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Q: 会社で上司に贈り物をすることになった。カンパを断ってもよい?

10年前に入社して以来、何度か上司が替わっています。上司はいつも違う職場にいて、顔を合わせることはほとんどありません。過去に2度、上司に贈るプレゼントのためにカンパを求められました。1度目は元上司へのお別れプレゼントでした。断ると、現上司から「あなたの回答を聞いて悲しくなった」というメールが送られてきました。2度目は、現上司が軽い手術を受けた時のことで、お見舞い品の費用負担を同僚から求められました。その際も断りました。同僚のためのプレゼントだったらお金を出しても良いと思いますが、贈る相手が上司の場合、プレッシャーを感じて費用を負担するのは不適切だと思います。いかがでしょうか? (ニューヨーク在住 A.M.)

A: 断るなら社会的代償を払う覚悟で。感情とは無関係な事情を説明するのも手

プレゼント代や飲み会の会費といった職場でありがちな資金集め。もう少し配慮すればよいのに、ということもままあると思いますが、この質問はその最たる例でしょう。たとえ「全員からの贈り物」として渡す場合であっても、各自の意志を尊重しつつ匿名で行うのが、よりスマートな方法です。たとえば、強制的な徴収額や最低額ではなく、希望額の目安を提示した上で封筒を回すなどです。そうでなければ、プレッシャーを感じたり、自分が出したいと思う以上の金額負担を強いられている、と思ったりする人がほぼ確実に出てきます。

断りやすくしたら、少ししかお金が集まらないのでは?そうかもしれません。それでも、会社は真心のこもったプレゼントを贈り合うことを目的とした組織ではありません。もちろん、そんな行為は素敵だし、居心地の良い職場作りにも貢献するかもしれません。しかし、プレゼントのレベルを落とすか、同僚の反感を買うリスクを冒すか、のどちらかを選べと言われたら、ささやかなプレゼントで手を打つべきです(または、送別品の類が企業文化の醸成に欠かせないという組織であれば、単純に予算をとるべきです)。

もちろん上記の答えはあなたの状況に当てはまりません。寄付を断る権利は十分にあると思います。ただ、そうすることで社会的代償を払うことになる可能性はかなり高いでしょう。あなたは「非協力的な人」だと、上司や同僚が無意識に思う恐れがあります。それが正当な評価だとは思いませんが、実際に起こり得ます。

断る事情を説明すれば、少しは役に立つかもしれません。あなたの寄付に関するポリシーは筋が通っているように思えます。プライベートの貯金目標のために金欠気味、と言った説明をすれば納得してもらえるかもしれません。個人的感情と切り離すことがミソです。つまり、贈る相手に対して抱いている感情のせいではなく、個人的な曲げられないポリシーのために断らざるを得ない、とすることです。個人の選択と職場慣習の間に生まれるこのような無用な衝突を避けるために、こういった状況の取り扱いを見直すよう会社に求めてみてもよいでしょう。

© 2017 The New York Times News Service
[原文:Feeling Compelled to Give the Boss a Gift / 執筆:Rob Walker]
(翻訳:Ikuyo. W)

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