今月は「怒り」特集ということで、この連載でも、前編と後編の2回にわたり、お詫びの品としておすすめの手土産をご紹介することになりました。

前編の今回は、2017年4月に開業し、銀座で話題を独占した「GINZA SIX」から。人気日本料理店と老舗茶舗のコラボレーションによる、目新しさもありながら、説得力抜群の葛羹(くずかん)スイーツをご紹介したいと思います。いざという時、どうかお役に立ちますように。

予約がとれない日本料理店「くろぎ」×京都の老舗茶舗「福寿園」

2007年に湯島の地でオープン。今年の3月、芝大門へと移転した日本料理店「くろぎ」。東京でいちばん予約が取りにくい店として、日本中のグルマンから熱視線を浴び続けている名店です。

そしていま、その「くろぎ」のおもてなしを気軽に体感できるお店として、銀座で注目を集めているお店があります。それが、今回ご紹介する「くろぎ茶々」。

場所は、2017年4月に開業した「GINZA SIX」内の、なんと地下2階。商業施設の地下とは思えない和みの空間では、お茶とのマリアージュを楽しめるお料理とお菓子が提供されています。

実はこちら、京都の老舗茶舗「福寿園」とのコラボレーションによって生まれたお店。ここで食後のデザートとしても提供され、お土産として店頭でも販売されているのが、この桐箱入りのお菓子「常葉 白練」なのです。

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手にしたときから伝わる上質

真田紐をほどき、ふたを開けると、表面を覆っているのは青々としたフレッシュな熊笹。

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笹の葉にそっと開いて、表面の深く艶やかなグリーンを見つめていると、心の波風が静まっていくかのよう。

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「常葉 白練」2,916円(税込)

カットしたら、まずは何もかけずにそのまま数口。宇治茶の香りとほのかな苦味を包み込んだ葛羹と、さわやかなクリームチーズの組み合わせは、新鮮ながらも安定感があり、それぞれの口当たりと甘さの絶妙なバランスは、さすがのひと言。

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付属の宇治抹茶粉と青きな粉を合わせた鶯きな粉をかけると、香ばしさが重なり、また違った表情に。黒みつをかけると、ぐっと甘味らしくなるのですが、わたしは鶯きな粉のみをかけていただくのがお気に入り。黒みつがけは、最後にちょっぴりだけ楽しみます。

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そのままでおいしいところに、お好みでちょっとずつアレンジできるので、甘みの強いものが苦手な方にも安心です。

お詫びには、銀座と桐箱。混じりっけのない「本物」を

包んでいた笹の葉は、パッケージとしても重要な役割を担っていますが、実はもうひとつ、意味があります。1箱につき、使われている葉は4枚。葛羹を4等分にして、この笹を敷いていただく、というわけです。細部まで行き届いた心遣い、これぞ日本の心。

付属の鶯きな粉や黒みつ、スプーンは、ふたに潜ませた引き出しに納められていて、箱好きとしては、その丁寧なしつらえにも感動します。

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手土産はパッケージも含めて贈り物。お詫びの品となれば、なおのこと。ショッパーなどからは取り出してお渡しするのがマナーですが、真田紐で結ばれた桐箱を差し出されれば、その時点できっと、お相手は、こちらの本気を感じ取ってくださることでしょう。

それにしても、怒らせてしまったお相手に会いに行くのは、勇気がいりますよね。どうしても心がざわついて落ち着かない! そんなときは、入り口で「常葉 白練」を購入する旨を伝えてから、店内へ。

一刻も早くお詫びをするのは大切ですが、取り乱して行くくらいなら、少し時間をとってもバチは当たらないでしょう。お詫びに向かう前に、銀座で本物のおもてなしを受ける。おいしいお茶で、いらない緊張をほぐしたら、呼吸を整え、背筋を伸ばす。それも必要な時間です。

お詫びに走る前でないならば。湯島時代の「くろぎ」で愛され、いまはここでしか食べることのできない「鯛茶漬け」をゆっくりと味わってから、そのお土産として「常葉 白練」をお持ちするのも"銀座の手土産"らしくて妙ですね。

くろぎ茶々

電話:03-6264-5754
住所:東京都中央区銀座 6-10-1 GINZA SIX B2F
営業時間:10:30〜20:30(イートインLO 20:00)
定休日:不定休
※営業時間、定休日ともに「GINZA SIX」の営業に準ずる
店舗ホームページ

撮影/さくらいしょうこ