情熱がつまったFUMIKODAにふれる入り口に、ぜひmachi-yaのサイトをチェックしてみてください。

幸田フミ(こうだ・ふみ)さん

「FUMIKODA」クリエイティブディレクター。Parsons The New School of Design卒業。ニューヨークのファッションマーケティング会社にウェブデザイナーとして勤務し、大手ブランドのウェブマーケティングを手がけた。帰国後、2003年に「株式会社ブープラン」を設立。ITコンサルタントとして企業や教育団体向けの講演や書籍の執筆をおこなう。2016年に「FUMIKODA」を設立し、「エシカル × 伝統工芸 × テクノロジー」をコンセプトにビジネスウーマン向けのバッグをプロデュースしている。

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