あっという間にもう12月! パーティーシーズンに突入ですね。今回は、自分の家飲みのためからホームパーティーにお呼ばれしたときの手土産選びまで、とりあえずショーケースをのぞけば「ほしい」が見つかるシャルキュトリー。箱のフタを開けたときに、これからの時間がより楽しみになるようなテリーヌのギフトをご紹介します。

レストランの味を家庭で楽しめる「ターブルオギノ」

池尻大橋に店を構えるフレンチレストラン「オギノ レッドアンドグリーン レストラン」の荻野伸也シェフ。2007年に独立するやいなや、驚くほどのコストパフォーマンスであっという間に「予約の取れない店」となり、2012年にシャルキュトリーをメインとしたデリ「ターブルオギノ」をオープン。『シャルキュトリー教本』(誠文堂新光社)の著者でもあります。

わたし、ここ6年ほどで肉関係の仕事がぐんと増えたのですが、そのきっかけになったのがシャルキュトリーのページを担当したことでした。当時はまだ「誰もが知るシャルキュトリー」は日本に少なく、リサーチのため、ハムやソーセージなどをさんざん食べ歩き、取り寄せ、また食べ......。そこから役目を終えても食べ続け、いったいどれだけの"加工された肉"を食べたでしょうか。

そんな中で、あるとき、キラリと(いやギラリと?)個性が光るこのお店に出合いました。予約が取れなくてもあの「オギノ」の味を持ち帰れるなんて! 一番最初に購入したのは、レバームースとリエット、それにパテを2種類ほどだったでしょうか。

会話につながるシャルキュトリー

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レバームース576円、リエット540円(ともに税込)

無添加で、とてもシンプルな原材料。でも食べるとしっかりと主張がある。自然体なのか、はたまた計算し尽くしているのか。わたしの好奇心は膨らむばかり。それ以来、渋谷駅を通過するたびにショーケースをのぞき、ホームパーティーにお呼ばれすれば喜んで買い込みに行き、その度に、楽しい時間を提供してもらっています。

そうなんです。1つ1つに個性があるので、選ぶのも楽しいし、贈った相手と感想を言い合いながら食べる時間も楽しいんです。素材のおいしさも伝えながら、その組み合わせの妙で魅せること魅せること。今ならわかります。自然体であり、計算もされているのだということ。

だからいつも「ターブルオギノ」のシャルキュトリーをギフトにする相手は、わたしにとって、一緒に楽しみたい相手。そして道を切り開いている人。ホームパーティーにお呼ばれしたときの手土産でも、一緒にいただくわけではない場合の手土産でも、「この人と一緒にワクワクすることがしたい!」と思うような相手に選ぶことが多いように思います。

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ギフトボックスは小さいものから大きいものまで。プチギフトのような場合は無料の簡易ラッピングも。

まっすぐブレない。だけどいつも「新しい」がある

詰め合わせのときにまず選ぶのは、旬の素材やジビエなどを使ったテリーヌ。この時期なら、「里芋の燻製と味噌のテリーヌ」は、絶対に外せない一品です。

テリーヌとしては驚きの組み合わせですが、里芋のネットリ感と食感、味噌の風味は、和食のお惣菜に近い感覚で親しみやすく、白ワインからロゼ、赤ワインまで、幅広く合います。日本酒やビールを飲む方にもよさそう。

そこに、ジビエを使ったものや、フルーツ、クルミなどを合わせたものをいくつか。シャルキュトリーをいただく際に添えることが多いもの、それをベストな組み合わせで中に練りこんでくれているので、つけ合わせを考える必要もないというありがたさ。

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左上が「里芋の燻製と味噌のテリーヌ」631円、右上は新作「仔羊と豚革のテリーヌ」631円。鴨や鹿を使用したものも。

ジビエや和素材なども積極的に使い、ハーブやスパイス使いも攻めの姿勢。「完全無添加」というと優しさあふれるイメージが先行しそうですが、ストイックだからこそできること。まっすぐブレない姿勢の中で自由に冒険している感じがとても好きです。

また、全国の生産者や自社農園から無農薬や有機栽培の野菜が届くので、野菜を使ったサイドメニューも楽しいものばかり。「お野菜の黒糖密ピクルス」は、ひとつ加えると、蓋を開けたときにパッと華やかな印象に。つけ合わせを考える必要がないとはいえ、さっぱりとしたピクルスはあるとうれしい一品。気軽な手土産なら、デリパックに入ったサラダをいくつか選んでも良いかもしれませんね。

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お野菜の黒糖密ピクルス501円(税込)

ジビエ好きの方への詰め合わせなら、猪肉や鹿肉など四つ足のジビエを練り込み、ハーブやスパイスをきかせた「ジビエのサラミ」もおすすめです。

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「ジビエのサラミ」691円(税込)

自分のスタイルで市場を開拓していく

そもそも、「オギノ」がデリとしてシャルキュトリーを販売することになったのは、全国から届くすばらしい食材をレストランで使いきれなかったからだとか。百貨店などに出店する際にはマーケティングなどを重ねて市場に向けて商品開発をされることが多い小売業の中で、素材から始まり、自身の作りたいものを追求して市場を開拓していく荻野シェフ。さらに現在は自社農園もスタートし、次々に新たな挑戦を形にしている姿には、本当に頭が下がります。

自分の「好き」を仕事にし、「思い」をのせて文字にすることを仕事としているわたしにとって、荻野シェフの料理は希望です。ブレないでやっていけば、その先にいる相手に響く。そう信じて進む力をくれるシャルキュトリー。この年末年始も、一緒に楽しみたい、そして応援したい人に贈ります。

ターブルオギノ

東急百貨店東横店 東急フードショー、エキュート品川、湘南T-SITE 2号館に店舗あり。
公式HP

撮影/さくらい しょうこ