1. Home
  2. キャリア
  3. プレイボーイ帝国を築いたヒュー・ヘフナー氏 絢爛たる人生 [The New York Times]

プレイボーイ帝国を築いたヒュー・ヘフナー氏 絢爛たる人生 [The New York Times]

The New York Times

プレイボーイ帝国を築いたヒュー・ヘフナー氏 絢爛たる人生 [The New York Times]

プレイボーイ誌を創刊したヒュー・ヘフナー氏が2017年9月27日、ロサンゼルスの自宅で死去した。91歳だった。

50年代のアメリカの禁欲的な社会常識を打ち破り、刺激的な誌面作りと享楽的なライフスタイルで時代の寵児となったヘフナー氏。

栄光の日々が過ぎ、高齢となってからも、シルクのパジャマとガウンに身を包み、美女たちに囲まれる生活をメディアに公開した。ギャッツビーや市民ケーンにも比較される、アイコン的存在であり続けた。

創刊号はモンローのヌード。起業には母も出資

シカゴの保守的な家庭で生まれ育ったヘフナー氏は、20代前半で高校時代のガールフレンドと最初の結婚をし、エスクァイア誌のコピーライターとして働いた。

エスクァイアをクビになってからは子ども向けの雑誌の営業職などで生計を立てながら、新しいライフスタイル誌を立ち上げる構想を練るようになる。起業にあたっては、母などから出資を受けた。

1953年に27歳でプレイボーイ誌を創刊。描かれていたのは、活力に溢れ、社会的しがらみとは無縁な都会人のイメージだった。ジェームズ・ボンドにも通じるそのスタイルは男たちの憧れの的となった。

プレイボーイ誌の名物であるヌードグラビアの第一弾はマリリン・モンロー(無名時代のモンローが生活費のために裸になった時の写真がカレンダー会社に保管されていた。その写真をヘフナー氏が買い取って、掲載した)。

これが大反響を呼び、創刊号は完売。雑誌の成功をきっかけに、プレイボーイ社は高級クラブ、カジノ、リゾート、アパレル、宝飾品などの多分野でブランド展開した。

先進的な思想を擁護し、自由主義者を自認した

当時はアメリカの多くの州で人種差別的な法律が残っていたが、ヘフナー氏は黒人のミュージシャンやコメディアンらを経営するナイトクラブで登用し、テレビ放映されていた豪華なパーティにゲストとして招いた。

プレイボーイ誌は良質なインタビュー記事でも知られている。対象者にはカーター元大統領、哲学者のバートランド・ラッセルジャン=ポール・サルトル、黒人公民権運動活動家のマルコムXなどがいる。また新進作家の小説も積極的に掲載した。

寄稿者には、レイ・ブラッドベリ、カート・ヴォネガット、ウラジーミル・ナボコフ、ジョン・アップダイク、ジョイス・キャロル・オーツなどの、錚々たる顔ぶれが並ぶ。

20171005_nyt_hefner2.jpg
(Photo by Charley Gallay/Getty Images for Playboy)

バニーガールと女性解放運動

1959年に最初の妻と離婚してからは、雑誌が描く遊び人を自ら積極的に体現するようになる。各界の有名人や美女たちに囲まれ、パーティに明け暮れるグラマラスな生活をテレビなどで公開した。

1960年にはシカゴにプレイボーイクラブの1号店がオープン。肌を露出し、ウサギの耳としっぽをつけた女性たち(バニーガール)の接待が大人気となり、すぐに各地にチェーン店ができた。

ニューヨーク店で働いていたバニーガールのなかに、ヘフナー氏の宿敵となる女性がいた。後にMs.誌を立ち上げ、女性解放運動の旗手となるグロリア・スタイネム氏だ。

当時28歳のフリージャーナリストだったスタイネム氏は、バニーガールとしてプレイボーイクラブに潜入取材をしていたのだ。長時間労働や、きつくて不快な衣装、セクハラなど、劣悪な労働環境を暴いた1963年の記事は反響を呼んだ。

女性を人間としてではなく、男性から愛でられるべきモノとして扱う態度への批判はますます高まった。

男性と女性がそれぞれの立場からロマンチックな関係を楽しむべきだというのが持論のヘフナー氏は、抑圧的な社会を変えようとしている自分がなぜ批判されるのか、まったく理解できなかったと後のインタビューで語っている。

側近だった女性が自殺。時代は変わり経営縮小

1974年に組織的なコカイン密売に関わった容疑で起訴されていた秘書(元バニーガール)が自殺。そこから徐々に衰退が始まった。

プレイボーイ誌の看板だったヌードグラビアは、より過激なライバル誌の乱立で存在感を失い、1980年代に入ると会社は大幅に縮小していく。カジノや高級クラブだけでなくウサギのロゴが目印だった自社ビルまで売却された。

1982年にヘフナー氏は娘のクリスティにプレイボーイ社の経営を引き継いだが、雑誌の編集から退くことはせず、グラビアモデルを選んだり、キャプションを書いたりと、熱心に関わり続けた。

晩年はリアリティ番組出演で人気復活

1989年に38歳年下のプレイメートとの2度目の結婚をし、2010年に離婚。齢を取っても若い女性たちと付き合うのをやめなかった。バイアグラを絶賛し、非公式な広告塔を自認していた。

2005年になるとヘフナー氏と3人のブロンドのガールフレンドが一つ屋根の下で暮らす様子を追ったリアリティ番組が始まり、若い世代にも認知されるようになる。シーズン5終了後に第1期のガールフレンドたちは引退し、新しいガールフレンド3人が登場。ヘフナー氏はその1人と3度目の結婚をすることになる。

2009年には娘のクリスティ・ヘフナー氏も社長を引退。現在のプレイボーイ社は新しい経営者の元で、ライセンスビジネスに注力し安定を取り戻している。ポルノ的要素を一切排したウェブサイトは、ビューワー数を伸ばし、ヘフナー氏も60〜70年代の栄光の日々を振り返る写真などを頻繁に投稿していた。

「プレイボーイ・マンション」と呼ばれたロサンゼルスの邸宅は、ヘフナー氏が生涯住み続けることを認めるという条件つきで、昨年売却されていた。

ヘフナー氏は生前、マリリン・モンローが眠る廟の隣のスペースを確保しており、彼の亡骸はそこに埋葬されることになっている。

© 2017 The New York Times News Service[原文:Hugh Hefner, Who Built the Playboy Empire and Embodied It, Dies at 91/執筆:Laura Mansnerus](抄訳:Tom N.)

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 「そうだ、京大行こう」/お金にならない学び #1

    2. やる気がでない人は充電の仕方が間違っていた!

    3. 副業でもっと稼ぎたい? このスキルがあなたを後押しする

    4. 更年期だけじゃない。誰にでも起こるホットフラッシュの6つの原因

    5. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    6. これからは「生き方が働き方」に。好きなことを仕事にしていくヒント

    7. あなたの目は大丈夫? 働く女性の目元問題、ウソ、ホント。

    8. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    9. 「直感に従えば、必ず答えが見つかる」理由

    10. 雨だけど「髪、まとまってる! 」って歓喜したい

    1. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    2. 信頼されている人は、この姿勢を忘れない

    3. 更年期だけじゃない。誰にでも起こるホットフラッシュの6つの原因

    4. もしも部下が発達障害だったら?

    5. やる気がでない人は充電の仕方が間違っていた!

    6. 犬 「なんて登り降りしやすいんだ!」

    7. 「いつでもおしゃれ」な人のワードローブのルール

    8. もっと早く知っておきたかった「独学」のこつ

    9. Facebookにサヨウナラ。しあわせな人間関係を呼ぶ4つの習慣

    10. 「何をやっても痩せない」から卒業!

    1. 性欲がないのは歳のせい? いいえ意外な理由があるんです

    2. 仕事ができる人ほどランニングをするのは理由があった!

    3. 「その症状はストレスのせい」と教えてくれる8つのサイン

    4. 「週一納豆」が身を助ける。納豆の驚くべきパワー

    5. もしも部下が発達障害だったら?

    6. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    7. お金が自然と増えていく「貯金体質」の身につけかた

    8. 信頼されている人は、この姿勢を忘れない

    9. 【緊急座談会】他人事じゃない! 働く女性のリアルな「更年期」事情

    10. ヨーロッパで最も裕福な王族 トップ5

    プレイボーイ帝国を築いたヒュー・ヘフナー氏 絢爛たる人生 [The New York Times]

    FBからも最新情報をお届けします。